11月に入ってようやく、秋から冬の気配。
先月前半にインタークラー交換したが、安易に考えていたが、交換直後は良かったものの、時間の経過と共にアイドリング不調に悩まされ、原因の特定にかなりの時間を要してしまいました。
交換直後はアイドリングから、ややラフだなぁと思っていて、学習すれば治るのかとも思ってた。チェックランプの点灯も無かったので、乗っていればそのうち治ると考えていたが、そうでは無かった。
断片的には整備手帳に書いたが時系列を追って整理するると・・・
先ず、エラーコード102002 エアマスが片側バンク低すぎるエラーの点灯。
まず疑ったのが、インテークボックスの裏側を加工したことによりエアーの流れが損なわれ、穴を塞げば治るか?と考え、大穴をあけたまんま乗り続けるつもりも無かったので、先ずは大穴を塞いだ。

でも症状は変わらず。
同時に接合カ所からのエアー漏れを疑い、各所を目視するとともに、エンジンをかけた状態でブレーキクリーナを吹きかけてみて、アイドリングに変化が出るか否か、だが変化も無く、エア漏れも無さそう。
さらに時間が経過すると、悪化の一途をたどることに。
ディフェクトをBimmer Codeで消し、エンジン始動後は良いが、暖気が終わると、エラーコード102002。次に140010 ミスファイアー、そのまま走っていると、再数的にドライブトレインエラー!
この警告が出るとどうなるか。途端に片側バンクの燃料噴射と点火を止めてしまい、セーフモード突入する。
片側バンクのみの走行なので、V8→ アンバランスな4気筒。速度も60km以上出ないように制限され、Dぃーラーに行けと警告も出る。
とても乗れたもんじゃ無い・・・orz
次に、エアマスセンサーが故障しているのか?と考え、FCP Euroから取り寄せて交換。だが、症状は変わらず。
センサーに接続されてるケーブルの断線も疑い、センサーからの電圧を見るも正常値。
困った。流石にこの状態では自力で手に負えず、ショップに持ち込んでエラーコードや各センサーのパラメーターをチェックしてもらった。
この状況では、ミスファイアーしてるのが最も疑わしく、スパークプラグとイグニッションコイルを全交換することに。
要は通常ミスファイアの原因となりえる要素を取り除き様子を見る以外に無いって話。
プラグは交換しようと考えており、すでに手元にあったので、イグニッションコイルをECS Tuningにオーダーし両方とも同時に交換。
だが、状況は少し変化したものの根本は変わらず。
この状態で、分かった事はエアマスセンサーのカプラーを引っこ抜くと、失火によるエラーは記録されなくなり、少しだけラフだが、乗れないことも無く踏めば普通に早い。アイドリング時だけ多少ラフなだけ。
最悪このままでも良いか、と思ったが、この状態では車検が通らない・・・orz.
今月から車検場ではOBDポートに機材を接続され、何某かの警告が出ていないかを確認されるそうで、エアマスセンサーが接続されていない警告は残ったまんま。
点火系が正常。その他のセンサーも疑い、プレッシャーセンサーも交換したが、変わらず、次に伺うのは負圧コントロール系で、バキュームコントローラーの根っこに付いてる、弁の不具合で、アイドリングが乱れる事があるとの事から、その箇所をチェック。ついでに交換。
これでもダメ。
次に、インテークボックスのエアマスセンサーの手前に空気の流れを抑制する網が付いている。これが起因してるのか?エアマスが不足という事は、これ取れば空気もセンサーにドバっと当たるんでは?
インテークを分解し、整流用の網を取っ払て様子を見る事に。
という事でインテーク破壊(爆)
施工後のエアマスセンサーと、例の網。

目の荒いアルミ製の網を入れてみて、様子見するが、これでも症状は変わらず・・・orz
またしても八方ふさがりで、混沌としていたが、不具合発生時に極端にアイドリング回転が下がる傾向にあり、アイドリング回転数を上げられるか?ショップに確認したところ、やってみましょうという事で、ノーマルの680rpm→780rpmと、実験的な対策を実施。
すると、エアマス不足のエラーも、失火も軽くなった。
しかし、完全に復調したのでもなさそうで、アイドリングが上がって、胡麻化されてる感じで、エラーは出ないまでも完全に失火が収まってるわけではなさそう。
ここで、ショップの代表が、ひょっとしてコレが起因してるのでは?
いちどホースを抜いて、入口を塞いでみましょう。
疑いもしなかったが、イコライゼーションパイプだ。
今回取り付けたインタークラーに装備されていて、元のインタークラーには付いて無いもの。要は取付の前後で変化している箇所だ。
試しに連結しているパイプを外し、連結口をガムテーで塞ぎ、ここから吸気しないようにして、アイドリング状態を確認。
なんと、なんと、一切失火が見られず安定したアイドリングになっているではないか!
その後、この箇所をシリコン製の蓋で完全に密封し、フルブーストがかかっても抜けないようにし、試してみた。
アイドリングは完全に落ち着き、症状も全く出なくなった。
原因解明!
という分けで、完全に原因を特定するまでに1か月近くを要してしまった。
イコライゼーションパイプは、左右のインタークーラのエアーを連結するもの。
恐らく、大きな負荷がかかった状態では、左右バンクの加給圧が均等化され、パワーの均質化という観点から、無いよりはあった方がパワーも出るのだろう。
しかし、F86にはこれに最適化されたDMEの制御が入っていない。
アイドリング回転域で、瞬間的に左右バンクの負圧の差が生じそれを感知してしまい失火原因になっていたのだと思う。
今回作業をお願いしたのは、ビークルエンジニアリングさん。
こちらは、ECUチューニングをお願いしたショップで、このような不具合の分析能力には非常に長けており、意味不明のエラーの解析と解決には大変尽力いただき、結局は自力で抜け出せない原因の解明もやっていただけた。
恐らく、このような改造に関しては、ディーラーでも取り合ってもらえないだろうし、思い付きで海外に取付例があるからと、安易に考えていたが、なかなかどうして・・・
下手したら、原因不明のままノーマルに戻す羽目になるところだったが、不具合が出ている場合、必ず無いがしかの原因があるものだ。あきらめずにつぶしていけばどうにかなる。だが、かなり厄介ではあった。
結論としては、来月の車検はエラーの一切出ない現状の状態で受けて、その後その後で考えよう。結局、点火系のプラグもコイルも各センサーも取り換え、ついでにOILも交換したので、エラーが取れた後の調子がすこぶる良い、パワーもモリモリ。
これで、やっとやっと次のステップに進めるが、年の瀬も近く、本業も繁忙期してしまった。
車検までに、破壊したインテークを接着剤で現状復帰するとして、その続きは来年(笑)