年明けから作ってはおりましたが、モチベーションが上がらず(読書に注力したりFGOのコラボイベントで忙しかった)完成が遅れたHGUCバーザム「レジオン鹵獲仕様」のレビューです。
キットはプレミアムバンダイ限定で、現在は販売されていません。バーザム自体の初出は「機動戦士Ζガンダム」の物語後半でティターンズの新型量産機として登場しており、新型機が出てきた事で相対的に性能が低下していたハイザックやジムII、高性能ながら製造メーカーとの政治的関係で供給が不安定なマラサイなどを代替するティターンズ専用の新型主力機という設定で登場しました。ただ、当時公開された2枚の設定画では技術的なつながりが分かりにくいMSで、ジムともザクとも異なる異形の機体でしたし、劇中でも大した活躍もない「モブMS」の一つで、続編である「機動戦士ガンダムZZ」では全く登場しない事もあって、存在感がイマイチなMSです。のちに「ガンダムセンチネル」で「ガンダムMk-IIをベースに設計が行われた」という設定が公開となったり、放送当時にコミックボンボンで連載されていたコミカライズ版などからガンダムMk-IIとの技術的なつながりが明らかになった事もあって一部のファンからは人気が出たりしましたが、キット化には恵まれず初のプラモデル化(それまではガレージキットやアクションフィギュアやSDガンダムでの商品化はありました)となったのは2017年になってから。この後にガルバルディβもキット化された事で「機動戦士Ζガンダム」にてキット化されていないのはボリノーク・サマーンだけとなりました。今回製作したキットは「機動戦士Ζガンダム」の公式外伝として展開している「アドバンスド・オブ・ゼータ(以下AOZ)」版で、一応設定としてはアニメ本編に出たのは戦時急造型で、正式な生産型がAOZ版となり、その機体が火星に逃れていたジオン残党に鹵獲されて運用されたのが今回作った「レジオン鹵獲仕様」となります。
公式外伝については下記リンクをご参照ください。
https://hobby.dengeki.com/aoz/illust/reboot05/
さてキットの方を。いつも通り整形色を活かしつつ部分塗装や墨入れを行っています。まずは正面から。
AOZ版が通常版と異なるのが胸部の装甲周り。ここが違うだけでかなり印象が異なりました。全体にモサッとしか感じが無くなりスレンダーになったと思います。
続いて背面。
ここはオリジナルとの違いはそれほどありません。脚部に取り付けられているのは火星での運用に必要なホバー走行用のユニットになります。メインのバーニアはガンダムマーカーのシルバーで塗装してみました。
脚部のホバーユニットは下の写真の通りに展開可能。
宇宙世紀のガンダム世界における火星はテラフォーミングされている訳ではなく、居住者の多く(そのほとんどが地球から逃れてきたジオン残党かティターンズ残党、後は行く宛のない難民)は地下かシールドされたコロニーに住んでいるので、大気の薄い火星で使うには取り込んだ空気だけでホバー走行はできないでしょうから、自機の熱核融合炉から出る排熱も利用していると思われます。
バーザムと言えば「謎の股間」。
雑誌「モデルグラフィックス」の2017年8月号に掲載されたバーザムをデザインされた方の説明では「メガランチャー用のエネルギーコネクター」とされており、一般販売されているキットやAOZ版でもティターンズ仕様ではそういうモールドになっているんですが、このレジオン鹵獲仕様では何の用途なのか分からなくなっています。多分、姿勢制御バーニアだと思われるんですが・・・はて?
AOZ版バーザムと言えば特徴的な「ドラムフレーム」も部分的に再現。
ティターンズ独自のMS開発計画「TR計画」で開発されたティターンズMS共通の骨格フレームで、内部に共通の脱出ポッド「プリムローズ」を格納しています。このドラムフレームを使って各パーツを組み合わせる事で究極の汎用性を手に入れようと言うのが「TR計画」なんですが、その辺は公式HPをご覧ください。
キットはバーザムの設定画をベースに現代風にアレンジはされていますが、あの独特の「異形感」は見事に再現されており、一般的なMSとは異なるバーザム独特のデザインを楽しめました。一方でデザイン上の制約から股関節の可動範囲が狭く特にロール方向にはほとんど動きません。その為「ガシッと足を開いたポーズ」が出来ないのは注意点です。整形色の色分けも完璧ですが、一方で問題も・・・。
製作途中の写真ですが、膝のダクトが深すぎて墨入れペンが全く入りません。以前のヘイズルの時みたいにパーツの一部をカットして、塗装後に再接着も考えたんですが、ここ真正面からよく見えるパーツなんでそれをやると切断面が見えてしまうので断念しました。なんとかペンをねじ込んで墨入れした後に消しペンではみ出した部分を丁寧に拭いています。他、頭部のモノアイやそのレール、センサー系などをガンダムマーカーで部分塗装しました。装甲の裏側などもブラックで塗装しています。
ガンプラならではの安全面に配慮した「フラッグ」と呼ばれるパーツですが、当然バーザムの頭頂部にも使用されていました。
本来なら切り取るのが定番なんですが、少し考えて「異なるバンドの通信アンテナの一つ」と解釈するなら「あり」だと考えたのであえて残しています。
「アドバンスド・オブ・ゼータ」は様々な作品がメディアミクスで展開していますので、興味を持たれた方は公式HPや小説・コミックスなど読まれてはいかがでしょうか?現在、プレミアムバンダイでAOZ版ギャプランが再販されております。ガンダムMk-Vを彷彿とさせるフェイスパーツが付属しているので、興味がある方はプレバンの方をご覧ください。個人的にはAOZでは最初に出た小説「ティターンズの旗の下に」が一番好きですね。バーザムバリエーションというなら、センチネル版もありますが、コミック「ダブルフェイク」(この作品は名作か迷作かは人それぞれかなぁ)に登場したバージム(頭部をジム系に差し替えた仕様)もあるので、そちらもキット化して欲しいなぁ。
さて、区切りもつきましたのでディスティニーを進めなきゃ!
Posted at 2024/02/18 14:43:26 | |
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