
「みんカラは車好きのSNSですので、車と関係無い趣味のネタを載せるのは気が引ける」そういう思いが無いわけではなかったので、飛行機ネタや戦史ネタをいくつかYAHOOブログに載せてみました。しかし、いくら載せても、結局エロサイトへ誘導しようとするコメントしか書き込まれないのに嫌気がさしました。
色々自分で調べたり、知った事や考えている事を話せる相手って誰もいないのです。孤独な中年男の独り言ですが、もし自分のブログを読んで、「面白い」と思ってくれる人が全国に誰か一人でもいたならば、それは自分にとってこの上の無い喜びです。
と言うわけで、今回も飛行機ネタです。
光人社の「海兵隊コルセア空戦記」という本を買いました。これはアメリカ海軍海兵隊のトップエースであったグレゴリー・ボイントン少佐の回想録です。日本語版が出版されているアメリカのエースパイロットの手記としては有名な本で、学生時代に図書館で借りて読んだ事があったのですが、復刻版が楽天ブックスに出ていたので、思わず買いました。
ボイントン少佐はアメリカ海兵隊214中隊長として数々の撃墜を重ね、アメリカ海兵隊のトップエースとなりました。しかし、1944年1月ラバウル沖で零戦に撃墜され、海上を漂っていた所を日本海軍の潜水艦に拾われ、捕虜となりました。大戦中の日本の捕虜に対する待遇は良い物であった筈が無く、さぞ日本人の事をボロクソに書いているだろと思ったら、さに非ず結構冷静な視点で書かれています。
この本の中で、一番印象的な所はボイントン少佐がエースパイロットである事が発覚する場面です。ボイントンは自分が多数の日本機を撃墜したエースパイロットである事が日本側に知れたら、復讐のため処刑されると信じて、自分の経歴を隠していたそうです。ある日、日本海軍大佐の尋問を受けて「ボイントン少佐、ここに載っている記事はあなたのお話とかなり内容が異なりますね」と言われ、見ると、ボイントンの活躍を伝えるアメリカの記事だったそうである。観念したボイントンにその大佐はこう発言したそうです。「少佐、もう隠す必要はありません。日本でも英雄は尊敬します。たとえ敵であっても」この本には氏名は記されていませんが、プリンストン大学出身でワシントンの日本大使館の勤務経験のある丁重な態度の日本海軍大佐とは実松譲氏の事のようです。
「どんな映画でも印象に残るワンシーンが、どんな本でも印象に残る一文があれば、その映画や本は観たり読んだりした価値がある」自分はそう信じています。
Posted at 2011/09/16 22:07:23 | |
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