
恵比寿の防衛省防衛研究所史料閲覧室には、伊58号艦長であった橋本中佐によるインディアナポリス号撃沈の際の戦闘報告書が残されています。申請すれば誰でも自由に閲覧する事が出来ます。伊58号艦長の橋本中佐とインディアナポリス号艦長であったマックベイ大佐。この二人はとても良く似ています。二人とも優秀な海軍軍人でした。マックベイ大佐は大統領付海軍武官としてホワイトハウスに勤務した経験もある方でしたし、橋本中佐は真珠湾の際は伊24号の航海長としてハワイ沖で日米開戦を迎え、終戦の際も作戦行動中の伊58号で迎えた生粋のサブマリナーでした。終戦と同時に二人供艦長としての職を失いました。マックベイ大佐は軍法会議で有罪となり、2度と艦長職に戻る事無く、米海軍の閑職と転々としました。橋本中佐は彼の愛した日本海軍その物が無くなってしまいました。そして、二人とも多くの人を救えませんでした。私の大学卒論のテーマの候補がインディアナポリス号事件でした。毎年この時期になると、必ず二人の艦長の事を思い出します。写真はテニアン島の今は廃墟となっているハゴイ空軍基地の一角にある、長崎へ投下された原子爆弾の爆弾搭載ピットに設置されているプレートです。
Posted at 2010/08/09 20:52:40 | |
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