
ちょっと前に観た映画なので記憶が曖昧です。
ところどころ間違ってるかもしれません。でもまぁ観なおすのもメンドウなので…。
H・G・ウェルズってSF作家の1890年代の小説の映画化です。他に『透明人間』とか『宇宙戦争』とかがあったような。『宇宙戦争』はわりと最近映画化されてましたかね。
『ドクターモローの島』の映画化は1970年代。
当時遺伝子工学とかクローン問題が社会で取り沙汰されてて、それのひとつの答えという側面があったりします。
さて作中の時代背景で人間は潜水艦を発明し海中深くに進出し、飛行機を発明し空を飛び…、不可能と思われてた夢が次々と可能になっていってました。
人間の可能性は次々と広がり、社会も大きく変わっていくだろうと…。
そのなかに遺伝子工学やクローン問題があります。
けれど人間はひとつの結論として結局そこには手をつけなかった。
人間を性善説で見ればそこには無限の夢があるのですが…。
亡くなった肉親とか偉大な政治家のクローンとかね。
いや待てよ、仮に病気や事故で亡くなりそうなんだったらクローンをあらかじめ造っておいてクローンから臓器などを移植すれば…、いやいや待てよ、そんな非効率的なことをするんだったら、あらかじめ臓器移植専用のクローン人間を大量に造っておいて、特定の誰かと言わずいろんな人に移植できるようにすれば…、ハイ、臓器移植のドナー待ちの問題も一気に解決。
…ん?でもそこにはものすごい違和感を感じないですか?
肉体は創造主から頂いたものであるという考えを持つキリスト教徒じゃなおさら違和感を覚えるでしょう。
そうです、人間の夢は無限に広がるんですよ。どす黒い夢も無限に広がっていく。
戦争に肉親は出せない?じゃあクローン人間を大量に造って戦争に行かせましょう。
そうだ、せっかくだから遺伝子操作でものすごく頑健で身体能力が高く、瞬時に作戦を理解する頭脳があって、それでいて残忍で恐怖心がなく殺人に躊躇が無い、そういうのを大量に造っちゃいましょう。
ああもうおかしなことになってきましたね。
あとは戦えば戦うほど肉体が戦闘向きに進化していき、ひとりで一個師団全滅できるヤツとかね。
農業従事専用に食料をほとんど摂らず、従順に集団で長時間作業をこなすヤツとかね。
もう人間いらないですね。一部を除いて数を大幅に減らしちゃうかと。
このへんは徳弘正也の『狂四郎2030』ってマンガに出てました。
さて動物に血清を用いて人間に変える実験を行っていたモロー博士ですが、できあがるのは不完全な人間、…いや怪物ばかり。
不完全な怪物といえどもモロー博士はそれらの創造主なのですから責任を持って人間社会とか人間のルールを教えなければいけません。
そのなかに「人間は人間を殺すな」というのがあって、遺伝子操作の怪物たちもいまいち理由はよくわかってないんですが「人間は人間を殺すな」って唱和するんですよ。
ところがモロー博士、当の本人がトラブルで人を殺して、そこを怪物たちに見つかってしまってですね。「コイツ、人を殺したぞ!」と。
人間は他の種とは明らかに違う生物なんですが、かといって他の生物の創造主になるにはあまりに不完全でミスをしてしまう。
てお話ですが、というより遺伝子操作の人間もどきの怪物よりも、自然の動物たちのほうが明らかに美しい。それがすべてな気がします。
ところでCGの発達してない時代にこの映像、どうやって撮ったんでしょうかね。
Posted at 2016/03/22 06:48:27 | |
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