
ついに発表された次期NSXコンセプト。カッコの善し悪しはともかく、中身はちょっと期待はずれの感が(汗)。
4区にするなら何もミドにする必要はないし、快適にしたければ、初代のようなノーマルバージョンの足の柔らかさで、走りはタイプS、タイプRのようにいり分けをすればよかったはず。それなのに、モーター4区+デュアルクラッチミッションとは、レジェンドクラスの高級車ならともかく、ミドエンジンスポーツカーにはいくらなんでもシンプルすぎやしないかと。
ベスモの最終版でみたモデュロチューンサスを組んだ初代NSXタイプSとフェラーリ458の比較でもあったけど、どちらかいうと、458のような路線がNSXが目指していたベクトルだと思うけど、その美点ともいうべきハンドリング(だと思う)を機械の演出でやるとは、いくらなんでもブランドとして稚拙過ぎもいいところ。
売れなかった初代NSXの反省かもわからないけど、RX-8も幅広い層を取り組むべく、4座にして、やや走りやセールスが思わしくなかったように、やはり、スポーツカーは偏向したコンセプトじゃないとつまんない。それに高級ブランドで象徴的なモデルなんだし、もう少し思い切っても良かったはずなのに、何を恐れたのか電動4区でしかもV6とは、NSXを冠する車としてあまりにも単純。ホンダって、そんなに己を知らないメーカーだったのか。いや、違う。 思い起こせば、かつて初代NSXを出す前、今と同じく円高で安さという海外での日本車の武器が封じられた80年代末期の頃、日産はインフィニティQ45、トヨタはご存知、初代LS(セルシオ)を出そうとしていた頃、ホンダはあえて、未経験分野である高級セダンのノウハウをもつ彼らと同じ土俵に立たず、自分たちのスポーツイメージを活かした高級スポーツカーを立ち上げたばかりの高級ブランドのフラッグシップに添える決定を下す。当時のメイン市場のアメリカでは高級ラグジュアリカーが求められていた中、日本側はその意見を跳ねのけ、結果、NSXは登場し、セールスは芳しくなかったまでも、ホンダの牽引役、象徴的存在として立派につとめ上げた。
それを思うと、今のホンダは迷いすぎてるきらいが凄くあると思う。技術開発の読みの失敗、国内市場への対応の遅れ、そして、商品の命ともいうべき企画力の弱さ。 NSXというフラッグシップモデルですら、こういう迷いのあるものを出すんですから、個人的には、ルノーの傘下以前の日産のように、ホンダも大企業病に病んでいるのではないかと思います。
Posted at 2012/01/10 19:41:43 | |
トラックバック(0) |
クルマ | 日記