Panasonic カセットプレイヤー

いつも要望どおりの髪型にしてくださる行きつけの床屋の兄さん、まだ２０代なのに４０代の私とやけに話が合うなと思っていたら、若い人の一部でレトロブームがあって、その「レトロ」ってのが８０年代～９０年代を指すらしい。

で「今のスマホやＭP３プレイヤーで音楽聴くよりもカセットテープの頃のほうが音が良かった」と。
すっかり忘れていたが言われてみればそうだった。
国産のMP3プレイヤーというのはカセットテープ、CD、MDの次世代となるポータブルオーディオとして早くから出ていたんだが、音が悪くなかなか普及しなかった。
なんか中域付近にすべての音が寄っていっちゃって、のっぺりしてて拡がりがない音質だったのよ。
対してカセットテープのポータブルプレイヤーで高校生の頃聴いてた音楽を、今まあまあのオーディオ機器とヘッドフォンで聴くと「当時この音よくポータブルプレイヤーで拾えてたな」と思うときがある。

まあ再生できなくてもいいからノスタルジックな気分に浸るべく９０年代当時のカセットプレイヤーを入手してみるか、と高校時代に使用していたのと同じメーカーであるPanasonicのカセットプレイヤーをヤフオクで入手する。



なんというかガラケー入手し直したときと違って、久しぶりに手に取ると思ってたよりだいぶクオリティが高く、あまりノスタルジックな気分にならず。
精巧な造りと高級感のある外観。
操作感は滑らかでありながらパシッと小気味良い手応えがある。
これが高校生に持てる程度の価格で普及してたんならそりゃ世界を制しますわ。
ただこれ系全般わりと壊れやすく、おおむね２～３年で買い換えてた。
SONYに至ってはちょうど保証期間が切れる１年を過ぎたあたりで壊れるという「ソニータイマー」という風説が当時あり、実際にそのくらいの時期で壊れやすかった。
このあたりがのちにiPodに席巻されてしまう要因だったんじゃなかろうか。
だってシンプルな構造のせいかiPodって壊れないんだもん。
私のiPodなんか音は確かに良くないが、もう１５年使っている。