
古谷実を稲中から入った人で、稲中がヒットしたあとの「僕といっしょ」から「グリーンヒル」あたりが好きな人って多いんじゃないでしょうかね。
もともと望月峯太郎みたいなのが描きたかったらしくて、次の作品からそういう方向に行ったんですが、なんでしょうね、作品としては青年漫画として陳腐化していったような気がします。
望月峯太郎はあくまで望月峯太郎であって、あの微妙なバランスというのはなかなか難しいんでしょうね。
両親のいない子や、家なし子、家出少年たちと、それに交流する人々との人間模様なんですが、どこかの話のサブタイトルに「弱者に花を」ってあって、それが言いたいことのすべてだと思うんですよ。
そりゃ困ってる人や恵まれない人がいたら助けたいですよ。
それが人情ってものでしょ。
で、そういう境遇の人にしかない「強さ」から得られるものって、彼らと関わればきっとあるはずでしょ?ということなんですが…。
なんですが、実際問題、自身の経験則としてあまり恵まれない人に関わるとロクなことがないですよ。
善意を平気で裏切られるというかね。
ま、それを言うと結局自分の善意も、相手に何かを期待しすぎていた、さもしい善意じゃないですか?って言われるとその通りではあるんですが。
ただ言いたくないですが、物質的にも精神的にも恵まれた人たち、彼らはそもそもあまり困ってたりはしないんですけど、そういう人たちから得るもののほうが現実は多いし、つき合っても心が豊かでストレスが無いつき合いができますよ。
ちょっと突っ込んで言うと、よくイジメられっ子を助けろとか、見てみぬ振りをしてるのもイジメに加担してるのと同じだ、みたいなこという人がいるじゃないですか。
でもアレね、実際助けるとうっといこと多いですよ。よく言われる助けたせいで自分が標的に、っていうんじゃなくて、アレね、イジメられっ子のほうがうっとい態度取ることが多いんですよ。足引っぱられるというかね。あくまでオレの経験ですけどね。あんまり感謝された記憶はないね。
でもどこか心ににもやっとした乾きのようなものがあって、これを読むと潤った気になりますけどね。
そういう優しい世界を期待してはいるんでしょうね。
でもそういうのって実際はオレ自身に強さがないとムリなんでしょうね。
自分で言うのもなんですが、メンタル弱いですからね。
強くなりたい。
斉藤和義-やさしくなりたい
Posted at 2017/07/22 06:51:40 | |
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