DENSO アクティブ・ノイズ・キャンセレイション技術と今回の不具合への調査
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
220クラウン ノイズキャンセラーの低音が爆音になる件(対策)で紹介したように
Ausison Prima 8.9bitをショップさんでインストールしたのは良いのですが
色々対策の結果フロントドアspのみ
ノイズキャンセラーのエンジン低音(籠り音)キャンセルのため動作してることに気が付いた
【必ず発生する条件】
低速走行時で、尚且つ、ハンドル目いっぱい切った時にエンジン負荷がかかり、エンジン回転数がある領域に達すると発生(停止中は発生せず)
ハウリングみたいに
「ぼっぼボボボーボ・ボーボボ」
って感じで爆音化
で調査した結果を忘備録として記事にしてます
デンソーの技術資料ではどうも「ゴーストサウンド」と言うらしい
で、件の技術は
「アクティブ・ノイズ・キャンセレイション技術」と言うらしい
DENSO TEN Technical Review Vol.1より引用
https://www.denso-ten.com/jp/gihou/jp_pdf/Vol01/Vol01-4.pdf
2
以下は文献より引用(抜粋)
アクティブ・サウンド・マネジメントのソフト
ウェアはパワートレーンの好ましくない音を消去好ましい音を創出もしくは強調するために位相干渉を継続的に発生させるようプログラムされている。調整されたエキゾーストマニホールド ( エキマニ ) 、導波管、マフラー、ダンパー
など高価な物理的ソリューションに頼る割合を大
幅に削減し、ソフトウェアによって理想の音作り
を実現できる
低燃費、高回転、高トルクの小型化されたエンジンのアコスティックサウンドを低いベース音を鳴り響かせるような伝統的な I5/V6/V8 エンジン音のタッチにすることが出来る。また、親しみやすい 4 気筒もしくは6 気筒エンジン音を作ることで、3 気筒エンジンの不快音をカバーすることも可能である→ヤリスと思われる
注目したのはここ↓
完成したソフトウェアは非常に軽く、インフォテインメントシステムやオーディオシステムの CPU
DSP に比較的簡単に組み込める。
ANC の周波数キャンセル領域は、e-mic と乗客
の頭部の位置の距離によって定まる ( 例:1/4 波
94cm = ~90Hz) 。 例えば、車両中心にある e-mic1つにより、60Hz 以下で大幅なノイズキャンセルが出来るが、全てのシートでは 90Hz に達すると効果が低下する。またドライバーポジションに配置された e-mic は 240Hz で最大のノイズキャンセルを可能にし、300Hz で効果が低下する。最新のシステムでは、すべてのシートでノイズキャンセルの効果を発揮するため、三~四つの e-mic を採用することが一般的となっている
【注目ポイント】
アクティブ・サウンド・マネジメントのチューニ
ングは目指す音作りのイメージに依るところが大きい。例えば、エンジン音の直線性を再現するために、2dB のノッチを埋める、30-90Hz にかけて 20dB 以上をキャンセルする
さらに、注目した記載が
アクティブ・サウンド・マネジメントは継続的
に変化するエンジンやパワートレーンの RPM と
マッチする必要がある。遅延すると、好ましくな
い人工音やゴーストサウンドを引き起こす可能性
がある。そのため本システムはパワートレーン信
号に対するリアルタイム性が要求される。
さらに、面白いヒントが
【ヒント1】
量販車向けの一般的な ESE は 800Hz で性能を発揮し1000Hz にかけて効果が低下する。これはサウンドローカライゼーション ( リスナーが音源の距離と位置を認識できる能力 ) の限界が一つの要素となっている。
【ヒント2】
従来の低性能の 15cm スピーカでノイズキャンセルや音の強調も可能だが、30Hz 帯で 25dB より大きいノイズをキャンセルするために高級なウーファや専用のサブウーファーを採用する場合もある。
【ヒント3】
30Hz 未満では 4 気筒エンジン搭載車で 2 次周波数が 900rpm、6 気筒エンジン搭載車で 3 次周波数が 600rpm になるが、RPM 信号そのものの精度は高くない。そのため遮断周波数の下限は RPM 信号の性能の影響が大きく必ずしもサブウーファーのサイズによって決まるものではない。
つまり前回記事にしたゴーストサウンドの原因と対策は
スピーカーの大きさには依存しないが、安いSPだと効果が出ない。また30HZ以下をメインにノイズキャンセルしてるっぽい。
エンジンサウンドは別の周波数領域
なので、DSp追加で疑似エンジン音は爆音になったのともとらえることも出来る
よって
DSPによるタイムアライメント処理とフィルター設定が原因ですかな
タイムアライメントを入れないと定位が崩れるし
難しい
計測器で調べるしかないかな
3
色々やった結果、リアのサブウーファーからのゴーストサウンドはなくなりましたが、フロントドアに若干のゴーストサウンド
ドアSPをdsp側で逆相に設定していたので(何故か音が良くなるためです。物理的には正相になってます)、今度は正相に設定して実験
フィルター類の設定は次のとおり
フロントドアのみに対策
バンドパス
肩特性はバターワース
下が50hz 12db/oct
上が1000 6db/oct
で切ってみた
引用文献にもあるように遅延はゴーストサウンドを引き起こすため0msとした
4
実験の結果、ゴーストサウンドは消えました
ドアSPは必ず正相
低域カットは効いてるのかは、色々やらないと不明
タイムディレイはかけない
現段階の推察としては
逆相でドアspにタイムアライメントをするとゴーストサウンド発生
カットオフでエンジンサウンドを変えられる
エンジンサウンドはエコモードでも加速すると大きくなっちゃいましたので60Hz以下のローパスフィルタ次第で小さくも大きく模出来る思われます。
メモリに色んなデータ入れられれば
楽しめます
追記
峠で実験してたら、サウンドが気持ちよくて全開走行なんてしちゃってました。
で、サウンドMaxになってきてこれからって時に文献にもありますが、多分20dbを超えると突然サウンドが絞られる現象発生。
仕組み上仕方がないのですが(笑)
こりゃー病みつきになるっす。
マフラー変えて迷惑かけるよりもた、車内でのサウンドなので迷惑かけないし、ニンマリしちゃいました
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