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イイね!
2016年04月07日

想定外 その3 音の劇的変化


 今回の「ヘッドユニット設置方法の工夫」には,二つの要素がありました。

1 ボディーにアースしないよう,各所を絶縁すること。

2 質量のある固い素材の上に,固いインシュレーターを介して乗せ,さらにそれが車の振動で不安定にならないようにすること。

 1に関しては,非常に細かい作業でしたが,絶縁ワッシャーなどを使えばなんとかなるものでした。

 2についてが難問でした。ホームでしたら何の問題もありません。ところが車は動くのです。そうすると普通はどうするかと言うと,クッション性のもので包み込む,という振動対策,要は「振動を吸収することによって,装置に伝えないようにする」というふうにします。

 カロXのヘッドにプロセッサーは内蔵していませんので,そこまで振動に過敏になる事はない,という考え方もありました。
 しかし,ものは試しとやってみました。ここで,自分が今まで経験してきた考え方を応用してみることにしました。それは

 「スピーカーユニットであれアンプであれ,オーディオの装置と言うものは振動に影響を受けている。装置に柔らかいものを介して振動を吸収しようという方向で設置するとろくなことはない。」

 アナログレコードのプレーヤーのインシュレーターで考えてみると,ふわふわのインシュレーターを使って床からの振動を吸収してもハウリングマージンは稼げますが,このやり方では重心の高い音になりがちです。同じプレーヤーを,プレーヤーの何倍もの(数十倍?)質量のある,しかも内部損失の高い材質の塊の上に,柔らかいものを介すことなく固定すると,これでもハウリングマージンが稼げます。自分もやっていたのですが,100㌔オーバーのコンクリートと鉛の混成の塊に,プレーヤーをボルトでがちがちに固定すると,床の上で飛んだり跳ねたりしても,塊を足で蹴っ飛ばしても,針飛びすることはありませんでした。音はと言うと,大地に根を張ったような,重心の低いものとなりました。

 同じことはカーにも言えて,これまで自分は基本,アンプもプロセッサーもバッテリーさえも,車体でいう一番かたくて重いもの,要は「車体そのもの」にできるだけ近いところに,固いインシュレーターを介して点接触で設置しています。スピーカーも,ガスケットにスポンジ状のものなんて言語道断。

 「振動させたいものの振動の起点は,不動なものとする」

 ピッチングマシーンは,できるだけがっちりと地面に固定しないと,速いボールが投げられない,というのと同じことです。

 
 でもやはりカーならではの問題点がありますので,そこをどうクリアするかでした。



 画像の一番下はウォルナットの塊が固定されています。ヘッドはその上にあるのですが,ボルトで固定されていません。要は乗っかっているだけなのです。あとはそれがずれないように跳ねないようにします。



 上下方向に跳ねないようにする仕組みです。ボディをいたわるために一工夫しました。

 次に前後にずれないようにするためには,こうしました。


 この部品でヘッドの背面を上から下に引っ張ります。ヘッドの背面にボルトで固定されているため,ヘッドが前に行くことはありません。そして,


 左右の小さな木片が,ヘッドを後ろにいかせないようなストッパーになっています。

 そしてこの組みあがった四段の装置の塊は,あまり強固でないステイで,車体に取り付けられています。ここはあえて強固にしませんでした。走行振動をストレートにヘッドに伝えると,寿命が縮まる気がしたからです。

 大外は柔らかくても,ある程度マスのあるもので近くを支え,なおかつそこには強固に固定する。

・・・・・・まあとにかく,愚直なまでにがちがちな手法でした。目下のところ一番心配なのは放熱です。横向きの画像を見る限り,大丈夫かなとも思えますが,今後夏場に向けて,また考えていこうと思います。

 音の変わりようは,激変です。音域でいうと,低音から重低音の出方が全く変わりました。変わるというよりも,別物です。
 さらに,音場の奥行,高さ,音像の存在感,音像と音像の間の空間が,今までぼやけていたものが,漆黒という感じになりました。
 奏者の息遣い,演奏しながら体をゆすっているさまなどが,ありありと感じられるものになりました。

 きれいだが何か余所行きで,優等生的で物足りない,などと評されて嫌われてきたカロの音とは,まるで思われない感じです。

 そして,驚くことに,この状態


 の時とは,全く別物に変わるのです。何が変わったかと言うと,「質量による支えがあるかないか」だけなのです。

 いやぁ~,オーディオって,わからんもんですなぁ~

 ただこの施工,とてもリスキーですし,現物合わせで変更しまくりでした。また,カロのRSでしか試したことではないので,他製品でどうなのかはもちろん未知数です。

 でも,基本は同じだとは思います。

 あと,「硬いインシュレーター」を使っていますが,これはドライカーボン製です。好みはあると思いますが,自分はカーボンが好きです。

 以上,長文申し訳ありませんでした。自分なりにまとめておきたかったのでお許しください。

 また,一連の駄文を読んでいただき,的確なアドバイスをいただいたみなさま,ありがとうございました。

 そして是非とも,一度お聴きいただきたいです。特にカロのヘッドを使われている方に。

 もしも同様のことをされるかたがおいででしたら,もちろん自己責任でお願いいたします。
  

 
ブログ一覧 | カーオーディオ | クルマ
Posted at 2016/04/07 23:34:10

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この記事へのコメント

2016年4月8日 22:12
こんばんは。

まさしく唯一のワンオフ品の作製、お疲れさまでした。

今回の3エントリー、興味深く拝見させて頂きました。

きっちりとした固定をしてあげればカロッツェリアのデッキも目覚めてくれるんですね。

僕も先日購入した970の印象はさっぱり淡泊でした。。。

今後アンプを取り付けるときには樫の無垢板をアンプボードにしますが、そのときにAETのメタルのインシュレーターも使わず持っているので、VFEと比較しながら設置を検討してみます~。
コメントへの返答
2016年4月9日 11:18
コメントありがとうございます。興味を持っていただけるだけでありがたいです。
 機材と置台の間に吸収型のインシュレーターを入れると,置台側からの不要振動が吸収されて遮断される,という利点はありますが,逆に,機材側が発している「有用振動」,つまり音楽信号のある部分が,インシュレーターに吸収されてしまい,その分何か,出てくる音に旨みがなくなる,ということになるんじゃないか,と勝手に考えています。なので,機材側に制振を加えるのにはとても注意が必要で,自分には手が出せない部分なんです。
 メタルのインシュレーター固有の音色の好みにもよりますが,自分だったらまずは,ヘッドユニット下のものをそれに交換するのが,すぐできそうでいいかな,あるいは,あのスポンジのインシュレーター,ただ単に外してもよくないかな,なんて想像いています。あるいは,いろんな天然木をお持ちのうらやましさですので,いろんなサイズのいろんな材の天然木インシュレーターを,とっかえひっかえなんて楽しそうですよね。
 またいろいろ教えてください。
2016年4月12日 18:24
こんにちは( ̄▽ ̄)ゞ

はじめましてですねm(_ _)m

ホームオーディオをやっている方は
皆さん一過言有りますね(^_^)v

オーディオは重さは重要だと思います。
スピーカーは重さで買え、アンプしかり
ЀMT927も当然重かったです。
マウントも当然強固に。

ヘッドユニットのマウンティングは考えていた部分ですが

なにぃ、やるな~
って感じです( ̄∇ ̄*)ゞ

又おじやまさせて頂きますm(_ _)m
コメントへの返答
2016年4月12日 20:10
こちらこそよろしくお願いします!いつも覗かせていただいています!故長岡鉄男氏設計の自作バックロードをホームで使っている身としては,Cooたろうさんのドアのバックロードの完成が楽しみです。いつかぜひ聴かせてください。
 また,自分も使っていた懐かしい9255!これを置き台に乗せたらどんな変化があるか・・・しかしまあ,あんな変〇チックなことは,そう易々と人に勧めるわけにはいきませんね。

 ホームで手広くやっているわけではなく,自分の知識は80年代で止まっています。それを試しにやってみました。ただ,機器を壊さないか,火を出さないか,結構どきどきしています。

 またいろいろ教えてください。また,聴かせてください。

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「以前そこでキャンプしました。明け方、強烈な南風でテントとタープを家族で必死に押さえつけて凌ぎました。標高高いので、風が吹き出すとしゃれになりません。今夜中に荷物を車内にお片付けを強くお勧めします。温泉は荒天でも入れますからね、キャンプ場の割引券で!!」
何シテル?   08/19 20:41
 2019.8 250000㌔を共にした前車から乗り換え,スバル エクシーガクロスオーバー7で,新たな旅に出ます。  ※ 2020/08/05 東北遠征2...
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