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ニルヴァーナ以前、ニルヴァーナ以後。
ロックの世界でそれくらいの表現をしてもよいほど、９０年代のニルヴァーナの登場は衝撃的だった。

ただし、ニルヴァーナの登場、それによって起きたグランジ、オルタナティヴの流行は従来のロックにとって代わる新しい音楽というよりは、巨大産業化したロックへの反発からくる６０～７０年代のロックへの回帰の動きともいえる。

以降、雨後の筍のごとく現れたグランジ、オルタナティヴ（なかにはニルヴァーナ以前から活動していて、この流行をきっかけに脚光を浴びるようになったものも多いが）のバンドは結局、商業化への道を進んでいってしまう。

ニルヴァーナのリーダーでありVo・Gのカート・コバーンはこの急速な動きに抵抗したように思える。
でもうまくいったとは思えないんだ。

カート・コバーンは各方面にケンカを売り、世間に高く評価された自分の曲すら歌うのを拒否するようになる。
このようなことから彼に対して非常に神経質で攻撃的な人物像をイメージしていた。

最近『ネヴァーマインド』を聞きながら、ネットでつらつらカート・コバーンの画像を見るに、彼の瞳の奥の奥をよくみると、非常に優しい少年のような輝きがあることに気がついた。
たまたまかな、と思い、他の画像も見てみたが、どれもよくみるととても優しく輝いた眼をしている。