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◇画太郎◇のブログ一覧

2026年01月30日 イイね!

私家版魚類図譜/諸星大二郎

私家版魚類図譜/諸星大二郎2007年、講談社より発行。
「魚」にまつわる7編の短編を収録している。
2003年に発行された『私家版鳥類図譜』との対になるような内容である。

『私家版鳥類図譜』が空想上の鳥、魂としての鳥を扱い、どこか死を連想させるような内容が多かったのに較べて『私家版魚類図譜』での魚が棲む海の世界は、すべての生命は海から発したといわれるように生命の源をイメージさせる。

とりわけ興味を惹かれたのは『深海人魚姫』、その続編である『深海に還る』の2編。
海底数千mの光の届かない深海という神秘的な世界で暮らす人魚の少女は、潜水艇に乗っていた若い男を見て、海の上のほう、さらには話に聞く地表という未知の世界に興味を抱き、上へ上へとのぼってゆく。
苦難の末に海面にたどり着き、深海で見かけた若い男を見つけたとき、人魚は人間になっていた。
…12年の月日が過ぎ、かつて人魚だった若い女性は人間として人間の世界で生きている。
憧れた人間の世界へのぼってゆくきっかけとなった若い男とはお互いのことを想いながらすれ違っていた。
しかしふたりはふとしたきっかけでまた巡り合い、お互いがこれまで人間として過ごしてきた日々について「後悔はしていない。でも幸せだったかというと…それはわからない。幸せではなかったのかもしれない」と共通した胸の内を明かす。
「願いがかなうなら…」そう思ったふたりは人間から姿を変え、ふたりのはじまりである海へと還っていく。
Posted at 2026/01/30 23:55:19 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味
2026年01月25日 イイね!

貞操号の遭難/諸星大二郎

貞操号の遭難/諸星大二郎1973年~1978年に他社で発表された7編の短編に描き下ろし1編を加えたものを、当時SF専門誌を発行していた奇想天外社が、そのうちの1編のタイトルを表題作とし『アダムの肋骨』として1978年に単行本化した。
奇想天外社は1975年に設立されたが、1984年に倒産。
その後、この短編集は集英社のジャンプ・スーパー・コミックスからも販売された。

『貞操号の遭難』はそのうちの1編。
未来、少子化(現在の問題を先どりしている!)で人類存続が危うくなった地球の人間は、人類と交配させるため地球外の知的生命体を宇宙船で探索に出るようになる。
この時代には地球の男性はオール・インポになっており(性的な事だけではなく、あらゆる活動に対して無気力でインポである)、乗組員は全員女性。
そういった宇宙船のひとつ「貞操号」の3名の女性乗組員は、ある惑星で植物と一体化している美しい男性を発見し「好材料」と判断するのだが…。
乗組員は「食糧問題が厳しい環境のため、この星の人間は植物と一体化し光合成で生きる方向に進化したのでは」という仮説を立てるが、植物化して自ら動けないということは他の生物に媒介させるなどして男性の精液をその星のやはり植物化している女性のもとに運んでいるわけで、…宇宙船「貞操号」の乗組員たちは予期せぬとんでもない目に遭ってしまう。
Posted at 2026/01/25 07:59:25 | コメント(1) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味
2026年01月13日 イイね!

私家版鳥類図譜/諸星大二郎

私家版鳥類図譜/諸星大二郎2003年、講談社より発行。
鳥類図譜といっても、ここに出てくるのは、たとえば魂としての鳥、空想上の鳥、どこにもいない鳥、鳥ではない鳥…主にそういった鳥たち。
だから、諸星大二郎の「私家版」である。

「鳥」をテーマに6編のストーリーが収められていてどれもおもしろいが、とりわけおもしろかったのは『古事記』『日本書紀』を題材にストーリーをふくらませた、本牟智和気命(ほむちわけみこと)による現在の「鳥取県」の由来創生に関する物語。

4世紀の大和朝廷が日本列島を征服する過程で出雲を威嚇するために軍を進めるが、総大将の皇子は口がきけず呆けたような男である。しかし気はやさしくて力はめっぽう強い。
皇子の魂は鳥が運んでいったため、このように生まれた時から口のきけない魂の抜けた男になっているのである。
出雲直前で軍は駐留するが、そこで大和から来た若い男、現地に住む、鳥を呼ぶ力をもった少女のふたりは、皇子の魂の姿と思われる巨大な鳥の姿を発見する。
大和から来た若い男は少女に鳥を皇子のもとに呼び寄せるように頼むが、少女はなにか怖い予感がして、鳥を呼ぶことをためらう。
が、ある事件が発端となって少女はいよいよ鳥を皇子のもとに呼び寄せる。
皇子はとたんに正気と言葉を取り戻し、勇猛な指揮官として「出雲に侵攻する」と力強い号令をかけ、軍を出発させる。
そして若い男と少女に「おまえたちはこの地で鳥取部(ととりべ、鳥を捕らえることを職業として大和朝廷に仕えた集団)になれ」と言い残す。
Posted at 2026/01/13 18:03:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味
2025年09月06日 イイね!

戦争とコミック/作・相良俊輔 他 画・横山まさみち 他

戦争とコミック/作・相良俊輔 他 画・横山まさみち 他おそらく1970年代発表と思われる太平洋戦争を題材にした戦争漫画4編を集めて2012年、講談社が単行本化したもの。

硫黄島の戦い・特攻兵器である回天・同じく桜花・日本軍による英戦艦レパルス、プリンス・オブ・ウェールズの撃沈を扱っている。

作画はおもに横山まさみち。
調べてて気づいたんだが、横山まさみちのプロダクションは私が学生時代住んでいた場所のすぐ近くにあった。
故人となってもう20年以上になるが、プロダクションは長男が継いでおり、運営されているHPの記載を読んだところ、とんでもない苦労を楽しげに話すような人柄であったことがうかがえておもしろい。

この漫画をきっかけに硫黄島の戦いについて調べてたら、20000名ほぼ全滅の硫黄島から戦争終結4年後に本土に帰還した一兵士のことがWikipediaに載っていた。
せっかく生きて本土に戻ってきたのに、その4ヶ月後、硫黄島に戻って「万歳」と叫びながら摺鉢山から飛び降りて自決したらしい。
その一兵士の心境がどうだったかは、同じ日本人とはいえ、もはやわれわれにはうかがい知れない。
Posted at 2025/09/06 19:56:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味
2025年08月03日 イイね!

夢の木の下で/諸星大二郎

夢の木の下で/諸星大二郎1998年、マガジンハウスより刊行の一連のテーマをもった短編集。
個人的には安部公房の『壁』『砂の女』『箱男』といった作品群がモチーフになっている気がする。
上に挙げた安部公房の作品群は広大で索漠とした世界を拒絶し、自らが規定した狭い世界のなかだけで生きていくことを選択した男たちの話だが、諸星大二郎のこの一連の短編集では、周囲によって当然のこととして規定されている狭い世界からの脱却を試みる人たちが描かれる。

表題作の『夢の木の下で』では周囲から一切隔絶した断崖の下で暮らす人々が、ある巨大な植物との共生関係のなかで生きている。
そこで暮らす人々は眠るとき、その植物の見る夢を見る。
自分の夢を見ない。
断崖の外に世界があるかもしれないということを想像だにしない。
いや、ときおり想像するのだが、断崖の外に出ることなどとても恐ろしい気違い沙汰だと考えている。
しかしあるとき、巨大な植物との夢を拒絶する女が現れる。
そうすると、初めて彼女は眠るとき自分自身の夢を見たのだ。
そして女は断崖の外には未知の新しい世界があると信じ、断崖を越えて今いる世界を出ていく決心をする。
Posted at 2025/08/03 06:58:58 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味

プロフィール

「ミッシェル・ガン・エレファント。
1996年~2003年にかけて活動。
日本では珍しいガレージロック・リヴァイヴァルのバンド。
Gが2009年42歳で、Voが2023年55歳で死去。」
何シテル?   01/31 18:48
おもしろきこともなき世をおもしろく-高杉晋作
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