史上最も危険な車「日産ツル」がメキシコで愛されている理由─死者4千人以上、安全評価は“星ゼロ”
あまりに酷いタイトルに目を奪われた。ご存じの方もいると思うが、日産TSURUとは私の以前の愛車B13サニーのことである。日本では1994年をもって製造終了した車だが、メキシコでは2017年まで売られ続けた国民車であった。何と言っても1990年デビューなので、基本設計が古いのは当然である。私が買ったとき(1993年)でも、エアバッグやABSなどの安全装備は全てオプションであった。エアバッグについては一瞬考えたが、当時のエアバッグ付きステアリングの絶望的な格好悪さに加え、セールス氏の
「エアバッグが作動した時点で、ほぼ間違いなく廃車なんだから、そのお金でCDチェンジャーかなんかを着けて、運転を楽しんだ方がいいですよ。」という素晴らしいアドバイスでエアバッグレスにした。実際、エアバッグが作動する規模の事故を起こすことなく廃車となったので、セールス氏の言は正しかったのかも知れない。現在では考えられないセールストークではあるがw
何度か書いたかも知れないが、私はB13の端正なスタイリングに惚れ込んでいて、現愛車のスポバに乗り換えた後も「いつかはTSURUの新車を逆輸入したいな」と思っていた。しかし、残念ながらと言うか、当然の如くと言うか、その願いが叶うことはなかった。
閑話休題。リンク記事内には、衝突実験動画へのリンクも張ってあった。5年近く前にも見たのだが、何とも見事な壊れっぷりである。ボディが折れ曲がるような感じに潰れており、乗員達が助かる可能性は皆無という感じ。怖すぎる。
「今では見ることも少なくなった正統派セダンになんてことするんだ、勿体ないじゃないか!」という気持ちもあるのだが、「乗ってたら即死だよな」という恐怖の方が遥かに大きい。年式だけ見れば「TSURU:2015年式」「VERSA:2016年式」と1年違いだが、設計時期を考えれば四半世紀位の差はあるだろうから、同じ土俵で比べるのはフェアじゃない気もする。でも、新車が同じ土俵で売られていたんだよね…。冷静に考えるとすごい話である。
とは言え「史上最も危険な車」というタイトルはちょっと酷すぎる。まるでB13サニーが欠陥車のようではないか。かつてのオーナーとしてはちょっと悲しくなる。国内で販売されていた当時は平均的な安全性能(あくまで当時の基準で)だったと思うんだけどなあ。CMでは伊丹十三さんが「高級車」を連呼してたしねw
Posted at 2022/03/28 17:02:39 | |
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