2017年8月29日(火)
Aimer Live in BUDOKAN “blanc et noir”
18:00開場 19:00開演
Aimer初の武道館公演に行って来ました。
ノイタミナがまだ上下2段で放送していた時代の下段枠、「あの花」の後番組として始まった「NO.6」の主題歌『六等星の夜』でメジャーデビュー。その後番組が「ギルティクラウン」という流れでしたので当時からAimerさんは気になっておりました。
(ちなみに安野希世乃さんも当時新人で参加しており、「ギルクラ」の上段枠「UN-GO」に繋がるのです。)
そして「夏雪ランデブー」のEDテーマ曲『あなたに出会わなければ 〜夏雪冬花〜』で一気に引き込まれ、Aimerさんが凄く良い!と言っているうちに「ガンダムUC」に起用されたりと、その後もノイタミナ作品他様々なタイアップを果たし、その魅力は一気にメジャーなものとなって行きました。
ライブに行きたくても日程が合わず、そのうちどうしてもチケットが確保できなくなり・・・そんな中でEGOISTのライブ、澤野さんのライブ、MUSIC THEATER 2017で生歌を聴くチャンスがありましたがそういう時はメジャーな曲しか聴けず、益々ワンマンライブへの想いは募り、今回がようやく念願の初参戦となりました。
前日お台場へ行った際、ノイタミナショップで様々な作品に想いを馳せ、「Fate」の世界観に浸り、脳内でAimerさんの楽曲を再生させながらユニコーンを見上げていたのは正しくこの日の為でした。

今回の武道館公演は5月3日に発売された2枚のベストアルバムを引っさげてのものです。
優しくも心に染みるバラード楽曲を中心に選曲された白盤
“blanc(ブラン)”
力強く、エモーショナルな楽曲を中心に選曲された黒盤
“noir(ノワール)”
Aimerさんはアニメタイアップの曲を歌っていますが決してアニソン歌手ではなく、幅広い多くの音楽家に指示され、プロデュースを受けているので楽曲の幅も広く、様々な場面で起用されているので広く一般にも知られるようになりました。
その証として、今回の武道館公演は全国26ヶ所の映画館および香港、台湾、韓国でもライブビューイングで生中継され、その全てのチケットがSOLD OUTだったそうです。
そんな貴重なライブの本丸に乗りこめた事は何より嬉しい事ですが、月2~3回ペースでライブ・イベントに参戦している私でさえかつて無い不思議な緊張感、高揚感を持って臨む事となりました。そしてその結果、ライブというものの本質を見たような、大変貴重な経験をする事となったのです。
とは言っても想いは人それぞれ。現地に居られたからこそ、自分なりの想いをいつも通りに書き綴ってみたいと思います。
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そもそも平日に行かれた事自体が昨年までは考えられませんでした。これは異動のおかげ。昨日のような緊急トラブルも無くゆっくりと外出し、今回ご一緒させていただく方と合流。
ドワーフ的な気分で早目の食事をしながら様々な談義。久しぶりに価値観を共有できる方と過ごす時間はあっという間に過ぎ、適度な時間に武道館へ向かいました。
驚いた事に開場時間なのに果てしない物販列。。経験上、絶対に間に合わない人数なのに続々と増える列・・・
慣れた方ならばかなり早めに対応するのでこの時間に来た方はほとんど待たずに購入できると思うのですが、ライブ慣れしていない純粋なファンが多かったのでしょうね。入場列の形成も若干戸惑っていたようです。
それにしても、圧倒的に女性が多かった。Aimerさんを意識してか、髪をおろし大きな眼鏡をかけている方が多かった。年齢層も幅広い。
座席は2階西の前より。真横からになるけど見やすいからいいかな?
なんて思いは・・・・・入場してぶっ飛びました!!
アリーナの中央に8角形のセンターステージ!
その中央には白い円に「Aimer blanc」という文字。取り囲むようにバンドセット。まるでレコード盤のよう。これはどう見ても回転します。
360°客席どの位置からでも近く見やすいステージの上には照明と全方位に向けたスピーカー。
このスタイルは武道館では初めての経験。音響が凄く楽しみでもあります。
「blanc」という事は、後半「noir」に挿し変わるという事。足元に張り付けてある蛍光塗料で書かれたセトリは遠目でも中間地点とアンコール3曲くらいの位置に線が引かれており、全体が見えてしまうステージの難点とも言えるトコロか(^^;
そう言えばペンライトを持って行くなんて考えもしませんでしたが、場内で予備点灯している方もおらずひと安心。
若干入場に時間がかかり、定刻過ぎに開演。
客電が一気に消灯!!
暗い中、大きな拍手に包まれてバンドメンバーに続きAimerさん登場。
まさかの1曲目でした。
<前半“blanc”セットリスト>
01_TWINKLE TWINKEL LITTLE STAR
02_スピカ
03_あなたに出会わなければ
04_星屑ビーナス
05_Re:pray
06_カタオモイ
07_March of Time
08_蝶々結び
『TWINKLE TWINKEL LITTLE STAR』はベストアルバムには収録されていませんが、デビュー曲のカップリングであり、1stアルバムの1曲目です。
その歌声、息遣いに引き込まれ、微動だにせず息するのも忘れるくらい。ふと気づくと無意識に力が入っていたのか身体が痛い。。こんな感覚がずっと続きます・・・・・
バンドマスターはキーボードの野間さん。昨日もお会いしました「のまーりん」です。SSAでも弾いていました。野間さんのピアノは温かく、優しい女性的な感じで好きです。
一気に会場が明るくなり、続く『スピカ』はポップで温かい曲。これまたベストアルバム収録曲ではなく『ninelie EP』のカップリング曲。
中心とバンド部分が別々に回転するステージ。会場全体を見渡しながら手を振り、嬉しそうに歌うAimerさん。会場全体が手を叩きながら一体になります。
それにしても・・・武道館ってこんなに音、良かったっけ??
と思うくらいに気持ち良く響き渡る歌声と音楽。円形ステージから周囲に向けられたスピーカーが武道館の構造により全体にくまなく行き渡った結果。無駄な音圧も無く純粋に歌声を堪能出来る素晴らしい演出。
そこに「生」ならではの臨場感が加わり、息遣いや鼓動までも聞こえて来そうです。
続く『あなたに出会わなければ 〜夏雪冬花〜』で再び暗くなり、会場全体をブラックライトが照らします。
1曲1曲、ライティングが変わる演出。余計な映像など無く、照明で変化させる演出はAimerさんの歌を純粋に聴き入る事が出来て本当に素晴らしかった。
この曲含め“blanc”収録曲は本当に切なく感情移入しやすい為、この時点で涙腺が制御出来なくなりました。自分、“blanc”のほうが好きなのです。
MCは簡単な挨拶程度ですが、ライブビューイングに向けて中国語、韓国語で挨拶したり、この日を迎えられた感謝の言葉が伝わる素晴らしいものでした。
『蝶々結び』が歌い終わり、アウトロでAimerさん退場。演奏が終わりバンドメンバー退場。場内が暗くなります。
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暗闇でセット中心が白から黒に変わるのが見えました。ここから“noir”です。
前半は白いドレスだったAimerさん、黒いドレスで再登場。バンドメンバーも白いシャツから黒いシャツに着替えました。前半は全員座って演奏していましたが、弦楽器の方は立っています。
<後半“noir”セットリスト>
09_us
10_holLow wORlD
11_LAST STARDUST
12_Brave Shine
13_花の唄
14_RE:I AM
15_zero
16_Stars in the rain
いきなり激しい『us』から始まります。目まぐるしく上下に変化する旋律と表現力は本当に凄い迫力で、前半とは全く違った意味で引き込まれるように見入ってしまいました。途中でステージのセンター部分がせり上がり、光の演出も更に激しさを増します。
完全に前半とは空気が違いますが、どの曲も明らかに「Aimer」なんです。それが凄い。
『LAST STARDUST』のイントロが流れた瞬間、全身が震えました。先日chellyちゃんが歌ってからずっと聴き続けていた曲です。やはり本物の破壊力は凄い!!
そして『Brave Shine』へと続きMC。この2曲が続けばもはや何を語り、次に何を歌うのかは予想出来ます。
梶浦由記さんプロデュースの新曲、劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』第1章 主題歌『花の唄』は野間さんのピアノと共に・・・・・
凄いの一言。
作品的に想像していた曲の遥か上を行く曲でした。
野間さんの演奏、優しく女性的と書きましたがここで実感。梶浦さんのライブでの弾き方に似ているように感じました。何と言うか、強くカッコイイ女性なんです。(何だか真逆のコト言ってますが。。表現力w)
そこからの『RE:I AM』。他の曲も同様ですが、今まで聴いたどの『RE:I AM』よりも感情が籠り、聴きながら作品場面が脳内にフィードバックされ、胸と涙腺がアツくなります。。。
ここのMCでは武道館に立たせていただいた皆様への感謝を改めて伝えました。
ひとつの目標としていた「武道館」だからと言って特別な事をするつもりはなく、いつも通りの歌をたくさんの方に伝えたいという想い、これからもずっと歌を続けていきたいのでこの武道館のステージをこの日限りにするつもりはありませんという想い。
この場から、『zero』から再び始めて行きたいと『Stars in the rain』で締めくくりました。
再び暗闇につつまれる会場。
アンコールはもちろん手拍子。
まだ聴きたい曲が残っています。場内からその気持ちが伝わる現象。
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【アンコール】
17_AM02:00
1stアルバムより。会場内がハンドクラップで一体となるライブでは大切な曲。2ndアルバムに『AM03:00』、3rdアルバムに『AM04:00』という曲もあり、それぞれアルバムの中間地点に配置されています。
次に歌う新曲は会場内がオールスタンディングでハンドクラップをする景色が見たいとの事でようやく立つ事ができました(^^;
この曲は今までに無かったタイプのアップテンポな曲でした。
18_ONE

*ナタリー様より拝借
それはもう、壮観な景色でした。
感動の一言。
最後は一番大切な曲。ずっと歌い続けて行きたい曲。
暗闇につつまれる会場。ステージ中央に椅子が用意されました。
19_六等星の夜
六等星とは肉眼で見える最も暗い恒星。この曲の歌詞は本当に切なくて何度聴いても涙腺が崩壊します。。
「終わらない夜に願いはひとつ “星のない空に輝く光を”」
というサビのところで会場内に少しずつ光が灯りはじめました。(アンコール時にフライングしていたのはこの現象)
スマートフォンのライトを点灯させ、曲に合わせてゆっくりと左右に振る人が次第に増えて行き、360°の星空が完成。この光景は武道館、センターステージだからこそ。その光は暗闇を照らし、会場内が明るくなるほど。
これでこそライブ。この場に居るからこそ。残念ながらライブビューイングや映像では絶対に味わう事の出来ない感動。。
その感動は生歌を直に聴くことで完成する訳ですが、Aimerさん自身、声の伸びや深さ、迫力はいつも以上にズバ抜けて素晴らしく感じました。それもこの場、この雰囲気だからこそなのでしょう。
自分が追うアーティストのほとんどが「専門家」ですが、今回ばかりはその真髄を堪能出来たというより、実力を魅せ付けられたといった感。。
本当に貴重で素晴らしい経験をしました。
だからライブはやめられない。。。。。
『六等星の夜』はニューシングルにトリプルA面として『六等星の夜 Magic Blue ver.』が収録されます。コニカミノルタプラネタリウム“天空”in 東京スカイツリータウンのリニューアル記念テーマソングに決定しましたが、是非現地で聴きたいですね。
11月からの全国ツアーも楽しみです。
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終演は21時半、それでも物販、CD販売に長蛇の列・・・・・でしょうね。
我々も帰る気にならず、近くの土佐料理専門店で打ち上げ。

「かつをの藁焼き 塩たたき」がとっても気になりまして(^^;
目の前で業火に焼かれるかつを。塩と薬味で食べます。いやぁ、メチャメチャ美味かった♪
いやぁ、大きな会場の近くではよく見かける、その日のアーティストの曲を流してお客さんを引き込むお店かと入ったお店でしたが、この看板から感じるAimerさんへの愛はダテでは無かった。。
店内の音楽もさることながら、驚きのサービス!
こんなサービス、滅多にないんだからっ!!
何も言ってないのに出てきました。なんか嬉しかった♪
(他のアーティストでもやってるのでしょうけど。。)
深夜に帰宅。明け方まで全く眠れませんでした。。
こんな気持ちは初めて。。翌日も休みで良かった。。。
週末に向けて切り替えなきゃだけど、何だか「Aimer」以外の曲を聴きたい気が全くしない・・・しかし残念ながら音源ではもう物足りないのよね。。。。。