アイドルステッパーモーター交換
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) 初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
<不安定なアイドリング>
不安定なアイドリングが、最近また始まりました。
スロットルドラムが動いていないにもかかわらず、エンジンの回転数が上下しています。
アイドルステッパーモーターが開閉を繰り返しているのでしょう。
2
改めて整備手帳を見てみると、不安定なアイドリングとは、2013年からの付き合いでした。
症状はいつも同じで、下記のようになります。
1. エンジンを掛けた直後から回転が上がらず、アクセルを開けていないとエンジンが止まる
2. エンジンを掛けた直後に3000回転まで上がり、数十秒後に回転が上がったり、下がったりし始める(ハンチング)
故障が進行したのか、今年になって新しい症状が現れ始めました。
3. 市街地を1時間位走り、減速時にクラッチを切って滑走すると、エンジン回転数が下がり止まる
1に近い状態ですね。
調子良く走っていて、この症状がいきなり出ると、かなりなえます。
これらの症状が出始めるきっかけも、何となく見えてきました。
○高速道路を100km/hで1時間位走行後、パーキングエリアへ寄って、再始動したら発生
○車検の足廻り検査後の再始動で発生
振動がきっかけになっている気がします。
あと、寒い時期に発生し易い傾向があります。
暖かくなってくると、突然、症状が出なくなるんです。(温度が関係?)
本当に不思議です。
最近、エンジン停止後のアイドルステッパーモーターの作動音(次回始動時の電磁弁の初期位置を確かめている?)が、以前と違うことに気が付きました。
今まではエンジン停止後に軽快な「カラカラ」音がしていましたが、今は「ジージー」と鈍い音がして、いかにも動きづらそうです。
「これ、電磁弁の位置が正しく出ていないな…」
今まで、不安定なアイドリングは、
○センサーがおかしな信号を出す
○コントロールユニットがおかしな信号を出す
ことをイメージしていたので、アイドルステッパーモーター自体の故障を疑っていませんでした。
でも、エンジン停止時は、センサーは作動していないし、コントロールユニットがおかしな信号を出しても、「カラカラ」音のタイミングが変わるだけで、変な音はしないはず…
やっぱり、アイドルステッパーモーターがおかしい気がします。
ということで、アイドルステッパーモーターを交換することにしました。
3
前置きが長くなりましたが、作業に取り掛かります。
アイドルステッパーモーターを外すため、サクションホースを外します。
今回は、エアクリーナーボックスとスロットルボディを外さずに作業します。
<ホース・コネクター外し>
以下の配線とホースを外します。
赤○: オイルベーパーホースの取り外し及び移動
<アイドルステッパーモーター外し1>
アイドルステッパーモーターのコネクターを取り外します。
爪を持ち上げて、引っ張れば外れます。
4
<アイドルステッパーモーター外し2>
アイドルステッパーモーターを固定するねじ(2本)をトルクスレンチ(T20)で外します。
「あれ、トルクが少し低い?」
<外したアイドルステッパーモーター>
手で引っ張って外してみると、取り付け面が、少し削れていました。
一瞬、アイドルステッパーモーターにガタが出て、そこから空気を吸ったことをイメージしました。
でも、この程度でガタが出ることはないので、取り付け・取り外しを繰り返したことにより削れたのでしょう。
因みに、過去に撮った写真を確かめたのですが、2016年の時点で、少し削れていました。
5
<新旧比較>
左: 旧 Magneti Marelli製 114g
右: 新 Magneti Marelli VDO製 113g
社外品を購入したのですが、同じMagneti Marelli製でした。
袋にはMade in EUとありましたが、製品本体の表示はメキシコ製となっていました。(笑)
もちろん、各部の寸法は同じとなります。
6
外したアイドルステッパーモーターの抵抗値を確かめてみます。
<抵抗値測定>
Eマニュアルより配線と規格を調べてみました。
○アイドルステッパーモーターの抵抗値
コネクターを外した状態で
AとD: 48~62Ω
BとC: 48~62Ω
冷蔵庫・冷凍庫で冷やしてみたのですが、抵抗値には異常はなさそうです。
内部のコイルには問題がないようなので、電磁弁が磨耗・もしくはゴミが挟まり動きが悪くなったのかもしれません。
結果として、「電磁弁が正しい位置に止まらない(行き過ぎる)⇔コントロールユニットが補正する」を繰り返して、ハンチングしていたのかも。
清掃時にキャブクリーナーやパーツクリーナーを噴き付け、ゴミを押し込んだとしたら、悲しいですね。
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8
<交換前後>
上: 交換前
下: 交換後
ほとんど差はありませんね。(笑)
あとは、アイドルステッパーモーターの初期位置を出すため、以下の操作をします。
1. キーをONの状態で20秒間
2. キーをOFFの状態で20秒間
3. エンジンスタート
交換直後から、1, 2の不安定なアイドリングは出なくなったのですが、減速時にクラッチを切って滑走すると、1,000回転以下でハンチングし、エンストする症状が出ました。(3に近い?)
しかし、それも数日の走行で全く出なくなりました。
最初はアイドリングが不安定でも、しばらく走ってコントロールユニットが学習すると、正しく動くようになるのでしょう。
これでようやく、不安定なアイドリングが解消しました。
交換して、以下の違いに気が付きました。
○アイドリングが200回転程下がった
「エンジン止まっている?」と、勘違いする位、とても静かになりました。
○エンジン停止後の作動音が「カラカラ」ではなく、「チチチ」となり、とても小さな音になった
大きな音がするならば、即交換しても良いかもしれませんね。
普通、アイドリング不良は、アイドルステッパーモーターから疑いますよね。
解消したことはうれしいですが、7年も何やってたんだろうと思ってしまう…
今回の費用:
アイドルステッパーモーター Magneti Marelli VDO / 230016079087 12,700円
(工具は持っているものを使用)
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