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2015年11月11日 イイね!

『プラトーン』

『プラトーン』監督・脚本のオリバー・ストーンがベトナム戦争に志願して参加したときの個人的な体験が元になっている映画で、当時学生だったオリバー・ストーンが「貧困層が金のために志願してベトナムに行き、自分を含むインテリがそれを国内から傍観している」現状が許せなかった、という青臭い理由が志願の動機だったんですが、ベトナム戦争参加後、彼の価値観は大きく変わりました。
そのようなパーソナルな衝動から生まれている映画なので、公開前までスタッフはほぼ全員、この映画は評価されないし観衆に受けないだろう、ただこの映画を作る意義自体はある、という意識で撮影に臨んでいたようです。
フタを開ければ空前の大ヒット、アカデミー賞を総なめでした。
それまではアメリカ人、特にベトナム戦争に参加したアメリカ人にとって、ベトナム戦争とは国外的にも国内的にも触れられたくない記憶の暗部だったのです。



極限状態にあり神不在の場、それが当時のベトナム。
けっこう単純な善悪二元論のお話なんですよ。もちろん米軍が善、ベトコンが悪、というクソみたいな話じゃないですよ。
米軍内部にエリアスという善の人物、バーンズという悪の人物がいるんです。主人公はその狭間にいる人物。つまりアメリカ人の心のうちでの善悪の内部闘争・内的葛藤。
人間にとっての極限状況下でも人間として善であることを貫こうとしたエリアス。彼は最後に両手を空へ掲げる。キリスト教徒ではない我々は上空のヘリに向けて両手を掲げたと思う。それでも間違いではないでしょう。しかしエリアスはそのさらに上空、神に向けて両手を掲げている。
それは「神よ、私の行動を見ていましたか?」という訴えにも取れるし、「神よ、私を見捨てた、いや、見ていなかったのですか?」という嘆きにも取れる。

この個人的な体験からくる内部闘争・内的葛藤をあらわしたパーソナルな映画が空前の大ヒットをしたのは、アメリカ人に外向的・好戦的な気質がある一方、この映画に限らず、小説、音楽にひどく内省的なものがあることと関係があるように思う。

Metallica - The Struggle Within
Posted at 2015/11/11 07:09:05 | コメント(1) | トラックバック(0) | 映画 | 音楽/映画/テレビ

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