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◇画太郎◇のブログ一覧

2025年04月15日 イイね!

三国志/横山光輝

三国志/横山光輝『三国志演義』を漫画化したもので1971年~1987年まで月刊連載された。全60巻。

吉川英治の小説『三国志』を基調とするが、前半部分の主人公が劉備、後半部分の主人公が諸葛亮、曹操が「乱世の奸雄」というのがはっきりしているため、吉川英治の小説よりは原典に近い。
吉川英治のものは前半部分に関しては曹操が「時代の革命児」として主役級であり、劉備は史実のイメージを強調してもうすこしちゃらんぽらんで、ひょうきんな張飛とともにぷらぷらしている期間がながい。
横山光輝版は劉備を日本の少年漫画を読む層に好まれ受け入れられやすい人物像にした結果、大志はもつが思慮分別あるゆえに損な立ち回りをする苦労人に仕立てている。

単行本20巻あたりで掲載紙を変更、このタイミングにあった官渡の戦いをまるまる省略している。
官渡の戦いが省かれている不満は読者に一定数あり、のちのち外伝のようなかたちで扱う構想があったらしい。
吉川英治版が諸葛亮の死で幕を閉じたのに対し、横山光輝版はその約30年後、蜀漢の滅亡までを描いている。
降伏後の姜維の顛末、呉の滅亡までは追っていない。
全体の流れとしては乱世にあって漢王室復興のために立ち上がった劉備、その志を継いだ諸葛亮を蜀の視点で描いているため、始まりから完結まで物語のテーマがしっかり通っており、最後にはそこはかとない儚さが読後感として残る内容となっている。
Posted at 2025/04/15 20:18:45 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味
2025年03月20日 イイね!

女帝エカテリーナ/池田理代子

女帝エカテリーナ/池田理代子18世紀ロシアの女帝・エカテリーナ2世の生涯を1982年~1984年にかけて漫画化したもの。
アンリ・トロワイヤによる伝記を原作にしており、池田理代子の漫画の特徴だが、細かい部分まで史実を尊重し歴史的事実を損なわない展開。

エカテリーナはもともとドイツのやや没落した貴族の娘だったが「ロシアの皇太子妃ならちょろいかも」と算段した母に連れられて、結果的にうまく次期皇帝と目されるピョートルとの結婚に成功する。

しかし伝統的にロシア宮廷では皇族といえどしばしば暗殺、牢獄送り、流刑になる。
しかも当時の女帝エリザヴェータは絶対的な権力を持ち、政務の失策というよりは妬みとか「なんか気にくわない」といった理由で、しばしば身近な人間を処分する。

「…やべえところに来ちまった!」と気づいたエカテリーナだったが、よそ者で周囲に味方がおらず、また自身が若く力のない頃は息をひそめて過ごし、その間に当時先端の啓蒙思想に没頭する。
これがじわじわと功を奏し「次期皇帝のピョートルはアホだが、皇太子妃のエカテリーナは聡明だ」という世評が少しづつ広まり、決定的な危険は避けられることになる。

いよいよ女帝エリザヴェータが崩御するが、皇帝となった夫・ピョートルとエカテリーナは決定的に仲が悪い。
別居してお互いに愛人を囲っているが、早晩自身がピョートルに処分されると見たエカテリーナは、近衛隊を味方につけクーデターを起こし、即位して女帝となる。

さて、啓蒙思想に傾倒したエカテリーナはロシアを西欧の先進諸国に後れをとらない民主的な文明国家にしようと当初意気込んでいたが、あと先考えずに場当たり的な行動しかしない国民性にドン引きしてしまい、あげくに大規模な反乱が起きてしまったのを見るにつけ「ああ、ロシアに必要なのは力づくで民衆を引っぱっていく専制君主で、国民も不満はたれながらもそれを望んでるんだな」との思いに至り、以後、ロシア史上最強の女帝として君臨し、今もって変わらぬクリミア半島への南下と領土拡大に精を出すようになる。
Posted at 2025/03/20 20:19:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味
2025年01月24日 イイね!

エーイ!剣道/村上もとか

エーイ!剣道/村上もとか1978年~1980年にかけて少年サンデー増刊号に掲載された。

主人公が東京から瀬戸内海に浮かぶ小島(四国)の高校に転校してきて剣道部に入るが、周囲は海以外何もないようなとこなので、ひたすら剣道だけやってる漫画。
ほとんど主人公が剣道着着て剣道やってる描写しかないんだが、瀬戸内海の抒情的な風景の描写とあいまって、なんともいえないエモい感じがある。

これ読んでると、私など休日に本も読みたい、映画も観たい、筋トレやって、クルマもいじりたい、とあれもしたい、これもやらなくちゃの現代病だが、一心になにかひとつのことに打ち込んで、それでいてお互いを高めあう仲間がいて、なにかしら究めていくことができたら、そういう単純な生きかたのほうが人生としては充実して幸せかもしれんと思ったりする。
Posted at 2025/01/24 21:44:08 | コメント(1) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味
2025年01月21日 イイね!

はだしのゲン/中沢啓治

はだしのゲン/中沢啓治原子爆弾が落とされた広島を舞台に戦中、戦後の激動の時代を駆け抜けたゲンという少年の物語。
物語は作者である中沢啓治の個人的な体験によるところが大きく、1975年~1987年にかけて、当初週刊少年ジャンプ、その後複数の左派系雑誌を移りながら連載された。

物語が始まってしばらくの段階で広島市に原子爆弾が投下される。
この描写は凄まじく、正直なところ私は読みながら防衛反応か心のシャッターがガラガラと閉じてゆく感覚を味わったんだが、中沢啓治は「これがトラウマになったんなら、この漫画は成功なんだ」というようなことを述べている。

原子爆弾が落ち、ゲンとかかわる人たちを含む無数の人々が死に、さらに原子爆弾投下から年月が経つうちにも多くの人々が「生きたい」と念じながらも、放射能の後遺症で死んでいく。
ゲンを取りまくさまざまな人々の人生がさまざまなかたちで閉じられてゆくなか、ゲンはそういった人々の思いを受け継ぎ、激動の時代をたくましく全速力で駆け抜けていく。
そういう意味では強い反戦メッセージを持つ漫画であるとともに、ひとりの少年が成長していく過程を描いた異色のジュヴナイル・ストーリーであるともいえる。
Posted at 2025/01/21 22:42:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味
2024年12月12日 イイね!

高仙芝の勇名/園田光慶

高仙芝の勇名/園田光慶1980年代に講談社より刊行されたコミックシルクロードのうちの一編。

高仙芝は西暦700年代、唐の将軍。
高句麗の出身で唐に従軍し、中央アジアでの戦いで武功を上げ唐の西域支配の確立に大きく寄与し台頭したが、イスラム帝国(アッバース朝)との戦闘で大敗し、その後、安禄山の大規模な反乱の鎮圧を任されたが、その際、物資着服の冤罪で処刑された。

この漫画では帰属意識の希薄なアウトローとして描かれ、似たような境遇の封常清、辺令誠との奇妙な連帯感、友情が描かれるが、最後は流転する不条理な運命をあえて受け入れ、従容として死に臨んでいる。

封常清は高仙芝と同時に、辺令誠はすこし後にやはり混乱し衰退する唐のなかにあって処刑された。
Posted at 2024/12/12 07:10:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味

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