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2023年04月16日

【第二報】 BMW 社外電装品を装着した車両のヘッドユニットクラッシュについて

【第二報】 BMW 社外電装品を装着した車両のヘッドユニットクラッシュについて 前回の記事は、僕の書き方が
あまりにも扇情的だったせいか、
想像以上に反響が大きくて
ちょっと焦っています。
書き方が悪かったかな…反省。

さて、この数日間で各地のディーラーやユーザーからの情報が少しずつ集まってきて、なんとなく傾向が掴めてきたので、あらためてアップデートします。



【ヘッドユニット クラッシュ】

ヘッドユニットは「HU_NBT」とか「HU_MGU」と呼ばれるモジュールで、ユーザーには「iDrive」として表に見えていますが、実際にはインフォテイメントだけでなく、最近のBMWに備わる様々な機能を司っている重要な装置です。

これがクラッシュしてしまう、というのが今回の事象ですが、発生の条件が少しずつ絞り込まれてきました。

① 社外の電装品を装着している車両

CAN-BUS割り込み型のAVインターフェースやキャンセラーだけでなく、電源の取り方によってはドライブレコーダーやレーダー探知機なども含む。


② コーディングで設定を変更している車両

クラッシュしたのはSpeed Lock関連のコーディングを施工している車両が多いようだが、それ以外でもクラッシュしたという情報も入っており、継続調査中。
コーディングに関しては複数項目を施工している車両も多く、業者施工などユーザーがあまり中身を理解していないことも多いので、ヒアリングしてもパターン化するのが非常に難しいというのが実状。
また、そもそも、コーディングのみでもNGなのか、①電装品の有無にも依存するのか、という条件についても事例が揃いきっておらず引き続き要調査。



以上のような条件の車両において、さらに、

③ プログラミング作業中

リコール対応や不具合対応でソフトウェア(i-step)をアップデートすると、作業中にヘッドユニットがクラッシュする模様。
(一部で診断機を繋いだだけでクラッシュする、などというデマが流れているので注意すること。)


④ クラッシュしているのは…

ID8搭載車両が多いが、ID7以下でも少なからず発生している。
しかも、必ずクラッシュするわけではなく、何も起きない車両もある。
電装品の種類やメーカー、電源の取り方によっても事象が異なる模様。
ディーラーによって状況把握が異なるのはたぶんこのせい。



以上の状況から考えて、おそらく原因は、電装品を割り込ませたためにソフトウェアアップデート中、もしくはプログラミング(=コーディング)中に発生した異常電流や異常信号と考えられます。
電流のスパイクやその他の異常信号により内部のチップもしくはファームウェアが飛んでしまうのではないかと。

実は似たような事象は以前からありました。

僕が以前から警告しているような「お手軽コーディングツール」でコーディングしている最中に、車両側が応答しなくなり、ヘッドユニットなどのモジュールがクラッシュする事象です。

僕はもう10年以上BMWのコーディングをやっているので、これまでに何度もそのような車両を助けてきました。
ほとんどのケースはCAFDファイルの再注入と初期化でリカバリーできるのですが、モジュールそのものが壊れていて有償交換せざるを得なかった車両を何台も見ています。

今回の事象はそれに非常によく似ています。
同じような条件でも、クラッシュしたり、クラッシュしなかったりするのは、そういうことではないかと。

ID8の閾値というかバッファがID7以前に比べると厳しくなったのかも。
いずれにしても、ID8になって顕著に増えてきただけで、BMWがカスタマイズを排除するためにクラッシュするようなプログラムを仕込んだ、というような悪意のある措置ではないと、僕は考えています。



そして、我々が理解しておかないといけないのはその後の修理費用です。

ヘッドユニットがクラッシュすると、ディーラーはBMWに保証交換を申請します。
すると、驚くべきことに、BMWはピンポイントで「AVインターフェースを付けていますよね?」とか、「レー探を付けていますよね?」、「ドラレコを付けていますよね?」と製品レベルで指摘してくるそうです。
(作業中のログはBMWのサーバーに自動的に記録されるので、それを解析しているようです。)

さすがにメーカーまで指摘はしてこないようですが、おそらくBMW AGおよびBWMジャパンはこれまでにかなりのセンサー情報、ログ情報を蓄積していたのでしょう。

で、それがAVインターフェースなどの場合は一発アウト。自費修理です。
ドラレコの場合は製品や配線の写真を撮って提出し、Advanced Car Eyeなど純正品の場合はセーフ、社外品の場合はアウトです。

【2023年4月18日 00:02 追記】
その後の情報ですが、AVインターフェース等を装着した車両のプログラミング時にヘッドユニットがクラッシュする事象は、やはり以前からEシリーズやFシリーズでも少なからず報告されていた模様。
さらにいうと、メルセデスやVW/AUDIでも相当数の事例が…
もちろんヘッドユニットは保証交換の対象外、実費請求だそうです。
【追記終わり】



記事が長くなってしまったので、もう一つのトラブル「コーディング施工車両の保証打ち切り問題」については、次のブログでアップデートします。
ブログ一覧 | BMW トラブル | 日記
Posted at 2023/04/16 22:24:39

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この記事へのコメント

2023年4月17日 7:59
続報ありがとうございます。(長文失礼します。)
現状を整理すると、下記な感じですね。
 ①社外電装品でもCANに割り込ませる系はかなり怪しい。ただ例外もあり。
 ②コーディングでパラメータを変えている車両をそのまま点検に出すと
  ヤバそう。
  何のコーディングが悪さをしているまではまだ不明。
 ③上記①か②に該当する車両が診断機でソフト書き換えをするとヘッド
  ユニットのソフトが飛んで使えない状態になってしまう。

①CANへの割り込みは問題原因の一つだと私も思います。
私は結構ポンコツPC使ってコーディングしているのですが、有線でも通信が不安定な時がたまにあり、書き換え中に通信が切れるとCAFDが壊れる時がまれにあります。
もしかすると診断機側のソフトも最新化したことで、色々な情報の吸い出しやチェック処理の厳密化(閾値変更)があり、その影響が関係してユニット側ソフト書き込み時に問題が生じているのではと、仮説を考えてしまします。

ただし、診断機ですから書き換え異常等には対応していて当然なので、斜め上の想定外事象が発生しているとしか考えられません。
日本が先行ターゲットなら各国に展開する前に課題等を吸い上げているのでしょうか。

日曜(4/23)にディーラで新車1ヶ月点検を行うので、それに合わせてコーディングは初期化しますが、改めてサービス担当とも話をしてみます。
コーディングはソフト制御の範疇でしか弄れないので、ハードぶっ壊す程の変更するには、設定値をとんでもない値にするとか、パラメータの取りうる値の範囲を超えた設定をするとか、まさに異常試験でも故意にやらないと発生しないと思います。
まぁ、いくつかの設定の組み合わせが想定外の組み合わせで悪さをすることもあるので組み合わせ問題の可能性もありますけど。
コメントへの返答
2023年4月17日 8:55
僕自身はNCS Expert(E系)、E-Sys(F/G系)ともに、PCを使ったコーディングで失敗したことはないですが、まあ、電気的な問題ですから、あり得ない話ではないですね。
もともとG系になってからエラー判定は厳しくなっていましたが、ID8はさらに厳しくなったのかもしれません。

割り込み系の電装品ですが、もともとAVインターフェースが普及しているのは韓国と日本ぐらいで、欧米ではほとんど使われていません。
仕組みとしてドラレコよりも影響は大きいはずですし、もしかすると欧米でも起きているけど日本ほど目立ってないのかも知れませんね。
2023年4月17日 9:07
トシ棒さんいつもお世話になります。
かなり貴重な情報をありがとうございます。
コーディングはTMPS サブコン
アルピナメーター B&W仕様なんですが、安全策としては全て初期化しといたほうが良さそうですね。
コメントへの返答
2023年4月17日 9:19
コーディングに関しては後で別のブログを書きますが、高年式車は念のため初期化して、ログも全て消した方がいいと思います。
2023年4月17日 9:51
ご返信ありがとうございます。初めてのコーディングに喜びを覚えてしまったのに残念です。
コメントへの返答
2023年4月17日 10:03
ですね。
まあ、時間の問題とは言われていたので、仕方ありません。
2023年4月17日 10:31
こんにちは。
詳細なご報告を行なっていただき、ありがとうございます。
電装品の電源取り場所によって影響が出る点について、どちらかというとショップさん、それも専門ショップで取り付け作業を行った場合、CAN-BUSから取る事が多そうな気がしますね。
ここで一点、気になるのが配線の接続はそのままでも機器から外しておけば防げるのか、接続している配線のGNDを外せば通電しないので問題無いのか、などですが、試す人はいないでしょうね…(^◇^;)

コメントへの返答
2023年4月17日 20:01
もし電流などの「状態」だけを見ているのだとしたら、外しておけば大丈夫な可能性は高いですね。

誰も試す人いないと思うので、Autobahnさん人柱になってくださいw
2023年4月17日 10:58
近年、HW系の設計がかなり複雑になってきて、堅牢性を保てなくなってきているのが原因にも見えますね。よく、昔から、SWのFlashやCodingは、「電源は13.x Vで安定供給せよ」と言ってましたが、それに近いものにも見えますね。脆弱なHW仕様に対して、社外接続が加わると更にマージンがなくなり、クラッシュのような事象を引いてしまうのかもしれないですね。
今回のメーカ側の決断は、HW脆弱性を回避するための策ようにも見えます。
コメントへの返答
2023年4月17日 20:02
そういう理由もあるのかもしれませんね。
ただ、そうだとしてもちょっと余裕なさ過ぎじゃないですかねえ。
2023年5月4日 12:33
2019年12月登録
BMW x3(g01)
Dにてヘッドユニット
自費修理48万です

前オーナーが外部インターフェイス取付
(購入時はわからず)
1年経過後
・MyBMW契約終了による遠隔自動アップデート
その後不調が始まりました
・リコールに伴うアップデート
・idrive不調による最新状態へのプログラム再書き換え
不調の度合がひどく頻回になりました

再起動の繰り返しが走行中常に起こっていました
最終的には、電源入らず常時ブラックアウト

再起動を繰り返していた段階で、外部機器取り外し&再インストールすれば、本体故障は免れたのでしょうか?

まあ、終わった事でしかたありませんが、その他の方の参考にでもなれば・・・
コメントへの返答
2023年5月6日 8:57
僕もALPINA B4でAVインターフェース使ってましたが、当時は特に問題はありませんでした。
でも、やはり影響が無いわけはないので注意したいですね。
取付作業の丁寧さでも差が出そうです。

プロフィール

「金曜からフロリダ、いまはバハマにいます」
何シテル?   04/28 12:51
2010年からBMWのカスタマイズコーディングをやっています。 当時はどこもやってなくて完全に独学。日本初でした。
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