一都三県を対象とした緊急事態宣言、7日に発出されることが決定したそうだ。東京都では、大晦日に新規感染者1337人という残念な記録を樹立してしまった上、今日も1278人だったとか。これはもうやむを得まい。しかし、ネットニュースのコメント欄は文句であふれている。曰く「後手後手だ」「補償はどうなる」「効果はない」「これ以上どう自粛するのだ」等々…。
今回の発出予定発表に対して、「遅すぎる」「なぜ昨年末に出さなかった?」というような声も多く上がっている。菅さんを始めとする政府与党に未来を見通す力が備わっているならそうしただろうね、きっと。中には「年末年始で感染者が減少するわけないだろ!」といった後出しジャンケン的なコメントも見られるが、それについては菅さん達に多少同情したいと思う。彼らの立場からすれば、経済を止めて国力の低下をもたらしたくはなかったのだろう。補償!補償!という声に笑顔で応えるほど潤沢な予算があるわけでもないだろう。そして何よりも、彼らは日本人の気質に対して期待をしていたのだと思う。「年末年始は仕事が休みのところが多い。だから、不要不急の外出や会合を皆が控えてくれれば、人の動きは大きく減り、感染拡大も抑えられるはずだ。」…そんな目論見があったのではないか。しかし、蓋を開けてみれば、家族総出でスーパーのレジ前に並ぶ買い物客、新年カウントダウンのため、わざわざ人混みに足を運ぶ人々、わざわざ隣接県からやってきて、テレビのインタビューに「人が多いので驚きましたぁ。」と答えつつ銀座とかを徘徊する人、箱根駅伝で沿道に密状態を作りながら観戦している観衆…と、自粛なんてことは全く考えていない連中が枚挙に暇がないほど出現したのだ。私も「日本人って、結構馬鹿なやつが多いんだな」と思ったよ。
もちろん、「既に外出を自粛しているし、マスクもしているし、手洗いうがいもバッチリ!」という人の方が圧倒的に多いはず。そういう人たちからすれば、「これ以上何を自粛すればいいんだ!」と叫びたくもなるだろう。今回の発出は、素直で善良な国民に今以上の我慢を強いるものではなく、これまで我慢をしていない身勝手な連中への牽制以外の何者でもないと考える。しかし、これまでにもさんざん出されていたはずの各自治体からの自粛要請に従わなかった連中なのだから、罰則も強制力ももたない緊急事態宣言にだって従わないだろうなとも思う。そして、そういう奴らに限って利いた風なことを言って駄々を捏ねるのだ。「国会議員も会食をしているのに、俺たちだけ自粛するなんておかしい!」とかね。気持ちは分からなくもないが、政治に携わる人間達の会合と、我々一般ピープルが友人同士で集まって飲み食いすることと同一に考えるってのは無理があるだろう。置かれている立場も、課せられている責任も比較にならないのだからさ。古い喩えになるが「大人だけ11PMやトゥナイトを見られるのはズルい!」って文句を言っていた中学生と同じニオイがする。
議員達が行っている会食や会合の全てが必要不可欠なものだとは言っていない。芸能人や元スポーツ選手を集めてステーキ食うような会合に、緊急性や必要性があるとは思わない。しかし、一般ピープルが呑みながら管を巻くだけの会合では為し得ないこと、到達できない見地も多々あるのではないだろうか。そもそも、国会議員の会食を口実にして自分たちも会食や飲み会をやっちゃうような輩には、既に他人を批判する資格などないと思うのだ。
幾度か書いてきたが、他人の利益のために自粛するのではない。自分や家族、大切な人を感染リスクから遠ざけるために自粛するのだ。言ってみれば「自分のための自粛」のはずだ。それなのに、どうして元気いっぱいに文句を言うのだろう。全く理解できない。医療従事者を始め、感染の恐怖と戦いながら働かざるを得ない人もいる。時短要請に応じることで倒産の危機に瀕する飲食店も少なくないはずだ。そういう自粛したくてもできない人たちの苦労心労を考えれば、不要不急の遊びや会食なんざ、いくらでも延期すればいいじゃないかと思う。…ってなことを書くと、「皆が会食や宴会を控えることで飲食店がいっそう困窮する。」的なことを言う人も出てくるんだろうね。十分に感染予防に努めてくれればいいんだよ。感染したり、移したりしなければ何の問題もないんだよ。ただ、酒を飲むと聴力が低下するから、声は大きくなるし相手とも近くなる。異性同伴であれば双方とも発情しちゃって、相手の注意を惹くために声はますます大きくなる。大声を出せば飛沫は勢いよく飛ぶ。そして、会話が盛り上がり、酔いが回ってくればマスクの着脱になんか気が回らなくなる。参加者の中に無症状感染者がいれば一発アウトでしょ? 危険性は確実に数倍以上になるんだよ。
感情の赴くままに書き殴ったので、よく分からない文章になってしまった。誤解のないように書き添えておくが、遊びに行けなくて駄々を捏ねている連中と、生活がかかっていて悲鳴を上げている企業・店舗を同列に語るつもりはない。前者はどうでもいいが、後者については何らかの形で補償すべきである。但し、善良な納税者の一人として言わせていただけるならば、
補償対象は普段からきちんと納税している健全な企業店舗に限っていただきたいと思う。持続化給付金の不正受給みたいなことは御免被りたいものだ。
Posted at 2021/01/05 17:23:34 | |
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