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乃亜のブログ一覧

2015年04月04日 イイね!

リア・マルチリンクの悪癖に挑む

リア・マルチリンクの悪癖に挑むたいそうなタイトルを付けてしまいましたが、私がこれまでに行ってきた数々の弄りは、主としてこの悪癖と訣別したかったからに他なりません。

BL/BP系ユーザーがどのように感じておられるかは分かりませんが、ことアウトバックに関しては最低地上高200mmを稼ぎ出すために、大径タイヤの装着を前提としたオーバーフェンダーを架装し逞しいスタイリングを手に入れた上で、サブフレームとボディーの間にスペーサーを噛ませ嵩上げすることで実現したものです。
このような構造なので、B4やツーリングワゴンと比較した場合に各部の締結剛性は低いと推測されます。

現代の自動車製造工程の中で、各パーツはユニット毎に組み立てられモジュール化された物をボディーに組み付けていくという流れ作業のため、組付けホールとボルトの間には多少ののり代が存在します。
これを埋め、ボルトの締結精度を高めることで剛性を得るという発想のもとに編み出されたのがご存じ”リジカラ”であり、こちらの製品の効果は体感済みでしたし、この段階でノーマルモデルとは次元の違う剛性感は達成出来ていたことは疑うべきもありません。

それでもなお、リア・マルチリンクサスの悪癖として消しようのない症状がありました。
それは以下の二点です。

①60km/hで直進中、隆起した路面や段差を乗り越えた際のリアサスの突き上げの酷さ。

②コーナリング中に前項と同じようなシチュエーションでリアサスが腰砕けする或いは横っ飛びする。

スバルがBL/BP系以降順次ダブルウィッシュボーン式に改めたことから、スバルの開発陣もまたマルチリンクサスのジオメトリー変化の大きさに気付いていたから変更したに違いないとこれまでは思っていました。
事実ダブルウィッシュボーンサスからは上記のような症状は見受けられませんでしたから...

しかしここで”否”なのであります。SJ系フォレスターは未だ試乗したことはありませんが、少なくともSH系フォレスターとGP7XVには①だけは僅かに残っていました。

最新のスバル車はどれも解析技術が素晴らしく進歩しているようで、ボディー剛性と足回りの動きにはケチのつけようがありません。
しかしながら、少々デジタル的で無味無臭な感じが強い...

BL/BP系はもともとアナログ世代の名残的車ですから、これにしっかりしたボディーを与えてやれば理想には近づくはずなのですが、もう策は尽きたかと思っていた頃にご存じ『86改良ボルト』がお目見えとなり、みん友さんの話ではまさかの適合! 
いざ換装してみたら、まさかまさかの驚くべき剛性アップ!!

そして、剛性フェチな私は当然「じゃあ、リアはどうなの?」となる訳ですね。
当然改良ボルトでアナウンスされたのはフロントサブフレームボルトと、リアサスペンションボルト&ナットのみで、リアサスは形式と構造が異なるためにボルト径からして全く異なるもので非適合でした。(ちなみにBL/BP系のボルト径の方が遥かに太いです)
でも、肝心なリアメンバーボルトに関する情報は皆無...
だって当然ですよね?
これまでチューニングパーツとしてボルト一本に拘りを持たれる方がどれほどいらっしゃったんだか...

そして白羽の矢が立ったのが、STIがリリースする『BRZ・tS用フランジボルト』だった訳ですが、ここに辿り着くまでが大変でした。
BL/BP系のリアメンバーボルトはサイズが判明しているのにアウトバックのみ不明...
「じゃあ現物取り寄せるしかないっしょ!」の一言で、スバルSC担当さんが頑張ってくれたお蔭で実現したんです。
この場をお借りして「いつもわがまま聞いてくださってありがとうございます!」とお礼を申し上げます。

結果どうなったか?

①リアにしっかりトラクションがかかるようになったことで、駆動系が軽く感じます。

②コーナリング中にリアが腰砕けする症状が消え、旋回Gも上がりよく粘ります。

③リアの突き上げが消え、より快適な乗り心地になりました。

もしや潜在能力を十分に発揮出来なかったのは、単なるサブフレの締結剛性の甘さからだったのではなかろうか?

ふとそんなことを考えてしまうくらい出来の良いサスペンションでした。
レガシィという車格を考えるなら、本来はマルチリンクを継続採用したかったはずなのですが、さすがに当時の開発陣もボルトの改良でここまで変わるとは予想出来なかったのでしょう...

それほどこれまで散々酷評してきたリアマルチリンクサスへの印象が一変します!

あえてマイナス面を挙げるとしたら、今度はもう少しフロント側の剛性が欲しくなったと感じたことでしょうか?
これはNA乗りのユーザーだけが抱えるネガかもしれませんけどね。

現在のフィーリングを端的に例えるなら、YA5エクシーガに近い感覚だと思います。
私はエクシーガって、歴代スバルの中でも基本に忠実で素直でクセのないとてもいい車だと思うんですよね。

たかがボルト、されどボルト。
前後合計8本のボルトを交換するだけでクルマはここまで変わるのか!?

今回はとてもいいお勉強をさせていただきました。
興味がある方はいつでも声をかけてくださいね♪



※2015/04/15追記

BLEにお乗りのお友達で確認が取れた模様です。
これでBL/BP系ユーザーも安心して導入に踏み切れますね♪
Posted at 2015/04/05 00:16:03 | コメント(3) | トラックバック(0) | 考察と検証 | 日記
2015年03月01日 イイね!

足回りとボディー剛性の考察 其の七

足回りとボディー剛性の考察 其の七

そもそも「こんなもので?」という副産物的な喜びを得たのはばくばく工房製のタイバーキットを装着してからだった。



その後CUSCOのステアリングラック補強ステーと改良型フランジボルトを装着し3か月が経過した。

後者を装着する以前にリジカラも導入済みであったことから正直ここまでの変化は期待していなかったというのが正直なところである。

路面からの突き上げが増したとの声もあるようだが、路面のアンジュレーションを拾った後のサスペンションの収縮スピードは明らかに向上しているし、私はあえてネガティブな感想は持っていない。
むしろ車体の挙動は安定性を増し、”走り・曲がり・止まる”という基本性能は格段に引き上げられたのだから費用対効果は侮れないものであったと断言しておこう。
BL/BPユーザーにおいては、経年劣化対策としてのリフレッシュメニューにブッシュ交換のみならず同時施工をお勧めしたい。

もともとBL/BP系は、先代BE/BH系の反省からボディーが拡大されたにもかかわらず100kg近い軽量化を成し遂げた反面、特に前期型ではそのグラム単位で切り詰められたホワイトボディーから剛性の弱さが露呈した。
年次改良毎に各部の鉄板の肉厚化を経て、最終F型においては全く別物のクルマへと昇華したのだから、開発陣もそこら辺は痛いほど理解していたのだろう。



レガシィが、とかスバル車がといった訳ではなく、市販されている量産車の殆どが工場での生産効率を向上させるために各部の締結部に余裕を持たせているのは周知の話。
ボルトをねじ込む際にキツキツでは効率が上がらないのがその理由なのだが、これを解消するために生み出されたのがご存じ”リジカラ”で、ボディーとサブフレームを締結するボルト穴の隙間を埋めることでリジッド化するという至極シンプルな発想ではあるが、この効果は顕著である。



そこをメーカーの意地でやって退けたのがスバルらしいところで、86/BRZのC型登場時に声高にアナウンスされた改良型フランジボルトはまさにこの”リジッド化”を主眼に開発され、さらにボルト頭の皿の部分を分厚くするという手法を採用した。
テーパーデザインを廃し、ボルトとサブフレームの捩れを解消するというまさに一石二鳥の代物である。リジカラと併用することでその効果はよりハッキリと体感出来る。



残念なのは、既にSYMSからは終売となっているT.C.A.サポートで、ロアアームをガッシリと支持するという点では秀逸な出来であった。さすがにスバルチューナーとしては一番の弱点を理解していたのだろう。
もしこのパーツがメーカーの標準車に組み込まれていたとしたら、剛性不足を指摘する声も上がらなかったと思えるほどいい仕事っぷりをしてくれる。

詰まる所、サスペンションをきれいに動かそうと思ったなら、まずは締結部の支持剛性を上げるのが手っ取り早く最も効果的という結論に至る。
その中でバランス良くボディーを補強してあげればいい。

『締結部のリジッド化 = ソリッドかつマイルドな乗り味が手に入る』

これまでの経験からこんな方程式が頭に浮かんだ。
次なる一手はステアリングギアボックスの変更にあらず、リアメンバーをリジッド化することに決めた。

ただいま鋭意調査中...(謎)
私の予想が外れていなかったら、改めてこの場で導入後のインプレッションを公表しようと思う。
Posted at 2015/03/01 22:01:37 | コメント(1) | トラックバック(0) | 考察と検証 | 日記
2014年11月09日 イイね!

足回りとボディー剛性の考察 其の六

足回りとボディー剛性の考察 其の六久々に綴ることになったこのシリーズ...
私の独断と偏見に満ちた記事を参考になさっていらっしゃる方もおられると思うと恐縮してしまうところではございますが、思えば昨年7月のビル脚の記事で止まっておりましたので、今年1月に導入したアルミアームに際しては綴るほどの劇的な変化を感じなかったのでしょう...
いや、ボディー剛性と直結させづらかったのであります。

最近登場する最新スバル車を試乗するにつけ、その際立っているのがどの車も高剛性ボディーを採用していること。
航空機づくりの経験から裏打ちされているスバル車のモノコックボディーの剛性はもともと国産車の中では高い部類にあると思うが、どうにも四輪ストラット方式からの脱却を試みた辺りから綻びが見えてきたように感じる。つまりそれはガチガチに固めた足回りが路面の衝撃を上手く吸収しきれずに、受け止めるボディーに歪みが生じてしまうことに他ならない。

レガシィの足回りの変遷を見るとわかりやすいが、BC/BF・BD/BGでは前後ストラット方式、BE/BH・BL/BPでは前ストラット・後マルチリンク方式、BM/BR・BN/BSでは前ストラット・後ダブルウィッシュボーン方式といった流れになっていることから二世代毎に刷新されていることがわかる。
いずれもフロントにはストラット方式を採用するが、これは他のエンジン方式と比べて横幅の広い水平対向エンジンを搭載するスバルの宿命である。仮にフロントにダブルウィッシュボーン式を採用しようにも更なる拡幅を余儀なくされるため踏み切れない事情がそこにある。ひょっとすると以前ホンダが採用したような鶴が首を伸ばしたような変形ダブルウィッシュボーン方式ならば搭載が可能なのかもしれないが...

BE/BHから採用された特異な形状をしたスバル式マルチリンク方式はジオメトリー変化が大きく、ら思い切った軽量化に踏み切ったBL/BPにおいてはそのネガティブさが顕著に現れた。
スバル開発陣もそれを理解していたと見えて、その反省から生まれたダブルウィッシュボーン方式のリアサスは絶大なるドライバビリティーの向上を齎した。いかなる路面状況においてもリアが破綻する兆候すら見えない。謂わば完成形ともいえる現在の前ストラット・後ダブルウィッシュボーン方式は今後も継続採用される可能性が高いと思われる。

さて、ここでSTIの辰巳氏が標榜する”誰もが運転が上手になるクルマ”という巧みにボディー剛性をコントロールする”いなし”という新たな哲学が生かされてくる。
当初はSTIが手掛けるコンプリートカーにのみ宿ったその哲学は、やがてスバルの市販車の開発に大きな転換期を齎すことになり、おそらくそれがふんだんに盛り込まれた一号車がレヴォーグであることに疑いはない。
1.6Lのアイサイト非搭載の最廉価グレードでさえ、右へ左へと自在にレーンチェンジすることが可能であり、BL/BP初期型に見られたような角のある水平方向への移動ではなく、ロールもせず軽快で滑らかに動く様は、「硬い足回りも強固な車体で受け止めてやることでここまで自然に動くものか」と驚いたものだ。それは遥かに重量級で大柄な最新のBN/BSにおいても変わらない。
開発年次で十年もの違いがあるとクルマはここまで変わるのだと痛感すると共に、そろそろ次期愛車の購入費用を真剣に貯め始めなければならないなと思った次第である。

しかし、長く寄り添ってきた相棒というのは可愛いもので、コイツの長所も短所もおおよそ知り尽くしている者としては、「ここまできたんだからコイツが息絶えるまでとことん付き合ってやるか」的な想いも抱いたりする。まだやり残していることがあるから尚更そう思うのかもしれないが...



9月にブレーキ関係の更新を行った際に、ばくばく工房さんのタイバーキットなるものを装着したところ、これが実に嬉しい誤算を齎したものだからそこからまた妄想が膨らみ始めたのだ。
本来はブレンボキャリパーを装着した際のブレーキ鳴き対策としてのパーツらしいのだが、フロントナックルとキャリパーの締結剛性が高まり(これは無いと言い切る方もいらっしゃいますが)、結果としてフロントサスがより滑らかに動くようになった。
加えてずっと気になっていたうねりのある路面でのコーナリング中に、リアサスが路面からの入力が許容を超え逃げ場を失った際に捩れとして現れていたものが、今回フロント剛性が改善されたことに因り気にならない程度まで抑えられた。結果としてワインディングではこれまで以上にリアサスがよく粘る印象となった。
反面ネガティブな面としてドライブシャフトの駆動音(ブォーンという低周波音)が篭るようになるので、”静粛性こそ命”という方にはオススメはしない。これはデフマウントをGT用のアルミ製のパーツに換えた時も同様であったことを追記しておく。



つまり、フロント側の剛性を上げることでリアサスのネガをどこまで消すことが出来るのか、というテーマに向き合ってみたくなった。そこで注目したのはトヨタが86の改良時に声高に叫んだ”剛性アップボルト(改良型フランジボルト)”を装着してみたらどう変化するのか?ということ。
実はスバルではトヨタのように推奨していない。というか、スバルではさりげなく昨年暮れあたりから生産するモデル途中でなんのアナウンスもなく変更済みなのだ。
本来はフロントクロスメンバー用4本と、リアサス用2本を交換して本領を発揮するパーツであるが、サスペンションの構造上BL/BP系ではリアのボルト径が異なるため、交換の対象はフロントメンバーボルトのみとなる。
BL/BPユーザーではまだ導入実績が乏しいようだが、みん友のウッkeyさんが調べてくれた結果では”適合している”とのことなのでディーラーに赴いてみたところ、「調べる限りでは適合ではないものの、確かにGV/GR系やYA系では年改で部品番号が変更されており、その変更前の部番はBL/BP系と同品番ですね」という回答。さらに詳細を調べていただいたところ、ボルト径は同じで長さが若干短いというものだったので一年点検に合わせて作業を依頼することにした。



もう一つは、やはりここまで弄ると自然にハイペースで走行したくなるのも事実で、思わず顔がにやけてしまうぐらいご機嫌にワインディングを流していると新たなネガが顔を覗かせた。それは”ステアリングマウントが動く”というこれまで感じたことのないものだった。
諸氏のレビューを参考にすると、AVOのステアリングマウントブッシュ・CUSCOのステアリングラック補強ステーの装着率が意外に高いことがわかったのだが、ウレタンブッシュの装着にあたっては過去の経験からかディーラー側で渋ってきたのと、ウレタンの耐久性が未知数なこと、またいずれステアリングギヤボックスそのものを換装する構想もあるのでこちらは見送り...
今回は一年点検と合わせて、先に述べたフランジボルトと同時にステアリングラック補強ステーを装着することにした。

その効果は絶大であった!
費用対効果を考慮した場合、おそらく最も安価に”最新スバル車風味”を味わえるパーツかもしれない。
走り出した瞬間のクルマの動きが軽く、まるでパワートレインをそっくり乗せ換えたかのような錯覚すら感じたほどで、やや重めでどっしりした動きを見せていたステアフィールも適度な硬さを感じたビル脚までもが軽やかに動くのだから驚きを隠せない。
ただ単に軽くなっただけかと言えばそうではなく、切り始めからスッとノーズの向きを変えるステアフィールは今まで以上に路面状況を伝えるのに爽やかな操舵感というか保舵感を齎し、柔らかすぎるぐらいに感じるサスペンションもスポンジーというものではなく、しっかり仕事をしているという感触である。そう、それは最近試乗したレヴォーグやアウトバックで感じた感触に極めて近いものなのだ。

つまり、ボディー剛性を上げてやれば硬いものでも滑らかに動くということを意味する。
今ならば少々減衰の高めのダンパーを与えようが、18インチのシューズを履かせても大丈夫な気さえするのだが、来春に予定している最後の弄りの結果次第で決めたいと思う。
コツコツ積み上げていくことで愛着が湧き、”オンリーワン”の相棒の成長を見守ることもまた楽しい。
これでまた次期愛車購入時期は遠のいたのかもしれないが...(笑)



※次号、来春掲載予定。いよいよ『最終章』へ!!



Posted at 2014/11/09 21:32:04 | コメント(0) | トラックバック(0) | 考察と検証 | クルマ
2013年07月31日 イイね!

足回りとボディー剛性の考察 其の五

BILSTEIN BTS-KITに換装してから500kmほど走り込んだのでレポートしようと思う。

ここで改めて私の愛車であるBPEBの脚回りの変遷について触れておこう。

四年前、五年落ち・走行56000kmの中古で購入したコイツは、まったくのドノーマルで納車された。
アウトバックというキャラクターに似合わずカートのようにスパスパ曲がるミズスマシのように突っ張った硬いサスペンションが特徴で、どこに吹っ飛んで行くかわからないほど直進安定性は悪く、過去に所有したスバル車で最悪のものと言えよう。
ことワインディングに限れば、これをドライバーからすれば”fun”と表現出来なくもないが、およそパッセンジャーを乗せることには躊躇いすら憶える乗り味であった。

ほどなくしてSTIフレキシブルタワーバーを装着することで、直進安定性は確保されたものの硬いサスペンションが改善されようはずがない。

運よくみん友さんからBPEE型純正サスペンションを譲っていただけることになり、換装する際にSTIリアサスリンクを装着することにより、懐の深いマイルドかつ重厚な乗り味を手に入れた。
同じ車でここまで乗り味に変化が出るのは、欧州車のように”年改”を取り入れ細かな改良を繰り返し熟成させていくスバルというメーカーの真面目さが為せる業であろう。

この頃から、年改毎のボディー剛性の改良にも注目しながら、コツコツとボディー補強に主眼を置いたモディファイを始めるようになる。

購入当初と今年6月では、車のキャラクターは別物であった。
私的には、この段階で「本来のアウトバックというキャラクターはかくあるべき」と言えるまで改善されたと信じている。
路面を捉えて離さないしなやかな脚回りは、ドライバーにもパッセンジャーにも確かな安心と寛ぎを提供するものであり、これが完成形とさえ思えたのだから...

既に60000km近く走破したサスペンションは、この先アウトバックを乗り続けるためには更新するべき時期を迎えており、近頃は最新のスバル車に試乗する度に少々物足りなさを感じていたのも事実である。
6発エンジン搭載モデル特有のフロント側のボディー剛性の不足も概ね解消していたこともあり、次はもう少し固めの脚回りでも大丈夫かな?との思いはあったが、やはり”200mmの最低地上高”は譲れない条件であったことから、選択肢は必然的に後期型純正かBILSTEIN BTS-KITに絞られていた。

さて、本題である。
みんカラ内のパーツレビューを拝見する限り、前期型純正からの換装をした方と後期型純正からの換装をした方では多少なりともその印象は異なるようで、正直B型を基準に開発されたというBTS-KITのフィーリングは、前期型と後期型の中間的味付けとの先行イメージで考えていたものだから、現状よりも乗り味はやや硬くなるものと想像していたため、実際換装後しばらく走り込んだ印象としてはまさに”目から鱗が落ちる”と表現するに相応しい極上の乗り味を手に入れることになった。

端的に表現するならば、”ひらり感の向上”である。
倒立式となったフロントダンパーによりコーナリングパフォーマンスは格段に向上し、正直限界スピードはこれまでの20km/h増しといったところ。

一方重く硬かったリアダンパーはレベライザー機能を排したことにより、しなやかにストロークししっかりと路面を捉えるようになった。
同時にトラクションのかかりが自然になったことで、出足がスムーズになり転がり感の良さが際立つ。
これまで”最上”と評していたE型純正サスペンションではあったが、いかにリアダンパーの動きが渋かったかハッキリと体感出来た。やはりアウトバック最大の欠点はレベライザー機能付きのリアダンパーにあろう。

総じて、四本の脚がきちんとストロークすることにより路面追従性は正確さを増し、しなやかで滑らかなフラットライドな乗り心地が実現した。
これはE型純正サスペンションよりも遥かに上質な乗り味を意味する。

当初スポーティな乗り味に変化するのではないかと想像していた私からすれば、良い意味で期待を裏切られたカタチとなった。

ここでひとつ興味が湧いたのは、”もし純粋な標準車にBTS-KITを装着した場合にどんな乗り味になるのか”ということだ。

しっかりとしたボディー剛性があって、きちんと脚回りが動くのだという持論を検証したいという衝動に駆られたモディファイである。

よって『BILSTEIN BTS-KIT』の評価は”極上”としたい。
ますますBPEBアウトバックを手放せなくなった今日この頃、毎日帰宅する際に50kmほど遠回りしてることは内緒です!(笑)
Posted at 2013/07/31 11:15:32 | コメント(0) | トラックバック(0) | 考察と検証 | クルマ
2012年05月26日 イイね!

レポート総括

お久しぶりです。

4月に母が緊急入院したこと・仕事が忙しかったこともあり、此処もほとんど覗くだけでした。

こんなノーマル然とした私の愛車ですが、他愛もないブログやらパーツレビューやらを読んでいただき光栄でございます。

近頃のPVレポートを見ると、ECUチューンへのみなさんの関心の高さが窺えます。

確かにECU.comさんの技術力は素晴らしく高いものですが、私としてはこれまで地道に弄り続けてきた車の基本的な部分...ボディー剛性の向上にこそ目を向けていただきたいと思っております。

ブログのカテゴリでは『考察と検証』ですが、車がより快適に、より速く、かつ安全に走るために必要な部分にこそ主眼を置いてコツコツ弄ってまいりました。

速さを求めるよりも、まずは車が安全に走り・曲がり・止まる...充分な基本性能を備えることこそが重要と考えます。

その上で自らのドライブスキルを高め、モアパワーを求めるのが順序だと思うので...

速度制限だらけの日本、そんなにパワーも必要ないですよね。

どれだけ自分の意思に忠実に気持ち良く走ってくれる愛車であることが一番だと思いますが、みなさんはどうお考えでしょうか。
Posted at 2012/05/26 15:34:29 | コメント(0) | トラックバック(0) | 考察と検証 | モブログ

プロフィール

「本日の給油量は 27.0L。

※ 燃費計は AVG. 15.6km/L でした。」
何シテル?   02/25 20:05
スバル車に乗るのは、レガシィ・グランドワゴン以来。 十代(台)目となった相棒は、OUTBACK L.L.Bean EDITION(BPE-B)です。 見...
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