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◇画太郎◇のブログ一覧

2023年05月30日 イイね!

軍鶏/たなか亜希夫

軍鶏/たなか亜希夫高校在学中に両親を刺殺した少年が、少年院で過酷なイジメに遭い、「殺されぬため」空手を身につける。
少年は「殺されぬため」空手にすがるが、少年のなかでの「殺される」とは肉体的に「殺される」というよりは精神的に「殺される」というニュアンスが強い。
両親を刺殺した原因も、この精神的に「殺されてしまう」という感覚からきたものらしい。

出所後、少年は裏社会で暴力に明け暮れる。
少年は頭角を現し、名だたる格闘家たちと戦う。
彼の戦いかたは汚く、しかも相手を徹底的に痛めつけてしまう。
彼と戦った相手はことごとく再起不能になるか、死亡してしまう。

…てわけで読んでてあんまり主人公を応援する気にもならなければ感情移入もしない。
「底辺乙」と思いながら読んでたが、全34巻の最後の6巻くらいで様子が違ってくる。
彼に信頼する・される、守るべき「疑似家族」のようなものができたのである。
こうなると事情が今までと変わってくる。

守るべきものができた以上、今までのように破滅的な生きかたはできないんだが…。
彼、いざ自分が心の平安を得ようとすると「いや、これで済むわけない」って思っちゃうんだよ。
今まで他人の人生を再起不能にするか強制終了させてきちゃったんだから、自分だけが平穏な世界を得られるのは不合理という感覚が芽ばえちゃうわけ。

こうなると読んでるほうも「いいから気にすんな!日和って今からでもおもしろおかしく生きりゃいいんだよ!」と主人公に対して思っちゃうんだが、彼は最後の最後、「帰らなきゃ」と願いつつ守るべき人間のもとへ帰ろうとしても帰ることができない境遇となって物語は終わってしまう。
「…うわぁ」と全巻読み終わったあと思ったが、物語の最初からたどっていくと、運命とか、摂理とか、カルマとか、結局はこうなるしかなかった、しょうがなかったんだよ、という気もしてくる。
Posted at 2023/05/30 06:35:02 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味
2023年05月26日 イイね!

少女終末旅行/つくみず

少女終末旅行/つくみずしっかり者のチト、マイペースなユーリ、ふたりの少女がケッテンクラートという第二次大戦中にドイツ軍が使用したキャタピラで駆動するオートバイに乗って終末の世界を旅する。

説明はないが、いま私たちが生きている時代よりはずっとあとの世界らしい。
見渡す限り人間が構築した建造物で埋め尽くされているが、人間はもうほとんど存在していない。
人間以外の生物もほぼ死滅している。



どうやらだいぶ昔に人間同士の大きな衝突があって世界がそのとき滅亡しかけたらしい。
ほとんどの技術や文化が失われたものの人間は再び繁栄を始め、年月が経過するが、もう一度起こった人間同士の大きな衝突で、今度こそ致命的なダメージを受け、もうそろそろ人間の歴史が終わってしまうようだ。

少女たちはケッテンクラートに乗って幾重にも建て増しされていった建築物の最上層を目指す。



最上層へ出る梯子を上ると、そこは地表だった。
一面の雪に覆われているほかは何もない。
旅の終わりに「生きるのは最高だったね」と言って、少女たちは眠る。
Posted at 2023/05/26 05:49:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味
2023年05月25日 イイね!

悪い子/樹村みのり

悪い子/樹村みのり1978年、1980年に発表された4つの作品からなる短編集。
作者自身の幼少時代を回想している要素が強いが、こどもが読むというよりはおとなが読むと「あーそういえばこどもの頃はこうだったな」とノスタルジックになったり、わけわからんと思っていたこどもの行動に今さら気づいたり、そういうおもしろさを感じるんではなかろうか。

この漫画読んで自身のこどもの頃を回想するに、こどもの世界というのは今思えば実はなにかにつけてけっこう危うい。
そりゃまぁ親がハラハラして過保護になったり過干渉になったりするわけだ、と思うんだが、かといって過保護・過干渉の結果、親が息子に「なんて情けない子だろう」と言ったり、「これでガンダムの性能が飛躍的に向上するぞ」とガラクタを渡したりするとアムロみたいにこどもが家庭というものに失望して離れて行ってしまうので、なかなか難しい。



Posted at 2023/05/25 06:03:47 | コメント(0) | トラックバック(0) | 漫画 | 趣味
2023年05月20日 イイね!

『フルメタルジャケット』

『フルメタルジャケット』キューブリックのベトナム戦争映画で、前半は新兵の受ける過酷な訓練、というかシゴキ、というかイジメ。
後半は訓練を終え、晴れて海兵隊となった者たちがベトナムで遭遇した市街戦を描いている。
物語にははっきりと前半・後半の区切りがつけてある。

キューブリックが移住先のイギリスから出たがらないため、撮影は前半の海兵隊訓練キャンプ、後半のベトナム戦争現地の描写ともイギリス国内で行っている。

おおむねイカレたやつばかり出てくるイカレたシチュエーションのなかで主人公の「ジョーカー」の行動は常に良識的、ゆうたらまともである。
「ジョーカー」は最初から結末まで「まとも」さを保っている。

ベトナム現地で「ジョーカー」の制服の胸には「ピースマーク」のバッジがつけられており、ヘルメットには「Born to Kill」と書かれている。
制服の「ピースマーク」とヘルメットに書いてあることと、主張が逆じゃないか、と上官に一度詰問されるが「ジョーカー」はどこかへらへらしながらはぐらかすような返事をしている。

なんとなくメタ的な感じだが、この「ジョーカー」の胸に「ピースマーク」、ヘルメットに「Born to Kill」というのは映画を“観ている”者へ向けて訴えかけているものだという気がしている。

だって胸の裡に平和を願いながら、これはまぁ偽らざる本心からなんだけど、とはいえ、とはいえ、前半のイジメのシーンがおもしろかったでしょ?後半の過酷な戦闘シーンがおもしろかったでしょ?
なんなら戦争映画に過酷な戦闘のシーンがなかったら観る気にならないでしょ?
まぁ私もそうなんだけどね、スクリーンの向こうの絶対的安全圏から人間同士の死闘を観るのはおもしろいんだよ。とあたかもキューブリック自身が言ってるような。

…そして最後、敵軍の少女が瀕死の状態のなか「殺して」と自分達に頼むのを暗澹と見下ろす「ジョーカー」はじめ兵士たち。
後味の悪さとやるせなさを残して映画は終わる。
Posted at 2023/05/21 02:49:56 | コメント(0) | トラックバック(0) | 映画 | 音楽/映画/テレビ
2023年05月19日 イイね!

EMF

EMFEMF。
ジーザス・ジョーンズとともにデジタルロックと呼ばれ、テンションが上がってるのか下がってるのか、もっと具体的にいうとアッパーなのかダウナーなのかよくわからん独特の曲調を特徴としている。

このデジタルロックの流れはEMFが一度全米1位の曲を出しているが、その後ブッツリと途切れてしまった。
なのでEMFというバンド自体、90年代にピンポイントで洋楽を聴いていた人以外にはほとんど知名度がないのではないだろうか。

ちなみに日本でいうデジタルロック、デジロックというのはTM NETWORK、T.M.Revolution、accessみたいな感じのダンスミュージックとロックが融合したものを指し、EMFを指すデジタルロックとはニュアンスとして別物である。

Posted at 2023/05/19 03:26:12 | コメント(0) | トラックバック(0) | 音楽 | 音楽/映画/テレビ

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