2009年07月13日
巡礼について
このブログはもともとクルマ好きの人が開設するものなので巡礼というまったく方向性の違う事はあまり詳しく書かなくてもいいだろう。
巡礼は言うまでもなく信仰心から複数の寺院を礼拝して回ること。キリスト教にもサンティアゴ巡礼というのがあるし、イスラム教にもメッカの巡礼、ユダヤ教にもエルサレム巡礼などがある。
日本の四国八十八カ所は世界的にも有名、巡礼路としては世界最長、さらに循環型巡礼というのも滅多にない。
先に述べた坂東三十三カ所巡礼は関東地方にある三十三の観音を礼拝して回ること。秩父三十四カ所、西国三十三カ所も同様にして観音を礼拝するのに対し、四国八十八カ所は弘法を礼拝する。ここで大きな違いがある。
巡礼の手順は書く札所ともにあらかた以下のようなもの。
1:山門で一礼をする。
2:水場で手を洗う
3:鐘をつく
4:本堂でろうそく、線香を立てる
5:賽銭を入れて納め札、写経を納める
6:読経をする(写経を納めた人は必要なし)
7:納経所で御朱印をいただく
8:山門に一礼して寺を出る
以上の中で1~5は四国もその他の巡礼も同じ。6は四国の場合はちょっと違う、読経は般若心経だけで観音経は必要ない。最後は弘法の宝名を唱える。坂東の場合は弘法とは関係ない寺もあるので宝名は観音の宝名を唱える。
四国の大きな違いは一つの寺で本堂と大師堂の二カ所で読経、納札をする。お参りは一寺で二度なのだ。
もう一つの違いは礼拝用品にある。四国の場合はお遍路のトレードマークでもある白衣(びゃくえ)を来ている人が多い。四国ではあの格好でホームセンターやコンビニに入っても違和感がない。それに対して西国、坂東の場合はあの格好をしている人はほとんど見かけない。見かけて秩父くらいなものだ。あの白衣も四国のものとそれ以外のものでは違っていて使い回しができない。背中に書いてある言葉が違う。四国遍路の場合は弘法の宝名が書いてあるが、それ以外の巡礼では観音の宝名が書いてある。同様にして杖もそうだ。杖は巡礼中自分のお供として携えこれを同行二人というのだが、四国の場合は弘法と二人旅をするのに対し、その他の巡礼では観音と二人旅をする。つまり一緒にいる相手が違う。
逆に使い回しのできるものもある。まずは首からかける「輪袈裟(わげさ)」、あれは略式の袈裟なので基本的には使い回しができる。ただし四国札所の名前や弘法の名前が書いてある場合は使い回しはしない方がいいらしい。もう一つは菅笠、こちらは使い回しが可能。夏の暑いときには菅笠があると助かるもの。ただし最近では四国でも菅笠かぶらないでお遍路をしている人は多い。
四国八十八カ所を三回もしているのでこれだけ書いたけど、こんなに書いても僕はあまり仏教に傾倒しているとは言えない。むしろ古い寺院や仏閣を見るのが好きなだけで、トルコに行けば古いジャミィ(モスク)を見るのが好きだし、そういったものに触れることが好きなだけだ。そしてせっかく巡礼するなら本格的にしようと思っているだけ。間違ってもお寺の本尊の前で柏手をパンパンなんて事はしない。
四国でお遍路していると同じようなお遍路の格好をしているのに本堂の前で柏手をパンパンと叩く人もいる。要はその人が行きたいからやって来て、お参りをしたいからしているだけのこと。そういう人もいるのだし、その人達はその人なりの信心や心構えで来ているのだから無理に咎めたりはしない。巡礼というのはそんなもので良いのではないかとも思う。
…けどお寺で柏手パンパンと叩くのはやっぱり常識知らずもいいところだよな(笑)
ブログ一覧 |
ただの日記 | その他
Posted at
2009/07/13 11:24:18
今、あなたにおすすめ