• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

tetsunobuのブログ一覧

2016年12月02日 イイね!

「振動をコントロールする」ということは,難しいです

 カーオーディオに限らず,オーディオでは「振動をどうコントロールするか」が大事ってのは言わずもがなですよね。

 ホームだとあんまり使われませんが,「デッドニング」という言葉(というか行為)は,カーでは必須なようですね。ドアもデッドニング,AピラーBピラー,床もダッシュボードもデッドニング,ルーフ,リアハッチ,とまああちこちデッドニングだらけ。アンプなどの機材にまで制振材ぺたぺたしたり・・・・・でも,ホームではスピーカーの内側に補強材として木材を貼り付けても「デッドニング」とは言いません。なんでだろ。

 で,この制振っていうやつが,カーをやる人の中で随分いろんな使われ方をしている,というかちぐはぐな気がしてなりません。
 たとえば,ホームオーディオのスピーカー内部に吸音材を入れることはデッドニングでしょうか。ホームの壁に吸音材を貼る,これは制振ではなく吸音です。また,吸音することと反射音を分散させることとはまた違います。
 でもこういうことが,カーをやる人の中で,整理されていないような気がしています。

 結果として,おかしげなことをやってしまっている。おかしげなことの上でさらにいろんなお試しをやるから,さらにその結果がおかしげなことになって,もっともっと本質から離れたへんな方向に行ってしまう。

                      ・・・・・・見ちゃおれんです・・・・・・・

 振動があるとします。

 有用な振動と,無用なものがあります。

 なんで無用なものが出てしまうのか。とにかく,無用なものは出さないようにすればいいわけです。

 というシンプルな考え方をしてほしい。


 例えば,昔,理科の実験で音叉が箱に付いたものを叩く,みたいなのやりましたよね。

 パターン1 良質な響きのよい木箱に,音叉を適度なトルクでもって取り付けた場合

  〇 おそらく「ポーン」とよい響きがすると思います。これを一つの基準とします。

 パターン2 絶対響かないような金属のムクの物体,おまけにかなりの重量のあるものに,音叉を強固に取り付けます。

  〇 おそらく,共鳴体の助けがありませんから音は小さくなりますが,音が鳴り続ける時間が,
   パターン1の時よりも長くなるはずです。
    ・ 振動の起点がぶれないし,振動が伝わっていくところがないので,エネルギーロスがない
     ためです。音色としては,「音叉そのものの音」がクリアーに鳴っているはずです。
     「楽しくない音」という人も多いでしょう。

 パターン3 パターン1の箱の素材を,車の内貼りに使われているような素材に換えてみます。

 パターン4 パターン3の箱の音色が気に入らないので,箱の内部に吸音材を入れます。

 パターン5 パターン3の箱の内側に,制振材を貼ってみます。

 パターン6 パターン1の取り付け部分を,「直接」ではなく,ゴムのインシュレーターを介して取りつ
       けます。

 パターン7 パターン1の木箱の表面の,割と音叉に近い部分に吸音材を張り巡らせます。

 パターン8 パターン1の音叉の取り付け部分の直近に,制振材をべたべたと貼り付けます。

 パターン9 厚さ1㎜の鉄板でできた箱に,適度なトルクで音叉を取り付けます。

 パターン10 その音色が気に入らないので,吸音材を詰め込みます。

 パターン11 さらに,鉄板の裏側に制振材を貼ります。

 パターン12 さらに,音叉の周りを囲むように,トンネル状のアルミの筒を被せます。ちょうどローソ
        クの風よけみたいな感じです。


  さて,どのパターンがまともな音がするでしょう,みたいなことです。


 いやいやいや,ちょっとめんどくさくなってきました。でも,こうしてみると,音を「伝える・伝えない」ことや「振動の起点を明確にする」こと「震えているものを止める」ことと「そもそも震えさせない」ことの混同,さらにもっというと「振動させないことや音を伝えないことと吸音すること」のごっちゃまぜ,また,「どういった素材ならば振動させてもよいか」ということの吟味,あと,「重量の比の考え方」などなど,
 カーオーディオの世界で,結構無駄な努力をされてる方が多いような気がしてなりません。

 ホームオーディオで,スピーカーのバッフル面に吸音材を貼っている人はいるでしょうか?エプトシーラーではちまきとかは?バッフルにユニットを取り付ける際,わざわざ点接触にしている製品はあるでしょうか。また,バッフルの厚さが足りないからと言って,ユニットとの取り付け面の裏側に,「制振材」を貼り付けることは+でしょうか-でしょうか。

 さらに,ホームのスピーカーでグリルがついたものはよくあると思いますが,普通どういったグリルが音質的にましなものと考えられるでしょう。あんまり音に影響しない素材のものを,できるだけ音の通り道の邪魔をしない配慮で作るでしょう。

 間違っても,ユニットの直径とほぼ同じような穴の開いたプラスチックの板を,バッフル面から2㎝くらい浮かせた状態で,バッフル面に平行して配置する,なんて「グリル」は作らんと思います。

 あと,ユニット前に何か造作するとしたら,「フロントローデットホーン」ということはあると思います。アルテックのヴォテイスオブザシアターみたいなやつです。ホーンにはそれ相応の効果があるわけですが,そのホーンの「素材」はやはり大切です。間違っても,プラスチックや薄いアルミ板などは使いませんよね。そんなもんで作るくらいなら,ホーンはない方が「+」ですよね。

 カット&トライ,大事です。大好きです。でも「振動の本質」を考えてやったらいいのに,って思います。

                           メーカーも悪いんだけどな・・・・・・

 非常な長文,失礼しました!
Posted at 2016/12/02 22:22:32 | コメント(1) | トラックバック(0) | カーオーディオ | 趣味

プロフィール

「雨に降り込められた山小屋では、ストーブがありがたい」
何シテル?   08/05 18:05
 2019.8 250000㌔を共にした前車から乗り換え,スバル エクシーガクロスオーバー7で,新たな旅に出ます。  ※ 2020/08/05 東北遠征2...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2016/12 >>

    1 23
456789 10
1112131415 16 17
1819 2021222324
25 262728293031

リンク・クリップ

またまた散財・・・ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/03/15 16:59:11
バックプレート取り外し(異音対策) 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/11/09 21:33:56
インテークパイプの蛇腹撤去→シリコンホースと交換 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/08/29 16:14:18

愛車一覧

スバル エクシーガ クロスオーバー7 くろすけ (スバル エクシーガ クロスオーバー7)
 スバルAWDであること,前車ランカスター同等の積載量を持つこと,サイズ(特にガレージの ...
スバル レガシィ ランカスター とーちゃんぶぅー (スバル レガシィ ランカスター)
キャンプ&カヌーでアウトドアの足として,普段はオーディオ車として活躍中。画像は錦川遠征の ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation