元アイドルで、2019年の参院選で落選した女性が、欠員補充のための繰り上げ当選を辞退。最速辞任の記録を樹立したのだそうだ。まあさ、単なる知名度に期待して、客寄せパンダ的に立候補者に擁立しようとする政党が一番悪いのだが、そんな甘言に乗ったこの人も良くない。無論「知名度とか見た目とかだけで投票する有権者がバカ」なのは言うまでもない。アイドルの人気投票ではなく、政治家任用の投票なのだ。人気がなくなれば勝手に消えていくアイドルと違い、人気がなくなっても任期がある限り居座って、高給を貪り続ける危険な存在…それが政治家なのだ。
古い話になって恐縮だが、「Qちゃん」の愛称で親しまれたマラソン選手が『とある政党』から出馬のオファーを受けた際「政治の勉強をした人が国民の代表になるべき」と固辞したという話を思い出した。実に立派な人だと思ったのを覚えている。反面、取り敢えず票を集められればいい的な下心でオファーした『とある政党』に対しては「ば~か、ば~かw」と思ったっけ。そこって、今回の最速辞任の件に関与した政党の前身というかルーツだったと思うけどね。懲りないと言うか、成長しないと言うか…。
今回辞退した元アイドルは、自分が政治家の器ではないということを自覚した上で身を引いたのだろうか。そうであれば、まあ、潔いと言えないこともない。ただ、一度落選したり、あれこれ揶揄されたりしたことで、自分の元アイドルとしてのステータスが通用しないことに落胆しての辞退だとしたら、ちょっと残念ではある。それでも、図々しく議員の座に居座って、金をもらい続けようとする輩よりはマシだけれども…。
先週、私の住む市の市議会議員選挙があったが、私は取り敢えず全員の簡単な主張に目を通した上で投票に臨んだ。幸い、元アイドルとか見目麗しい人とかがいたわけではないので、冷静に票を投じられたように思う。ただ、投票場にいた有権者のほとんどがお年寄りだった。クラッチ杖を突いてふらふらしながら、介助者に車いすを押してもらいながら、票を投じる姿を多く見かけた。翻って、若者や現役世代の姿は非常に少なかった。もちろん、不在者投票を済ませているのかも知れないし、昼過ぎから投票に行ったのかも知れない。高齢化が進んでいるのだから、年寄りが多くても当たり前なのかも知れない。でも、何だかスッキリしない気分になった。
年寄り優遇と思われるような公約や、見た目重視の客寄せパンダ候補が大量生産される裏には、有権者、それも現役・若者世代への軽視ってのが絶対ある。やはり有権者がもっと賢くならないと…。現役世代の卒業が迫り、年寄りへの入門が間近になっている私。その思いを強くする今日この頃である。
Posted at 2024/04/27 09:37:45 | |
トラックバック(0) |
爺放談 | ニュース