フロントフォーク取り付け位置調整　その１

手放しすると少し右に切れ込んでいくので
フロントフォークをきっちり組み直ししてみたいと思います。
ついでにフォークのエア圧リセットも行います。

無印はウインカーを固定しているメーターステーが邪魔して簡単にアッパーブラケットクランプボルトを緩める事ができません
なのでヘッドライトユニットを外す必要があります。
またホイールを外すために高いトルクで締まっているアクスルシャフトのロックナット、ブレーキキャリパーマウントボルトは予め緩めておき、
その後フロントスタンドで上げます。
ホイールを外す前に必ずABSセンサーは取り外しておくようにしてください、スリットプレートとのクリアランスが1mm程度しかないので、外しておかないと破損させてしまう可能性が高いです。

スタンドで上げる際はハーネス類を挟まない様にステムの穴に差し込みます。

アッパーブラケットクランプボルトを緩めるためにメーターを外しメーターステーも外します。

クランプボルトを緩めた後、フォークのトップキャップボルトを緩めてエア圧のリセットをします。
これはフォーク内の空気がエアサスペンションの役目をしており、ストロークを繰り返しているうちに抜け
圧力が下がってしまうため、時々開放してリセットするのが良いようです。
画像のようにOリングが抜けてくればOKで、完全に取り外す必要はありません。
その後再びキャップを23Nmで締め付け、クランプボルトも23Nmで締め付けます。

次にフォークの高さ合わせです。
一般的にアッパーブラケットからのフォークの高さを左右で合わせると思いますが、実はそこで合わせるのではなくアクスルシャフトで合わせます。
ホイールを外した後、アクスルシャフトだけを差し込む際、左右で高さがあっていないとスムーズに入らないと思います。

片方のフォークは固定し（今回は左フォークを固定）反対側のアッパーとロアのクランプボルトを緩めフォークを上下に動かせる状態にし、アクスルシャフトがスムーズに抜き差しできるように高さを合わせます。
高さが合えば、ロアのクランプボルトを23Nmで固定し、アッパーのクランプボルトも23Nmで固定します。

この様に、アッパーブラケット、ロアブラケット、アクスルシャフトが平行になる事が重要です。

高さが合う事で左右のサスペンションが均等に仕事ができるようになります。

また、ホイール脱着時、よくアクスルシャフトをプラハンマーなどで叩いているのを見かけますが、ホイールを支えてやれば、指で軽く押し出せます。

この作業でフォークのねじれが解消されたのか、右への切れ込みは解消されました。

※注意
この合わせ方は左右とも同じ機能（イニシャル・ダンピング）を持っているフォークに限ります。
SFF-BPのように左右のフォークで機能が違うものではできません、その場合はトップブリッジで高さを合わせてください。