さて、昨年末に行った富山・岐阜ドライブですが、初日にとてもショッキングなことがありました。
それは、正直あまり遭遇したくない「アレ」に出くわしてしまったことです。 今回はその顛末を書いていこうと思います。
(ここから↓を読む前に、まずは牛岳トンネルの回の記事を読んでいただけると、話の流れが分かりやすいと思います)
https://minkara.carview.co.jp/userid/642464/blog/43553339/
牛岳トンネルを抜けた私は、そのまま林道を山田方面へと下っていきました。その途中に牛岳温泉スキー場の、今は使われなくなったゲレンデ(ユートピアゲレンデ)があるのですが、そのゲレンデ跡地が現在はどのような姿になっているのか、見に行ってみることにしていました。
牛岳トンネルからだいぶ下っていくと、ゲレンデ跡地へと上がっていく道が分岐しています。カーナビを確認してもどうやらこの道で間違いはなさそうです。
牛岳トンネルを抜けた直後は、降り積もった雪の上にクルマのわだちは全くありませんでしたが、このあたりまで下りてくると、周囲に何かの施設があったり、枝分かれする道があったりで、林道本線には何本かのわだちが見られるようになっていました。しかしそこから、ゲレンデ跡地へと分岐する道には、一切わだちがありません。一日前に降り積もった真っ白な雪がそのままの姿で綺麗に残っています。
上り坂はけっこうな勾配なうえ、木の枝が道に覆い被さるように飛び出しています。それを左右に交わしながら、時には、ボディーにこすりながらなんとか進んでいきます。わだちが見られないことからも、さすがにこんなところに来るような人など、誰もいないのでしょう。ネット上の情報でも、すでにユートピアゲレンデは全く使われておらず、完全に放棄されてしまっていて、建物などもほぼ残ってはいないようです。保守管理の人が訪れるようなことも、めったにないのではないでしょうか。
そんな場所に、物好きにもこれから単身乗り込もうというわけです。
林道から分かれて約5分ほど上ると、どうやら終点が近づいてきたようで、目の前が少し広くなってきます。駐車場か何かがあったのでしょうか。その広場へとクルマを進めていくと、その片隅に一台のクルマが停まっているのが見えてきました。
その瞬間、何か嫌な「違和感」を覚えます・・・。
しかし直後、「こうして自分も入ってきているわけだし、山仕事や山菜取りなど、何かの理由でこんな山奥に入ってくる人がいてもおかしくはないな」と、まるで自分に言い聞かせるかのように、そこにクルマが停まっている理由をあれこれ探していました。
しかしそれでも、ある不審な点に気付いてしまうのに、ほとんど時間はかかりませんでした。
そう、ここに来るまで、雪道にクルマの通った跡が全くなかったのです・・・。
少しずつそのクルマに近づいていくと、それはスズキのコンパクトカーであることが分かりました。プロボックスやハイエース、軽トラックなど仕事に使われるようなクルマではなく、街中で見かけるような乗用タイプの小型車であったことも、私を襲う違和感に拍車をかけてきます。
それでも、「山登りや釣りなどの趣味人はどこにでもいるからな」などと、まだ平常であることの可能性を探しつつ、少し離れてそのクルマの横を通り過ぎます。
そのクルマには路上と同様、白い雪が十センチほど積もっています。反対に、クルマの下には雪がなく、地面の茶色い色が見えています。また、クルマの周りに積もった雪は綺麗なままで、わだちの跡などは一切ありません。
ということから、このクルマは少なくとも昨日の夜中に雪が降る以前からここに停められ、その後一切動かされることはなかった、ということになります。つまり、ここに停められてから、少なくとも30時間以上経っているわけです。
では、このクルマを運転してきたドライバーはどうしたのか? クルマを放置して、雪の積もった寒い山中で、まる一昼夜も何をしていたのか? いや、今もクルマがここにあるということは、まだ何かをし続けているということなのか・・・?
ここまできたら、その「違和感」は「現実」であると考えざるを得ません。
見たくはありませんでしたが、私はすでに、そのクルマの車内を見ないわけにはいかないところに追い詰められていたのです。
自分のクルマからは一切降りずに、窓越しにそのクルマの車内にそっと視線を向けてみます。
・・・いた。
クルマの助手席に男の人が一人、助手席で仮眠でもとっているかのように座っています。上半身は座席から少しずり落ちていて、頭がBピラーにもたれかかるような体勢になっています。
これが高速道路のパーキングエリアだったら、「仮眠しているな」と気にも留めませんが、こんな山中で、30時間以上も仮眠する人などいるはずもありません。覚悟を決めて、クルマを降りて、状況を確認しにいきます。
「ああ、これはもうダメだな・・・」
その男性は見たところ30歳前後ぐらい、その顔は真っ白で血の気は全くなく、目は閉じられていたものの、半開きになった口からは舌がずるりと出てしまっていました。
自殺か他殺か、事故か事件かは分かりません。しかしながら今、自分の目の前には「放置されたクルマの中に、おそらくは、すでに事切れているであろう男性が一人いる」という現実が横たわっています。
この後の予定も詰まっていて厄介ごとに巻き込まれたくないという思いから、一瞬、このまま見なかったことにして立ち去ってしまおうかという考えも頭をよぎりました。しかし、さすがにそれはまずかろうと思いなおし、すぐに警察に電話をしました。
事情を説明し、すぐに警察、救急の車両が来ることになりました。ただ、今私がいる場所を説明するのには少し苦労しました。何しろ、ここは廃スキー場です。電話の向こうの係官から「周りに何か目印になる建物はありますか?」と聞かれましたが、そんなものはあるはずがありません。一応、私の携帯電話のGPSデータを警察側でも知ることができるようで、最終的にはそれを頼りに向かってくるということになりました。
林道との分岐が分かりづらいため、私のほうから林道本線まで出て待つことを提案しましたが、係官からは、警察が到着するまでこのまま現場に留まるように指示されました。
麓から警察や消防の車両が上がってくるのに、相当な時間がかかるであろうことは容易に察しがつきます。こんな誰もいないようなさびしい場所で、ご遺体(らしき方)と一緒にここでずっと待っているのは、ちょっと耐えられません。
指示には反しますが、私は林道との分岐点に戻り、そこで警察、救急の到着を待つことにしました。
待つこと約40分、山の下のほうから緊急車両のサイレンの音が聞こえてきました。他に誰もいないようなこんな山の中でも、律儀にサイレンを鳴らしてくるのかと、妙に感心してしまいます。
ところが、音はすれどもなかなかその姿は見えてきません。サイレンの音だけが、静かな山の谷間にこだまして一足早く到着しただけのようでした。音が聞こえ始めてから5分ほどすると、ようやく、谷を挟んだ対岸の林道から上がってくる姿を確認することができました。
そしてさらに待つこと数分、ようやく緊急車両が到着しました。救急車を先頭に、その後ろからクラウンのパトカー、そして駐在所にあるようなワゴンRワイドのパトカーの、計3台が上がってきました。
私は先頭の救急車の方に、分岐した道を指し「ここを上がりきって広くなったところに乗用車が停まっている、その助手席に男性がひとり意識不明になっている」と伝えます。救急車とクラウンパトカーはそのまま分岐した道を上がっていきます。
ワゴンRはそのまま私のところに留まり、それを運転してきた警官の方に、発見した際の経緯や、なぜここにいるのかなどの事情を聞かれました。
そうこうしているうちに、さらに緊急車両が現場に駆けつけてきました。パトカー、覆面パトカー(刑事車両?)、鑑識のワンボックスカーと立て続けに到着します。鑑識の車両(旧型キャラバン)は分岐先の坂道でスリップして上れず、バックで林道まで引き返してきてそこに車両を置き、係官が必要な道具を持って歩いて上がっていく場面もありました。
最終的に私は3人の警察官に囲まれ、いろいろと話を聞かれることになりました。
住所や氏名、年齢、電話番号、職業など一通りのスペックを確認して本題に。
まずはいつ発見したのかということ。これは携帯電話の通話記録を確認して、午前10時ごろということが分かります。
次に、発見時の状況です。これは、ここまで書き連ねてきたようなことを、そのまま伝えました。
そして、なぜここに来たのかということ。
私有地かどうか、立ち入り禁止かどうか判然としない場所の廃モノ探検目当てで訪れていたため、これはちょっと答えに窮しました。しかし、変に取り繕おうとするとおかしなことになる恐れもあるため、スノースクートの整備で富山を訪れ、その帰りにドライブがてら寄ってみたこと、もともと林道走行や廃モノに興味があって、このスキー場跡地を訪れたことなどを正直に話しました。幸い、それを不審に思われたり、咎められたりするようなことはありませんでした。
そして最後は私のクルマの車内確認です。「全く関係ないということは分かっているんですが、関係ないということを証明するために、車内を確認させてください」と言われます。てっきり私は車内を軽く見る程度だと思っていたら、これが大間違い。クルマの中を全部ひっくり返す勢いで、コンソールボックスの中やサンバイザーの裏などはもちろん、シートやカーペットの下、積んでいたかばん類の中身など、ありとあらゆる箇所を調べられました。この日は車中泊3日目(富山に来る前日・前々日は会社の4駆仲間たちと千葉方面に出かけていました)だったので、弁当のゴミなどがかなり出ていましたが、そのゴミ袋の中まで、全て開けて確認させられました。もちろん、「白い粉」や「バール」「刃物類」「チャカ(!?)」など、見られて困るようなものは積んでいなかったので、別件逮捕されるようなことはありませんでしたが。
車内を洗いざらい見られて、ようやく開放です。時間はこの時すでにお昼を過ぎてしまっていました。結局現地には、3時間程度足止めされることになってしまいました。
最後に、「もしかしたら、また話を聞かせてもらうかもしれません」ということで、警察の電話番号を教えてもらいました(知らない番号からの電話は、基本的に出ないようにしているため)。しかしながら、事件から間もなく2ヶ月が経とうとしていますが、その間、警察からの連絡は一切ありません。
事故だったのか、事件だったのか、自殺だったのか、この件の顛末は知る由もありません。自宅に戻ってから、地元のメディアにニュースとして取り上げられていないだろうかとネットを検索したりもしてみましたが、そのようなものは一切見つけることができませんでした。
こうした廃モノ探索や林道走行をしている時にいつも不安に思っていたのが、「人間の死体」を見つけてしまうこと、それから「クマ」との遭遇です。こういうことをしていると、いつかはあり得るだろうなとは思っていましたが、今回その心配事のひとつに、本当に出会ってしまったというわけです。
ただ、これまでは、「あるかもしれないけど、今回は大丈夫だろう」という全く根拠のない理由で、特にクマ対策などはしていませんでした。
しかしながら、「あるかもしれない」と感じることは、やっぱり本当にあることなのです。まあ、死体についてはショッキングだというだけで、自分自身に危害が及ぶことはありません。しかしクマとばったり出くわしてしまえば、当然、自分の身が危険に晒されます。これまでは幸いにも事無きを得ていましたが、今後はひと気のない場所に単身立ち入るときなどは、ちゃんとクマ鈴(最近は効果が疑問視されていますが)や、クマ撃退スプレーなどを用意していかなければならないなと、今回の一件で強く思わされた次第です。
今シーズン初めて、スクートに行ってきました。
昨年末に富山のスクートショップ「トゥーレイト」さんで定期メンテナンスを依頼した際、合わせて、以前から気になっていたトリニティボードを思い切って購入、装着してもらいました。今回は、ニューボードのシェイクダウンも兼ねて、今シーズン初滑りとなります。
今冬は異常ともいえるほどの暖冬で、各地のスキー場はどこも雪不足に悩まされています。そんな中、どこへ行こうかと思案して、一時は雪のありそうな東北方面も視野に検討をしてきました。しかし、新ボードが全くの初となることから、全く知らないゲレンデに行くよりも、一部滑走不可を承知で、勝手知ったるホームゲレンデの栂池高原に行くことにしました。
栂池高原スキー場は、一応、上から下まで滑って降りてこられる程度にはなっていましたが、下部ゲレンデではブッシュや木の枝、大穴や溝がゲレンデのあちこちに見られるようなひどいコンディションです。上のほうも、ここ何日か降雪がなかったためか、1月のトップシーズンとは思えないほどバーンは全体に固くて荒れ気味でした。
というようなあまり良いゲレンデコンディションではありませんでしたが、天候が良かったのは幸いでした。
また、新ボードのトリニティですが、こちらはショップの店長さんから、「これまでのボードとは乗り方が全く変わる」ということで簡単なレクチャーを受けていました。確かに、見た目でも全体に幅が太くなり、またフロントのボードが異様に長くなっていて、従来型ボードとはまるで違う形状になっています。そのため、初めてできちんと乗れるのかどうか非常に不安でしたが、その性能の高さは一本目の滑りですぐに実感することができました。
まず感じたのは、とにかく安定しているということ。
上記のように、今回の栂池高原のゲレンデは荒れ気味で、固くて大きな凹凸があちこちにあるような状況です。以前のボードでは、速度に乗ったまま不意にそうしたギャップを踏んでしまうと、フロントボードが大きくはじかれて体勢を崩し、場合によっては制御不能で転倒してしまうことがあります。しかしトリニティボードは、そうしたギャップを、まるでしなやかなサスペンションでも付いているかのように、衝撃をうまくいなして何事もなかったかのようにしっかりと雪面を捉え続けてくれます。
以前のJボードはかなり固めの印象で、フラットな圧雪バーンでは極めて良好なグリップで高速滑走が得意でしたが、凹凸やギャップを拾うとバランスを崩しやすいところがありました。これがトリニティでは、ギャップに影響を受けにくい安定性の高さがプラスされています。おそらくは、フロントボードが長くなったいるため、雪面の凹凸に合わせてボードがしなってエッジを雪面に押し付けてくれているのだと思われます。
さらに非圧雪でもフロントが全く沈み込まないのも感動的でした。これまでなら、ハンドルを引いてフロントボードを浮かし気味に入らなければならないような場面でも、特に何のアクションもすることなくそのまま滑り続けることができます。
トリニティのファーストインプレッションでは、とにかくフロント側のボードの変化が非常に大きく感じられたということです。一方のリアボードはというと、フロントほど劇的な変化は感じられませんでした(ウデのせいというのも大きいと思いますが…)。これは今後もう少し乗り込んでみて、その特性を見極めていきたいと思っています。
156号線を1時間ほど走ると、御母衣ダムの提体が視界に入ってきました。
その幅員の狭さを強調するような現役時代の看板は、トンネル自体の磨り減り方に比べて、意外にもまだまだきれいな姿を保っています。「大型すれ違い注意」とありますが、幅4.3メートルでは大型同士のすれ違いは不可能では?(ちなみに大型車の全幅は2.5メートルです)。
入り口はフェンスで囲われていますが、隙間からちょっと内部を覗いてみました。
・・・うん、やっぱりこれは大型同士のすれ違いはムリだな。
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