昼食を摂っていたとき、安倍元首相が撃たれたニュースを知った。意識不明、心肺停止状態とのことだったので、状況的に厳しいだろうと思いつつも、集中治療室に入ったとの続報から「ひょっとしたら…」と回復を祈念していた。しかし、残念ながら還らぬ人となってしまった。本当に惜しい政治家をなくしたと思う。
何度か書いたけれど、私は別に自公政権や安倍元首相を全面的に支持する人間ではない。しかし、コロコロコロコロと首相が変わり、諸外国から「誰と話をすればいいんだいw」的にバカにされていた状態にピリオドを打ち、安定政権を築いてくれた功労者だと思っている。2012年の「日本を、取り戻す」というスローガンには心を奮わされたものだった。
もちろん、完璧な人間などはいない。モリカケだの桜を見る会だので突っ込まれることも多かった。アベノマスクなどと揶揄されることもあった。しかし、それでも、稚拙且つ不要不急の突っ込みを繰り返す野党の面々に比べれば、格が違うなと感じさせるだけの存在感をもっていたと思う。年齢的にも再々登板の可能性もなくはないと思っていた。それだけに、このような形で幕引きとなったのは残念である。
山上何某という男が何を考えて凶行に及んだのかは、これから追々明らかになるだろう。如何なる怨恨があったのか、政治信条があったのか、個人的にはどうでもいい。ただ、犯した罪にふさわしい刑罰を受けることを願うのみである。精神鑑定とか訳の分からないことを言い出さなければいいな。そもそも、人を殺そうなどと考える人間は、精神的に健全な状態ではあり得ないのだから。
…ただ、マスコミは声を揃えて「元海上自衛官」を合唱しているんだよね。山上何某はたった3年間籍を置いただけで2005年に退官している。その後、17年も自衛隊とは関係がない生活をしている。それなのに「元海上自衛官」を連呼するわけだ。元首相を狙撃した人間が「自称会社員」とか「無職」とかではインパクト不足ということなのだろうか。先日の「フェラーリとスズキワゴンRの事故」の際にも「フェラーリ」だけを強調していたからなあ。マスコミの立場や理屈は理解できる…が共感はできない。
ダラダラと書いてしまったが、政治的信条とかは関係なく、日本の一時代を担ってくれた政治家の死を心から悼む。そして、ご冥福を衷心より祈念したい。
【追記】
銀河英雄伝説のヤンウェンリーのセリフを思い出した。(CV:故 富山敬氏)

「陰謀やテロリズムでは、けっきょくのところ歴史の流れを逆行させることはできない。だが、停滞させることはできる。」
今回の凶行が何らかの停滞を生むものにならないことを祈りたい。
Posted at 2022/07/08 20:28:29 | |
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