リヤブレーキキャリパーシール他交換2
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) ![](/images/icon_difficult_on.svg) 中級 |
作業時間 |
12時間以内 |
1
リヤブレーキキャリパーシール他交換1の続きです。
上記にて、
○スライドピンの部分
○ブレーキピストンの部分
に、問題がないことを確かめました。
やはり本命のパーキングブレーキの部分が怪しそうです。
<結束バンド切断>
ニッパーで、パーキングブレーキのブーツを固定する結束バンドを切ります。
2
<ブーツ外し1>
パーキングブレーキのブーツの内側にプライバーを差し込み、ブーツをパーキングブレーキ本体から外していきます。
ブーツが硬化して、なかなか外せません。
3
<ブーツ外し2>
写真の様に、パーキングブレーキのブーツをレバー側にまくります。
ブーツ自体の取り外しは、レバーをブレーキキャリパー本体から外した後に行います。
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<ブーツを外した状態>
3項の□部分を拡大した写真です。
ブーツの中は本来、柔らかいグリスで満たされているべきですが、樹脂の様に固まっています。
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<パーキングブレーキ内部清掃>
この状態では構造が分からないので、プライバーで、内部の固まったグリスをかき出します。
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<パーキングブレーキ内部>
10分位清掃し、ようやく内部の部品の形が何となく分かるようになりました。
1. レバーのシャフト
2. リターンスプリング
3. カム
4. プッシュロッド
5. 皿ばね
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それでは、パーキングブレーキの部品を外していきます。
<レバー外し1>
軸用のスナップリングプライヤーで、レバーを固定するスナップリングを外します。
8
レバーのシャフトはカム・プッシュロッドを介して、皿ばねの反発力で押されています。
なので、抜くためには、皿ばねを押す必要があります。
他の方の記事で∩字型のツールを準備されている例を見ましたが、私は手持ちの鋼材と4本のボルト・ナットで作ってみました。
名付けて、皿ばね圧縮ツール。
<皿ばね圧縮ツール>
皿ばね圧縮ツールを、レバーをまたぐように、皿ばねの上に乗せます。
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<レバー外し2>
そして、シャコ万力で、ブレーキキャリパー本体と皿ばね圧縮ツールを挟み、ハンドルを締め込んでいきます。
ブレーキキャリパー本体には中心にピストンの穴が開いているため、それを覆うように板を挟んでいます。
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<レバー外し3>
皿ばねを押しても、レバーが固着して外れないので、ロングソケット(8mm)をあてがい、プラスチックハンマーで叩きました。
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<レバー外し4>
構造を確かめながら、ゆっくりとレバーを外しました。
皿ばね圧縮ツールのボルトの間に見えるのが、カムです。
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<レバーを外した状態>
カムとスプリングを外します。
カムはプッシュロッドに、スプリングは皿ばねに、乗っかっているだけです。
ブレーキキャリパー本体に対して、スプリングの向きを忘れずに確かめておきます。
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<カム・スプリングを外した状態>
プッシュロッドと皿ばねが現れました。
プッシュロッドの溝の向きを忘れずに確認しておきます。
皿ばねの右側に見える赤い錆(赤○)はブレーキフルードが漏れた跡?
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<外したレバー>
レバーの溝に固まったグリスが溜まっていますが、清掃すれば使えそうです。
そして、ブーツを引っ張って外します。
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さらに部品を外していきます。
<プッシュロッド外し1>
シールピックツールで皿ばねを持ち上げましたが、プッシュロッドは全く動きません。
本来であれば、軽く外れるはずですが、固着しているようです。
なので、ラスペネをシャフト部分に噴き込みます。
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<プッシュロッド外し2>
キャリパーピストン側のプッシュロッド先端にピンポンチを当て、ハンマーで叩きます。
何回か叩いたら、ようやくプッシュロッドが動きました。
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<プッシュロッド外し3>
プッシュロッドが抜けたので、パーキングブレーキ側の状態を確かめてみました。
多量のラスペネを噴き付けたので、残念ながら、
○パーキングブレーキ側から水が入ったのか
○ブレーキピストン側からブレーキフルードが漏れてきたのか
を確かめることはできませんでした。
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<プッシュロッドを外した状態>
プッシュロッドが触れる部分にはガイドブッシュが圧入されていました。
無給油ブッシュかグリス(ブレーキラバーグリス・シリコングリス等)が使われていたかは、分かりませんでした。
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<外したプッシュロッドと皿ばね等>
左から、
1. ワッシャー
2. 皿ばね(5枚)
に、プッシュロッドが通してあります。
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そして、プッシュロッドを外します。
<プッシュロッドの状態>
なんと、Oリングの表面がはがれ、こびりついていました。
どうすれば、こういう状態になるんだろう?
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<プッシュロッド左右比較>
後から撮った左右の比較写真となります。
右側は研磨された表面が全体に渡って維持されていました。
良く見るとOリングが触れるところは、わずかに変色しています。
それにしても、左側の様に、表面がこんなに荒れるなんて驚きです。
インターネットで調べると、ブレーキフルード自体は浸食性はないようですが、吸湿性があるので水分を呼び、錆に至るとありました。
そう考えると、13項の跡が示すように、原因は「ブレーキフルードが漏れてきて、水分が集まり、錆びて固着した」ような気がします。
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<Oリング外し>
シールピックツールを使って、ブレーキキャリパー内部とパーキングブレーキ側の間にあるOリングを外します。
Oリングは奥まった位置にあり、また、表面がボロボロとはがれて外しづらいです。
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<外したOリング>
内側の表面がはがれているのが分かります。
Oリングって、こんな風になっちゃうんですね。
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右側も同じように部品を外しましたが、特に問題は見つかりませんでした。
良かった。
<ブレーキキャリパー本体と外した部品>
今回、外した部品となります。
あっ、ブリードプラグを外し忘れていますね。
純正のリペアーキットを購入したので、ゴム部品は交換する予定です。
プッシュロッドやガイドブッシュはどうしようかな…
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リヤブレーキキャリパーシール他交換3に続く。
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