• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2022年12月11日

班超 西域経略三十年/画・貝塚ひろし 作・久保田千太郎

班超 西域経略三十年/画・貝塚ひろし 作・久保田千太郎 西暦50年頃、狭い日本列島が百余国に分かれてワーワーやってたなか中国大陸では前漢が一度政権を奪われたのち再興に成功し後漢となっていた。
後漢はローマ帝国と並んで依然当時最強の国家だったが、前漢・武帝の頃の勢威は弱まり再び匈奴が台頭、かつて恭順していた西域諸国にもそっぽを向かれ始めていた。
そのようななかで日本の奴国は後漢に朝貢し、はるか東方にも天子の威光が届いたものとして大変歓迎され金印を送られた。
その後日本が統一された国家として機能するにはまだ数百年を要するが、この頃後漢は既にはるか西方にあるもう一方の大国・ローマの存在を認識していた。

班超はこのように西域での漢の影響力が弱まり国力もかつてに比べて疲弊していた頃に、西域におもむき再び西域諸国を漢の影響下に置いた人物。
41歳の頃から三十年間西域経略に従事し、70歳を迎えたときに西域都護の任を他の人物と交代して漢に帰還するが、三十年ぶりに祖国の地を踏んだ一カ月後に亡くなっている。

この漫画で描かれる班超はおそらく創作された部分が多いと思うが、古代中国で偉業をなした人物に現代人においても変わらない人生の普遍的なものを重ね合わせようという意図があったのではないかという気がする。
20代の青年・班超は血気盛んでわが身を恃み周囲を軽んじる命知らず、40代になってもまだ人生においてやろうと思えば何でもできると信じる覇気を残している。
はるか西のローマ帝国までたどり着こうと考えていた青年は老年の域に差しかかり西域支配という偉業を遂げるが、この頃には若かった頃からの数十年来の盟友との決別、故郷に置いてきた妻はじめ家族を顧みる暇なく失ったことへの後悔、現在でこそ世界史上で班超の偉業の評価は定まっているが当時としてこれでよかったのだろうかという自身の行いへの疑念、そういったことからしだいに孤独を深めていく。
かつて豪放磊落で血の気の多かった男は、後を託す新任の若い西域都護に侮られても穏やかに接し西域での身の処し方を丁寧に教え、帰ることがもうかなわないと思っていた故郷へと帰還していく。
ブログ一覧 | 漫画 | 趣味
Posted at 2022/12/11 13:51:26

イイね!0件



タグ

ブログ人気記事

久しぶりの映画。
ベイサさん

CX-3の慣らし運転に行ってみまし ...
hivaryやすさん

自動販売機シリーズ vol.8
こうた with プレッサさん

✨涙がキラリ☆✨
Team XC40 絆さん

8/19 火曜日の朝‼️
ミッキーたんさん

🍽️グルメモ-1,064- Cu ...
桃乃木權士さん

この記事へのコメント

コメントはありません。

プロフィール

「クリプトンが初音ミクというキャラクターを創っていなかったらYAMAHAのVOCALOIDはそれまで失敗続きだったので消滅していた可能性が高かったらしい。」
何シテル?   08/18 20:00
おもしろきこともなき世をおもしろく-高杉晋作
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/8 >>

     12
345 6789
1011 12 13141516
17 181920212223
24252627282930
31      

リンク・クリップ

NCロードスター カーナビ・バックカメラ取付 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/03/29 03:54:12
ロードスター NC3 RHTとソフトトップ 比較してみた 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/03/16 02:55:42
NCロド パワーウィンドウスイッチ流用 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2019/12/30 02:54:39

愛車一覧

フォルクスワーゲン ゴルフ (ハッチバック) フォルクスワーゲン ゴルフ (ハッチバック)
運転した瞬間、背中を押しつけられる加速とエグゾーストの重低音、DSGの電光石火の変速にや ...
マツダ ロードスター マツダ ロードスター
幌のRSを手放してから2年半、こうなるだろうなとは思ってたが今回はRS RHTに。電動開 ...
ヤマハ ビーノ ヤマハ ビーノ
2000年製ビーノクラシックをライトレストアしたもの。 重量71kgの車体に6.3psの ...
スバル R1 スバル R1
横浜にいた頃サブカーとして活躍していたんだが、地元に戻った際に手放した。後姿がカッコイイ ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation