
唐突に読書ネタが入るので、毎回誰もついてきてくれないんですけど、黒石ゴロヲさんくらいですかね、ついてきてくれるの。しかし今半ば冬眠中ですし…。
しかし意外とPV見てると読書ネタはじわじわ伸びるんですよ。そもそもパイが少ないので、みんカラ外のよそから見に来る人が多いんだと思いますけど。アメカジとかのネタもまぁそんな感じです。
で、今回べつにウケ狙いとかじゃなくて、わりとマジメにこれは面白かったです。ふだんほぼ純文学をUPするので、そういうのしか読まないかというと、べつにそういうことはなく、けっこうコンビニなんかに置いてあるムックみたいなのにヒマ潰しに手を出すんですが、まぁ、その、たいていは読み捨てです。最後まで読まない、ってのも多いです。
コレ買ったのは、やっぱりコンビニなんですけど、奥付け見ると2005年発行ですから、もうかれこれ8年持ってますね。
そんな価値があるのかっていうと、いやいや、これはなかなかスゴイですよ。実際に無期懲役になって15年で仮釈放された人の、刑務所生活の話なんですけどね。これ読むと「絶対刑務所だけは行きたくねーっ」って気持ちになること請け合いです。
時給20円で強制労働とか、エロ本禁止(そもそもオ○ニー禁止)なのでananとかnon-noがもっぱらのオカズになるとか(週刊誌のグラビアなんかもそこだけ切りとられる)、フロ入る時間が15分とか、一日2回カンカン踊りとか(知らない人は調べてください)、フツーの感覚の持ち主なら「一週間でもムリ」という世界です。
…て興味本位の本なら、わざわざブログで上げないんですけど、この本からは「絶対刑務所に行くな!」「絶対犯罪を犯すな!」って強いメッセージを受け取れるんですよ。書いた本人も無期懲役囚なんですけどね。ダメなやつはなにをやってもダメ、ってのがたいていの真理だと思うんですけど、この人の言外の強いメッセージには、人間性からくる文章力もあいまって、なにか心打たれるものがあります。たくさんの人に刑務所に行くと酷い目に遭うんだと知ってもらうことが罪の償いになるはずという強い信念といいますか。
最後にひとついい話。刑務所って年に1回くらい慰問があるんですよ。一度、島倉千代子が来たんです。普段の生活がアレですから、受刑者はステージに鳥肌ものです。しかし島倉千代子が途中で、「拍手ばかりでさびしいですね、つまらないですか?」と呼びかけるんです。なにしろ受刑者って無言で固まって拍手しかしないから不気味なのもしかたない。しかし、ヘタに喝采とかはしゃぐと刑務官に減点切符切られるんですよ(まぁ交通違反キップの酷いバージョンのノリ)。…で「そうじゃない!そうじゃない!」とひたすら割れんばかりの拍手を繰りかえす受刑者たち。…ハッと気づいた島倉千代子が、「皆さまの拍手が最大の贈り物です」と応えてステージを続ける…。
Posted at 2013/12/19 06:21:01 | |
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