
ここ2週間程風邪気味で、体調があまりよくありませんが、12月23日に鹿児島でラグビー部の公式戦があるので、本社報告用の写真を撮るため、行ってきました。
会場は、くしくも岩本徹三氏が沖縄戦の時に出撃した旧海軍鹿児島基地跡に造られた鴨池競技場です。せっかく鹿児島まで行くのであれば、前回訪れた際に見つけられなかった鹿児島基地の慰霊碑を探したいと思ったので、当日早めに現地入りため前泊する事にしました。
今回の宿は、かねてから一度泊まってみたいと思っていた、熊本県球磨郡多良木町にある「ブルートレインたらぎ」です。


ここはその名が示す通り、廃止となったブルートレインはやぶさの寝台車を利用した宿泊施設です。

はやぶさのエンブレムもすぐ近くで見られます。

中は、受付と共有スペースと、寝台に分かれています。寝台の方はかつてのブルートレインそのままです。

懐かしい寝台車独特の匂いがします。

すぐ横をくま川鉄道の線路が通っていて列車の音が聞こえます。寝台特急の雰囲気は良く出てます。また、ブルートレインのすぐ近くの立ち寄り温泉の入浴券を貰えますので、一風呂浴びてさっぱり出来ます。1泊3,000円でしたが、思ったより快適でした。

翌朝、早めに鹿児島入りして、鴨池競技場周辺にて慰霊碑探し。前回訪れた際に競技場内には存在していない事が判明していたので、競技場の周辺にエリアを拡大して探します。岩本記録では鹿児島基地は鹿屋基地や国分基地に比べて小さく降りにくいとの記述かありましたが、小さいといっても航空機の基地ですので結構な面積があったようです。あちこち歩き回ってようやく発見!競技場ではなく、公民館の所にありました。

海軍航空隊の慰霊碑らしく、碇と桜のマークがあります。

慰霊碑には天に登る搭乗員がレリーフに彫られています。303飛行隊の記録を調べていて、ずっと鹿児島基地の慰霊碑に手を合わせたいと思っていましたが、心の荷が一つ下りました。

時間が余ったので、歩いて行ける距離に史跡でもないかと周囲を散歩していると、川路利良の銅像があるそうなので、見に行きました。

日本警察の租で、鹿児島出身とは言え、川路が放った密偵が鹿児島私学校生徒の暴発の一因となり、西南戦争が勃発しました。結果的に西郷南洲を死に追いやったので、川路が鹿児島人の尊敬を得ている訳は無く、「良く銅像なんぞ立ったな」と思いましたが、銅像が立っているのは鹿児島県警本部の前でした。

印象的だったのは、川路の言葉が台座に彫られていました。「聲無キニ聞キ 形無キニ見ル」なるほど自白を強要し、ありもしない証拠を形作る日本警察の根幹は創設者の信念だったのですね。

やがて、ラグビーの試合が始まりましたが。

あまりの寒さに身が凍る思いでした。
帰り際、競技場からまっすぐ桜島へ向かって伸びる道路が、一瞬鹿児島基地の滑走路とダブりました。

かつて、ここから岡嶋清熊少佐、岩本徹三少尉、谷水竹雄上飛曹の零戦が沖縄へ向けて幾度も飛び立った姿を想起しました。

ちなみにこの写真は鹿児島基地で撮影された谷水竹雄上飛曹の零戦です。

帰る途中、あまりに体が冷え切ったので、これ以上風邪を悪化させないために、温泉で体を温めてから帰ることにしました。最初は霧島温泉へ行こうかと思いましたが、霧島までの山道を登る余力は無かったので、途中の塩浸温泉に寄りました。

龍馬の傷を癒した事で有名ですが、温泉の泉質は濃くて体に効きそうです。30分浸かっていたら体がぽかぽかになりました。立ち寄り360円です。お奨めです。
Posted at 2012/12/24 13:38:37 | |
トラックバック(0) | 旅行/地域