
「柔道初段です」って言うと、「えーっ!?」って顔されるのが心外なんですが、ちょろっとやってました。
休日なんかにやりたいなあ。とぼんやり思うこともあるんですが、正直、柔道は怪我しやすい。
ちょっと思いつくだけでも、両膝、左手首、左肩がヤバく、今でも強い負荷がかかると思いだしたように痛むときがあります。
現実問題、30後半にさしかかるおっさんには敷居が高いスポーツとあきらめてます。
ところで先日同僚とランチをしてて「ウチでいちばんケンカ強いのって誰だろうね」と、ガキンチョみたいな話をしたら、「そりゃ○○さんだ」と。
○○さんというのは、熊本出身で、金融屋からこの業界に入ったんですが、とにかく影が薄い。ひょろっとした長身ですが、どうにも自信無さげで、クレーム対応なんかをやらせると、しどろもどろで火に油を注ぐ、そんな好青年(?)です。
「へえ?彼が?」
「柔道二段です。ものすごく強いです」
そういえば彼は柔道やってた人特有のギョーザ耳(寝技で擦り切れ化膿して膨れあがった耳)をしている。ギョーザ耳になってる時点で相当強い柔道経験者のはずなんですが、彼の普段の物腰と柔道というのが結びつかず、別の何かだと思いこんでました。
二段を地元熊本で高校生の時に取り、ギョーザ耳になるほど練習してたのなら、確かに彼はかなり強かろう、と思いました。
同僚いわく、一度だけ彼がケンカしたのを目撃したそうです。おとなしい彼が仕事中に先輩にしつこく絡まれ、「表に出ようか」と、穏やかに言ったそうです。周囲がざわつく間もなく、一瞬で相手が廊下に伸びたのですが、その刹那に目撃した技は非常に鮮やかだったそうな。
翌日の朝一番に例のごとくカゲロウのような○○さんに聞いてみました。
「柔道やってたんですか」
「ハァ」
「どこの高校ですか?」
「ハァ、東海大二です」
「(ギョッ)マジですか」
※東海大二は全国優勝経験もある超強豪校です。
「全国優勝しましたよね」
「あぁ金鷲旗、それは自分の2コ下です」
「インターハイは…」
「ハイ、自分-90kg級で出ました」
個人戦で出たんかい!
しかし目の前でこうして話してて、威圧感というか覇気というか、そういうものが微塵も感じられません。
熊本代表でインターハイ出場ですから、実際には本人がその気になれば僕を地面に伸ばすのに1、2秒というところ、街のチンピラが5~6人で飛びかかってもかすり傷も負わないくらい強いはずなんですが…。
「…ちょっと組んでみてもいいですか?」
柔道というスポーツは組んだ瞬間に相手の強さがわかるのです。
「ハハ。やめときましょう」
彼はスタスタ歩き去ってしまいました。
それ以来彼の一挙手、一投足が気になります。
うーん、しかし相変わらずいつ見ても腰が低い…。
Posted at 2011/03/08 22:58:57 | |
トラックバック(0) |
その他 | 日記