
今まで堅実に仕事に家庭にと生きてきた中年が、ある日突然突飛な行動に走るときがある。
奥さんが「お父さんやめてー!」、娘が「お父さん、恥ずかしい」と制止しても「おまえたちは黙ってろ!」と聞く耳持たないアレである。
家の玄関に自作の卑猥なオブジェを置いて「おまえらにはわからない芸術」と言い張ったり、近所のおじいちゃんおばあちゃんを家に招いて終末思想を説いてUFOの実在を語ったり、全財産をつぎ込んで愚にもつかないガラクタを作って大ヒット間違いなしと売りさばこうと考えたりする、アレである。
そういうもののような気もする。
また、飲み屋でぐでんぐでんになって、しばらくうつむいてたヤツが唐突に顔を上げたかと思うと、突拍子もない主張を始めて譲らず、あーもうどうしたもんやら、と周囲が難儀する。
そういうもののような気もする。
しかしオレは今新しいドラテク理論を構築した。
ドラテクけん玉理論である。
なぜか今けん玉が地味に流行っている。
なぜならウチの近所のおもちゃ屋にけっこう大々的においてたりするからだ。
今までこんな地味なもん、おもちゃ屋でフツーに手に入らなかった。
しかもオレが手に入れたのは、日本けん玉協会オフィシャルけん玉である。
けん玉のすべてはドラテクに通ずる。
そこにオレは目をつけた。
あーマジメに聞いてくれ。
まず姿勢がしっかりしてないとけん玉は扱えない。
寝そべってたり、あぐらをかいてたりだと絶対球が入らないようにできている。シンメトリーにスッと立つ。
ドラポジも同じ。このへんがきちっと取れないヤツはダメ。
それから手間・手順を惜しまない。
球がぶらんぶらんしてるうちは絶対皿に乗らない。きちっと毎回都度、手で動きを止める。
ドライビングもいっしょ。毎回の手間を惜しむようなヤツはダメ。
それから失敗するのには理由がある。技が決まらなかったら、なぜ失敗したのかを考えないとダメ。やみくもに続けても失敗を続けるばかり。
ドライビングもいっしょ。考えないヤツは上達しない。なぜ、ってのを考える。
なにより精神が集中してないと技は決まらない。惰性でやるのがいちばんマズい。
これはもうドライビングでは言わずもがな。わかっててもできないものだ。
ようするにながながと何が言いたかったのかというと、オトナがけん玉で遊んでてもべつにいいだろ、ってことだ。

Posted at 2014/10/16 18:12:56 | |
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