Z33のABSですが、暴走とまでいかなくても、コーナー進入で後内輪がロックしていたと、知り合いが言ってきました。
ローター&キャリパーが変わっているようで、
ABSの件に繋がるかもしれないので、考えてみました。
ローターサイズの前に気になるのが、ピストンの総面積です。
持っているデータの範囲で拾い出してみます。
純正ブレンボのフロントはピストン径が38、44の4ポットで総面積は5307
リヤは40の2ポットで総面積は2512
これをE社のキャリパーに交換すると、
フロント6ポットの総面積が5020 リヤ4ポットの総面積が2753となっています。
整理すると、フロントが5,4%少なくなっていて、
リヤが9,6%多くなっています。
ブレーキペダルを踏み始めると、ピストン面積の小さい方が移動量は多くなるので、
制動力はフロントから効いてくるようになります。
フロントが沈み、リヤが浮く姿勢となり、
リヤタイヤの荷重が減り、ロックし易くなります。
そこから踏んでしっかりパッドに圧力が掛かった状態では、
ピストン面積が大きい方が押す力は大きくなります。
パッドやローターも良く効く方向になっていますので、簡単にロックするでしょう。
後輪はPバルブにより、一定圧以上掛からないようにも考えられていますが、
正確には、一定圧以上はマスター圧に対して、比例して、減圧される構造となっており、
ペダルを踏み込んだ方がより高い圧力が掛かります。
で、ABSがちゃんと仕事をすれば、問題無い訳ですが、
圧力をバルブの開放で抜くのに、圧力が高い方が時間がかかる。
内輪タイヤの接地圧も少ないので、ロックを解除する力が少ない。
(この場合、高速より低速。ステア量が多い。上りより下り。スタビの強化。LSDのイニシャル低い。2WAYより1WAYの方が、
回復遅くなります) 因みにニスモの1,5WAYは減速側1度です。
パッドのリリースが悪い。
ナックル剛性にも関係しますが,キャリパーに圧力が掛かると、中に倒れこみますが、
抜き始めは中倒れが戻る力につかわれ、キャリパー圧がたいして減っていかない。
(キャリパーをオフセットさせた車両でブレーキペダル離しても、ブレーキ引きずっているのを、2台経験しています。この時に踏み直すとペダルは固い。ABSはカットした車両です。)
ABSのバルブへの電圧が落ち、抜けが悪い。
ドライブシャフトのガタなどにより、ねじれ振動が増圧時のステップと同調した。
と、いろんな要因ありますが、「ABSの暴走」の根本ではありません。
しかし、車両のセットアップのバランスやドライビングの方法で暴走する可能性を減少させる、
もしくは、他の要因を排除することで、根本が見えてくるかもしれません。
ABSが無い状態でしっかりセットアップすれば、
ABSにごまかせられずに、高いレベルのセッティングになるかもしれません。
いずれにせよ、「ABSの暴走」はABS本体内の機械的、または電気的な部分の複合でしょう。
話ずれますが、
このZ33の知り合いはオーバーステアで困っていましたね。
リヤがロック気味なら、リヤタイヤの接地圧少ないいので、
リヤが逃げます。
リヤがどっしりしてれば、フロント入ります。
コーナー進入で「アンダーかオーバー」で世間ではかたずける場合が多いので、
あえて書きますが、
「フロントが入る、逃げる。 リヤが逃げる、回り込まない。」
と言った表現も必要ですね。
※ 前後異径サイズを同径にしていると、車高バランスによっては、リヤの荷重が減っていることになり、
ロックし易くなります。
同径にした場合、2,5%ほどスリップ率が多いと認識され、
ABSの介入早くなり、加速度も速く認識されるので、ドンドン増圧され、動きが荒くなる可能性はあります。
しかし、それがそのままフロントロックに繋がる組立が思い浮かばないんですよ
※4輪フルロックに捉われていましたが、
「ABSの暴走」はフロントの起こっていて、リヤはペダルによる通常のロックといった可能性も否定できませんねー。
Posted at 2010/02/23 12:31:46 | |
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