
個人的には小学校はともかく中学校とか高校とか、なんで人生の序盤にこんなハードル高いとこがあるんだよ、と思ってるんだが、なんでかっていうと、社会に出ちまえば基本的には「向いてる仕事」「能力の範囲内の仕事」を気の合う職場でやってけばいいと思ってるから。
自分の場合、20代の頃に「シャレにならんブラック企業だった」「人間関係が合わなすぎる」で、「辞めたるわ、バーカ( ゚Д゚)」と言って何度か転職してるんだが、小・中・高で登校拒否とか辞めるっていうと、完全にドロップアウトというか落伍者のイメージだもんね。実際はそうでもないと思うんだけど、社会通念上、なかなか難しい。
そんなわけで個人的には高校時代が、…辛かった。
さて、知人に高校を1年の1学期で中退して、その後大検を取って進学して、社会的に成功し今では何不自由ない生活をしてるやつがいるんだが、「オレには青春がなかった。まるまるすっぽり抜け落ちている」というのをひどく気にしていた。
で、「青春って言うとなんか素敵なイメージだけど、実際はアレだぞ、砂漠で水が無い、水が無い、って喉が渇いてえんえん彷徨ってるみたいなもんだぞ」って話をしたことがある。
そういう意味ではあんた、人と形が違うだけであって知らないうちに青春があったんじゃないの、と。
もっともこれは方便で言った話であって、ある一面かなり重要な事実だと思ってるが、ある一面、青春だかなんだか知らないが、若い頃に若い頃にしかできない楽しいこと(当時は。中年の今となってはそれの何が楽しかったのかさっぱりわからない)、バカなことやってないと、その後の人生、先に進めない、ってのも知ってる。
このアニメって高校の吹奏楽部を描いたもので、吹奏楽部ってなんか放課後に校庭に出てると、どこからともなくラッパの音が聞こえてくるんだけど、実態は女の園で、そのなかにぱらぱら男子もいるんだが、ちょっと何やってるんだかわからない、ってイメージだった。
その吹奏楽部を丁寧に描いていて「なるほどねー」と、新しい世界が広がったのと、知識が深まる楽しみがあったのと、それと衰退していったかつて名門の吹奏楽部が復活して全国大会へ進むまでの物語なんだが、もうみんな一生懸命なの。一心不乱に取り組んでるというか。
で、そのなかで高校時代「あるある」な人間関係の葛藤もあるんだけど、乗り越えて連帯感を深めていくの。
「素晴らしい。オレにはこれが高校時代無かったなー。ダラダラむなしい学生生活だったよなー」と思ったんだが、なんてことはない。無かったと今まで思いこんでただけで、実際は当時勉強に熱心に取り組んでた。
後にも先にもあれほど真剣、一途に何かをやってた時期はないだろう。
ただ、それは誰にも理解されない、ひどく孤独な戦いだった。…ん?孤独?
いや違うわ。仲間いっぱいいたわ。教え合ったり受験の情報交換したりしてたわ。
で、悲惨な高校時代と今の今まで思いこんでたんだが、今思うとべつにそこまででもないというか、そんなでもなかったかもな、と。
Posted at 2018/01/24 07:44:59 | |
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