
今年の7月に死刑執行が再開され、8月には東京拘置所の刑場がマスコミ各社に公開されて以降、各テレビ局の番組をチェックしていました。見落としがあるかもしれませんので、自信はありませんが、死刑制度に正面から向き合ったのは、テレビ東京だけであったように思います。テレビ東京は10月に特集番組として「実録死刑囚と刑務官 死刑執行最後の5日間」(レポーターは個人的に好きな大江アナでした)を放送し、そのあとで死刑囚と刑務官のドラマ「モリのアサガオ」を放送していました。テレビ局のバックにいるのは各新聞社で、テレビ東京のバックは経済誌である日本経済新聞社なので、政治色が少ないからこういう番組が作れたのかな?と思っています。(あくまでも個人的な推測ですが)
8月に東京拘置所の刑場が公開されました。刑場の様子は、以前執行に立ち会った人の証言から再現されていた様子とほぼ一緒でしたが、一点だけ驚いたのは執行される部屋とガラスで仕切られた反対側に客席のように執行の様子を見られるように部屋があった事です。印象として正しいかどうか解りませんが、大学病院の手術室がガラスで仕切られ、観客席が作られて、医学生や教授が手術の様子を見られるようになっている。それを思い起されました。
選挙で落選した千葉法相に替えて、法相となった柳田はどうしようも無かった。例の「国会答弁では2つの言葉さえ言えたら法相は務まる」という発言以前にも、NHKニュースの新閣僚に聞くでは、何を聞かれても「色々な方の意見を聞き、しっかり対応したい」とそれしか答えなかったそうである。なんでこんな奴が法相であったのか、総理の任命責任は重いと思います。民主党って本当に人材いないのですね。
死刑廃止にしろ、存続にしろ、各マスコミはもっと問題提起をしても良いと思うのですが。お隣の韓国は制度としては存続していますが、執行は10年以上停止され、事実上の死刑廃止国になっています。おそらく韓国は欧州市場を意識して死刑を停止しているのでしょう。欧州の基準は死刑存続国は遅れた国又は野蛮な国との認識です。韓国は欧州で自動車や電化製品を売る際に、死刑を存続させている遅れた国・野蛮な国とされては不利だと判断したのでしょう。(これも個人的な推測で、実際の韓国政府の思惑は解りませんが)
朝日新聞は7月に民主党政権になって初めての死刑執行が行われた際の翌日の新聞で、社説や一面の天声人語でもこの問題に全く触れませんでした。忘れてならないのは、自民党政権の頃は死刑執行命令書に署名した鳩山法相を「死神」とまで言ったのは朝日新聞であった筈です。朝日は元々政治的スタンスが反自民であるので、自民党政権では法務大臣を死神とまで呼ぶが、民主党政権では何も言わない、それが事実であれば、新聞社としての資質が問われると思うのですが。まあ、大韓航空機撃墜の時に「大韓航空機サハリンに強制着陸、乗員乗客全員無事」と報道した新聞社ですから、元々資質など無いのかも知れませんが。
写真は死刑再開の翌日の朝日1面です。トップは被爆者の事でした。8月6日か9日にこういう記事を一面に載せるのなら解るのですが、7月29日の記事にこの内容で一面トップを飾るののはどうかと思うのですが。
一応大学では法学部政治学科で国際関係を学んでいたので、この辺の問題って今でも気になるんですよね。
以上今日も福岡は雪がちらついていますので、おとなしく家にいますので、日ごろ思っていた事を整理しました。
Posted at 2010/12/26 15:19:11 | |
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