
※このブログはネタバレが含まれていますので、ご注意下さい。
遅ればせながら「風たちぬ」見て来ました。
感想としてはう~む、「金返せでは」無いにせよ、無茶苦茶面白いから誰にでも薦められるという内容でも無いと思います。
「紅の豚」が賞金稼ぎの中年豚パイロットが主人公で、冒険活劇であったのに対し、飛行機設計者の話なのでストーリーがちょっと地味です。映画の展開上、女性との恋愛話も絡める必要があったのでしょうが、堀越二郎の伝記に堀辰雄の恋愛小説を合体させていますが、飛行機映画としても恋愛映画としても中途半端な印象です。実際の堀越二郎の伝聞で女性との恋愛譚など聞いたことは無い。

正直72歳の宮崎氏にカリ城やナウシカやラピュタのような作品を期待する事は無理ですかねえ。ポニョなんて人魚姫を日本の漁村に置き換えただけの映画だったし。
ただ、ミリタリーマニアとしても著名な宮崎氏ですので、出てくる機体は7試艦戦、96式戦、零戦、96陸攻、ユンカースG38、カプロニCa60等多彩です。

「三菱重工名古屋工場で作られた飛行機は工場敷地に滑走路が無かったので、試作機が出来る度に牛車で岐阜県各務原飛行場まで運ばれた」等の航空ファンおなじみのエピソードも出てきます。
また、空母鳳翔の発艦シーンでは鳳翔独特の倒立式煙突が倒れていたのが、航行シーンではちゃんと立てられていたり、

遠景に近代改装前の湾曲型煙突の長門型戦艦が映っていたりと、艦船好きも思わずニヤリとする場面があります。

結論を言えば「飛行機好き艦船好きは見ても良いと思いますが、一般の人が見て面白いかどうかは見た人次第!」です。

追記:自分の宮崎駿の飛行機アニメの最高傑作は今でも「ルパン三世第145話 死の翼アルバトロス」だと思っています。
Posted at 2013/08/10 07:00:43 | |
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