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トシ棒のブログ一覧

2022年02月28日 イイね!

【オマケ:異音対策】 BMW M850i ローダウン with KW HAS

【オマケ:異音対策】 BMW M850i ローダウン with KW HASKW HAS装着時に異音解消策として
フロントサス側に導入した
「ワンオフ スラストシート」
ですが、非常に効果アリだったので
リア側にも追加で装着しました。


フロントと違って、リアサス側はごく稀にカチャカチャ音がするぐらいで特に問題なかったんですけどね。
まあ、これで、そのわずかなカチャカチャ音も無くなるだろうし、スプリングの伸縮もよりスムーズになるし、やって悪いことはないはずなので。

馴染み完了後の車高再調整と併せて依頼。
これでアライメントも3回目。
いい加減このくらいで止めておこうと思いますw



ブログ:【続編:異音対策/バネの動作原理】 BMW M850i ローダウン
パーツレビュー:KW HAS (Height Adjustable Spring Kit)
パーツレビュー:ワンオフ特注 スラストシート
Posted at 2022/02/28 20:36:55 | コメント(2) | トラックバック(0) | BMW カスタマイズ | 日記
2022年02月22日 イイね!

ミシュランPS4S インプレッション と ユニフォミティに関する誤解

ミシュランPS4S インプレッション と ユニフォミティに関する誤解ミシュランPS4Sに履き替えて
300キロほど走りました。

まだまだ皮剥き途中ですが、
簡単にインプレッションを
ご報告しますね。



今回は
 ピレリ P ZERO (PZ4) RF (ランフラット)
  ↓
 ミシュラン PILOT SPORT 4 S (非ランフラット)

への履き替えになります。

まあ、予想通りではありましたが「激変」です。
ランフラットは普通の道路でも常に「ゴロゴロ」、「ざらざら」した感触がつきまとっていましたが、PS4Sに履き替えたら不快感は完全に消失。
ジョイントや段差通過時のエンベロープ特性も大幅に改善しました。

さらに、綺麗に整備された舗装路に出ると「路面を舐めるように滑らか」でニヤニヤしてしまうほど。
これこそ、高いユニフォミティを誇る「C3M」製法の面目躍如ですね。
今回はさらに「ユニフォミティ/フォース マッチング」もやってるし…
(実は不整路面よりも綺麗で平坦な舗装路面の方がユニフォミティの高さはハッキリと現れます。理由は後半を読むとお分かりいただけるかと…)

運動性能については、まだ走り込んではないけどPS4Sも二回目でよく知っているので心配してません。特にウェットでの信頼感はハンパないです。

見た目に関しては…
P ZERO(PZ4) RFは、異常にゴツいリムガードに加えて、実効トレッド幅が狭いせいで相対的に「引っ張りタイヤ」のような見た目でした。
(そもそも、あんだけサイドが分厚けりゃゴツゴツするのも当然かと。)
一方、PS4Sのサイドウォールはスッキリとした雰囲気になった代わりに、偏平率が上がったように見えるかも。サイズは全く同じなんだけどなあ。



さて、ユニフォミティ(真円度)についてのお話です。

実は、先日のブログに関していくつかご質問をいただいていたのですが、結局はいずれも次のようなギモンに集約されるようです。

 『タイヤは潰れながら回るのに、真円度って関係あるの?』

はい、たしかにそう思っちゃいますよね。
おそらく「真円度」という言葉が混乱を招いているのではないかと。
(悪いのはマスコミです。)

メディアやSNSの記事等では『ユニフォミティ(真円度)が高いから滑らかに転がる』などと書かれることが多いので、僕もついつい無意識に使ってしまいましたが、本来であれば、

 ユニフォミティ (ユニフォーミティ/uniformity) = 均一性/均質性

というのが「正しい日本語訳」となります。
つまり、これは文字通りの「真円度(丸さ)」ではなく、タイヤの回転方向に対して、いかに製品が「均質化」されているかを示しています。
(つまり外見からは全く分からない構造的な品質の優劣です。)

もう少し平たく言い換えるならば

 「走行中のタイヤの潰れ方にムラやバラつきはないか?」

という感じでしょうか。
例えば、回転するタイヤの一部が硬かったり、逆に柔らかかったりすると、その部分だけ潰れ方が変わるので滑らかに走行できないですよね?
そのようなバラつきが少なくて、荷重がかかった走行状態でも滑らかに転がるタイヤを「ユニフォミティ(均質性)が高いタイヤ」と表現します。(※)

以前ブログで触れた通り、パーツごとの中間部材を貼り合わせて一体成型する「通常製法」に対して、PS4S等で使われる「C3M製法」では部材を連続的に巻き付けながら製造するので、継ぎ目のないユニフォミティ(均質性)が高いタイヤを作ることができます。
乱暴な例えですが、通常製法は「お寿司の太巻き」、C3M製法は「糸がクルクルと巻かれた糸巻き」を想像していただけると分かりやすいかもしれません。


職人技でユニフォミティマッチングするショップさんでは、バランサーを改造して回転数を上げたり、横回転のものを使ったりしているところも多いのですが、これは、高速で回転するタイヤのトレッドや縦グルーブ(溝)、ショルダーの「ブレ」を目視で確認しやすくするのが目的です。
それで「ブレ」が大きいと判断した場合にはタイヤを組み直して、綺麗に「丸く」回るようにします。(中には綺麗に回るようになるまでトレッドを削ってしまうところもあります。)

もちろん、これはこれで凄い技術ですし、普通に組んだタイヤに比べたらかなり滑らかに転がるようにはなりますが、厳密には負荷がかからない「空転」状態の真円度を見ているだけで、走行中に重要となる「均質性」を見ていることにはなりません。

そこで、その「均質性」を職人技ではなく、機械的に測定してしまおうというのがHUNTER GSP9700のような特殊なバランサーです。

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ユニフォミティ/フォース マッチングでは「ローラーをタイヤに押し付ける」と説明しましたが、これはローラーで潰しながらタイヤを回転させることで、そのローラーに伝わるタイヤの反発力(剛性)が回転中にどう変化するのかを見ています。まさにタイヤが接地して、潰れながら回転する状態のシミュレーションです。

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そして、その変化の指標が「RFV」という数値です。

 Radial Force Variation = 半径方向(たわむ方向)の反力の「変動量」

反力の「変動量」とはすなわち、タイヤ剛性の「バラつき」ですね。
RFVの値が低いほど、回転によってタイヤの接地部分(=位相)が変わっても剛性の変化が少なく(均質性が高く)、逆にRFVの値が高いほど、硬い部分と柔らかい部分の「差」が大きい(均質性が低い)ということになります。

そのRFVが、僕が今回組んだPS4Sのセットでは四輪いずれも40N(ニュートン)以下だったので、どのタイヤもユニフォミティ(均質性)が高くて優秀な製品でした、ということですね。
(下の画像右下のバネのようなイラスト横にある「40 →」がRFV値です。)

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以上、稚拙な説明ながら皆さんのご理解の一助になれば幸いです。
Posted at 2022/02/22 17:33:39 | コメント(0) | トラックバック(0) | BMW カスタマイズ | 日記
2022年02月10日 イイね!

【BMWコーディング】 純正TPMS (タイヤ空気圧監視システム) / RDC

【BMWコーディング】 純正TPMS (タイヤ空気圧監視システム) / RDCいやね、脱ランフラットと併せて
これを早くやりたかったんですよ。

RDC/TPMSレトロフィット
実を言うとTPMSセンサー自体は
納車前から準備してましたw



TPMS(Tire Pressure Monitoring System)/タイヤ空気圧監視システムには「直接式」と「間接式」の二種類あることは皆さんもご存じかと。
現在、日本のBMWが標準装備している「RPA」は間接式ですが、海外では直接式の「RDC」が主流となっています。

■ RPA (Reifen-Pannen-Anzeige) / 間接式TPMS
ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)のセンサーで個々のタイヤの回転数を比較して、空気圧低下(パンクの可能性)を警告するシステム。
タイヤ内部の空気圧が低下すると外径が小さくなって、他のタイヤに比べて回転数が増加する現象を応用したもの。


■ RDC (Reifen-Druck-Control) / 直接式TPMS
ホイールにTPMSセンサー(送信機)を取り付けてタイヤ内部の空気圧や温度を検知し、車体側の受信機へ電波(無線)で送信するシステム。
受信した情報はiDriveのディスプレイやメーターパネルに表示される。
空気圧を直接検知するため正確かつ即時に警告することが可能。


BMWは今後日本でも「RDC」に切り替えていくと表明していて、一部導入も始まりましたが、ほとんどのモデルはいまだに「RPA」のままです。

でもね、実は…
Gシリーズなら純正TPMSセンサーつけてコーディングするだけ。
「RDC」のための車体側のハードウェア的な準備は整っているのです。

(残念ながら、E/Fシリーズの場合は追加モジュール(ECU)を取り付けないとダメです。僕がALPINA B4のときに着手しなかったのもそれが理由。)



これがBMW純正「TPMSセンサー付きエアバルブ」です。
いつものごとく個人輸入で調達しました。
よく見かける横長のタイプではなくスリムですね。ステムはアルミ製。
だから鉄チンホイール(スチール)には使えません。当たり前かw
製造元は自動車用エアバルブ(米式)を発明した老舗のSchraderです。(※1)

※1 厳密にはBMWの「RDC」としては第4世代の「RDCi」に対応したTPMSセンサーになります。(僕の2021年式G15も第4世代RDC=RDCiです。)
最近の新しい車両は第5世代まで進んでいますが、Schrader製の純正TPMSセンサーであれば第4世代でも第5世代でも問題なく動きます。
心配な場合はETK(部品データベース)で品番を検索して手配すれば確実です。


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詳しくは後述しますが、純正TPMSセンサーなら登録も簡単です。(※2)
もちろん周波数「315MHz」版で、日本の技適マーク=丸囲みに旧逓信省の〒(テ)も取得済みですから電波法違反に問われることもありません。(※3)

※2 おそらく廉価な汎用TPMSセンサーも使えないことはないと思いますが、TPMSを無線で初期化してセットアップする「トリガーツール」が必要になります。
もしクローンを作る場合は「プログラミングツール」も必要です。


※3 内蔵式、外部式に関係なく433MHzのTPMSセンサーを使用したアフターマーケット向け商品が出回っていますが、国内で使用すると電波法違反で「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」、さらに他の公共電波に影響を与えた場合には「5年以下の懲役または250万円以下の罰金」に問われる可能性があります。
電波法違反って実はかなり重い罪なので要注意です。


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このようにセンサーをホイールに取り付けたらタイヤを組み込みます。

タイヤを装着して車両側をコーディングすると…
iDriveにこれまでのRPAと入れ替わりで「タイヤ空気圧コントロール」というRDCのメニューが追加されるので、タイヤの種類やサイズ、積載状態を選択していくと、そのモデルの規定空気圧が自動的に設定されます。
(G15でサマータイヤ20インチ、一部積載状態の場合は前後とも270kPa)

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設定を保存して走行を開始すると初期化が始まります。
あとは「RDC」が、四輪のTPMSセンサーそれぞれのポジションを判定してID登録まですべて自動で完了、まさに純正ならではのカンタン登録です。
(普通は車輪ごとにTPMSセンサーのIDを登録するか、先に車輪を決めて間違えないようにTPMSセンサーを取り付ける必要があるのですが、こちらは受信機が受ける電波強度で車輪を特定するようです。)

そして、初期化が無事に完了すれば、このように画面上に四輪それぞれの空気圧と内部温度が表示されるようになります。
(もちろん単位は「bar」や「°F」など好きな組み合わせに変更可能です。)

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画面内の「目標圧力」というのはタイヤの内部温度に応じた適正な空気圧のことで、画像の通り、内部温度が変わると「目標圧力」も変化します。
本来は警告に先回りして異常な内圧変動に気づかせるためのものですが、点検時の調整目安としてもめっちゃ有難い機能だと思いますよー。(※4)

※4 僕の場合、空気圧を調整するときは昼間にガソリンスタンドで「気持ち多めに」補充して帰宅、翌朝エンジンをかける前に冷間点検して規定空気圧に合わせる、というのがルーティンになっています。
ただ、二日がかりで面倒な上に、「気持ち多め」のさじ加減をミスると、翌朝に規定値以下まで下がっていて『アチャー』みたいなことが時々あるんですよね。
実際「RDC」で内圧の状態を観察しながら走ってみると、エンジンかけて500mも走らないうちに10kPaぐらい上昇しますし、高速道路に10分も乗ったら余裕でプラス20~30kPaぐらいハネ上がってしまうことが分かります。
でも、この「目標圧力」表示をうまく使えば、冷間、温間に関係なく、いつでも適正な空気圧に調整することができますね。


ちなみに、自前のRAYSエアゲージ(アサヒのOEM)で空気圧を測定すると、エアゲージの方が目測で「4kPa」ほど高い数値を指しました。
規格上の精度内(=誤差)ではありますが、このエアゲージは購入以来ずっと校正していないので、今度しっかり校正されたものを使う機会があったらあらためて比較してみたいと思います。
(基本的にはブルドン管よりも圧力センサーの方が精度は高いはずなので、おそらく僕のエアゲージが狂ってるような…)

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今回、純正ランフラットから非ランフラット化して、これまで以上に確実なパンクへの備えが必要になりましたし、何より「RDC」が付いていると

・ 車内から気軽に空気圧チェックができる

・ 目標圧力を参考にいつでも(冷間/温間関係なく)調整ができる


というのが非常に嬉しいですね。
(ただ、1kPa単位でリアルタイムに数値が変わるので、逆にちょっとのズレでも無性に気になり始めてしまうという弊害もありますがw)


あ、そうそう、ついでに、こんなモノも付けてみましたよ。
(本来はTPMSセンサー専用品なので注意。もちろん物理的には普通の真鍮製バルブにも付くけど電触を誘発しますので自己責任で。)

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Posted at 2022/02/10 16:07:38 | コメント(12) | トラックバック(1) | BMW / ALPINA コーディング | 日記
2022年02月07日 イイね!

ようやくPS4Sで脱ランフラット + ユニフォミティ/フォース マッチング

ようやくPS4Sで脱ランフラット + ユニフォミティ/フォース マッチングG15 M850iが納車されてから
ずっとやりたかった脱RFT。

コロナの影響でタイヤ全般の
品不足が続いていましたが、
ようやく装着できましたー!

タイヤはもちろん
ミシュラン パイロットスポーツ 4 S

フロント 245/35ZR20 (95Y) XL 製造国 フランス / 製造年週 0222
リア   275/30ZR20 (97Y) XL 製造国 フランス / 製造年週 4921

メルセデスやフェラーリの承認マーク付きであれば多少在庫はありましたが、下手にチューニングされているぐらいなら「素」のままの方がいいので、無印(メーカー承認なし)が揃うのを待ちました。
バックオーダーだったので製造年週は「ほぼ出来立てホヤホヤ」ですw

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このツルツルな裏側がミシュラン独自の「C3M」製法で製造された証。
「C3M製法の謎」については前回のブログに書きましたね。



今回は組み込み方もこだわりましたよ。

ユニフォミティ/フォース マッチング

まず簡単に説明すると「ユニフォミティマッチング」とは、

タイヤとホイールのユニフォミティ(真円度)を測定して
より真円に近づくように (=滑らかに転がるように)
タイヤを最適な位置に組み込む手法 (※)


※ ウェイトを最小限に調整(ミニマイゼーション)する、というショップはけっこうありますが、これは「ユニフォミティマッチング」とは異なります。


これだけでもかなり特殊な作業にはなりますが、職人技をもってすれば通常のバランサーでもできないことはありません。
ただ、今回はさらに滑らかな転がりを追求するため、

タイヤに負荷をかけて走行状態をシミュレーションしながら
「フォースマッチング」を同時に行います!


実はこの「ユニフォミティ/フォース マッチング」ができる「HUNTER GSP9700」という特殊なバランサーは非常に高価で、そもそも作業効率が悪いので設置しているショップはかなり限られます。

なぜそこまでこだわるのか…

まあ普通に交換してもいいんだけど、前回書いた通り、過去に何度も、装着後に振動が発生して組み直し、みたいな経験をしてるんですよね。

E92のときは茨城の土〇タイヤにお世話になりました。(どこかのSNSに載ってます。)
最近ではALPINA B4を手放す直前の昨年9月にタイヤ交換したらジャダーが発生。
旅行中でツレも気づくぐらいだったので、急遽旅行先のタイヤショップでバランス調整をやり直したものの解消ならず。(もちろん普通の高速域では問題ありません。)
後日、知る人ぞ知る某Kサービスで直していただきました。(これも某SNSに…)
ただ、こういう特殊な調整って職人技なのでヒジョーに高いんですよ。


つまり、万が一の可能性でやり直すことを考えたら、最初から保険的に「ユニフォミティ/フォース マッチング」をやっておいて損はないだろう、と。

ただ土〇タイヤは遠いんだよなあ…と調べていたら、なんと!
以前、ALPINA B4のブレーキローター研磨でお世話になったアイピーエム(IPM)さんが「HUNTER GSP9700」を持ってるじゃないですか!
首都圏で導入しているのはおそらくココだけですよ。

(実は某輸入車ディーラーや某国産高級車ディーラーの中にはこっそり持っている系列もあるんですが、通常はそこまで必要ないし、作業効率も悪いので基幹店だけに設置して、クレーム発生時のみ稼働させているところも多いとか。)

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実際の作業はめちゃくちゃ面倒です。

(1) 最初にホイール単体のユニフォミティ(歪み)を測定します。


(2) ホイールの歪みに合わせてタイヤを組んだ後、ローラーをタイヤに押し付けて負荷をかけながら、組み込み後のユニフォミティを測定します。
(これが他の「ユニフォミティマッチング」とは違うポイントです。)


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(3) まず1本目を測定してみたところ、RFV(※)の数値は40Nと出ました。
(↓↓↓下の画像の操作画面右下に表示されています。)
この数値が悪いときは、バランサーが指示する位置に合わせてタイヤを組み直し、再度ユニフォミティを測定します。
もちろんRFVが改善されるまでこの作業を繰り返します。

※ RFV = Radial Force Variation/半径(縦)方向のタイヤ剛性のばらつき
乗用車の場合は80N(ニュートン)以下であれば許容範囲、理想は40N以下です。
今回4本すべて測定した結果は以下の通り。
  フロント 左 40N / 右 35N
  リア   左 25N / 右 40N
イッパツで良い数字が出たので組み直す必要がなくなってしまいました…
素晴らしい精度ですが、ブログ的にはツマラナイ展開ですw


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(4) 最後にウェイトを調整して正確にゼロバランスを出します。(※)

※ ユニフォミティマッチングではウェイトの最小化(ミニマイゼーション)にはこだわりません。数グラム減らすよりもユニフォミティ(真円度)を優先して調整します。




【参考情報】
「ユニフォミティ/フォース マッチング」の詳細については、HUNTER代理店のイヤサカが詳しく説明しています → 説明はこちら

解説動画もあります。(動画の方が手順は分かりやすいかも。)







「ユニフォミティ/フォース マッチング」は面倒な作業を繰り返すので非常に時間がかかります。今回は幸いにも組み直しはスキップできましたが、通常は1本あたり1時間近くかかるそうです。
当然ながら費用も「それなり」で、20インチだと1本あたり1万円以上
(別途、取り外した古いタイヤの廃棄費用等がかかります。)
それでも「職人技」の調律サービスに比べたらかなりお安いですよ。

工場長さん曰く、今回の「4本全部イッパツOKはかなり優秀」みたい。
何度組み直してもダメなときはメーカー/問屋に測定データを示して交換させるとおっしゃってました。(持ち込みの場合は購入店との交渉次第。)

メーカー別の比較では、まずはミシュラン、次点がブリヂストンで、この2社は他のメーカーよりもユニフォミティの精度が頭一つ抜けている、とのこと。
逆にダメなのはやはり廉価なアジアンタイヤで、依頼だから仕方なく作業したけど何度組み直しても120Nとか酷い数字しか出なかったこともある、と。



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タイヤを交換したので、もちろん「ユニフォミティ/フォース マッチング」の後に「ホイールアライメント調整」もやっていただきました。
(KW HAS装着後1000キロ以上走ったので馴らし完了後の位置付けですね。)

長くなったので、PS4Sのインプレッションは皮剥きが終わったころに。
とりあえずイイ感じっすよ。
元の「P Zero(PZ4) RF」はまだ2500キロぐらいしか使っていなかったので、ちょっと勿体ないですが、やっぱり脱ランフラットして大正解でした。


あと… 実は…
タイヤ交換と併せて「別の企み」も実行したとかしなかったとかw



「ユニフォミティ/フォース マッチング」に関しては続編記事があるので、そちらも併せてご覧ください。→ ユニフォミティに関する誤解
Posted at 2022/02/07 19:23:40 | コメント(3) | トラックバック(0) | BMW カスタマイズ | 日記
2022年02月04日 イイね!

【マニア限定】 ミシュランタイヤ 「C3M」製法のお話

【マニア限定】 ミシュランタイヤ 「C3M」製法のお話今日のブログは完全に読み物です。
(過去に書いた関連記事の拡大版)

かなりマニアックなテーマなので、
「三度のメシよりタイヤ好き」
な方のみ、先へとお進みください。



偶然も重なって、図らずもスクープしてしまった「パイロットスポーツ5」ですが、1月28日に日本ミシュランからも正式発表がありましたね。

なんでも、今回の「パイロットスポーツ5」から日本市場向けは全サイズ、欧州生産からアジア生産の製品に切り替えるとか。
つまり、先日のブログで取り上げた「ST」が、日本国内でも「パイロットスポーツ5」の正規品になっていくということですね。

ただ、前モデルの「パイロットスポーツ4 ST」は、構造やコンパウンドをアジア専用品にしてグローバル版と差別化(コストダウン)していましたが、今回の「パイロットスポーツ5」はグローバルで共通化を図るようなので、もしかすると「ST」という製造コード自体がなくなるかも…
いずれにしても、元々「パイロットスポーツ 4/5」は大量生産が可能な「通常製法」で製造されているので製造拠点の移管は難しくありません。

一方、「パイロットスポーツ 4S」や「パイロットスポーツ カップ」などに使われている「C3M」製法は特殊なため、その後継モデルも含めて、製造拠点は引き続き欧米内に留めて生産を継続していくものと思われます。



■ 「C3M」製法のナゾ

1980年代に確立された(実質的な実用化は89~90年ごろ)、ミシュランの「C3M」製法は業界内で「Secret Technology」と呼ばれるほど謎の多いタイヤの製造方法です。
他社も追随しようとしたものの、なかなか実用化には至らず、ようやくピレリが「MIRS」という類似の製法を実用化できたのが1999年でした。
この時点ですでに「C3M」に遅れること10数年、その「MIRS」もいまだ「C3M」には追い付いていないと言われています。(※)

※ 米Tirerackのサイトに「C3M」と「MIRS」の解説が載っていますが、「C3M」製法の説明では「still a secret (未だに謎)」というフレーズを連発しています。もうここまでくるとほとんどネタ扱いですねw


日本のタイヤメーカーも、明らかになっているところでは、ブリヂストンやトーヨータイヤが「C3M」を研究して類似製法の確立を目指しました。
例えば、ブリヂストンが2002年に実用化した「BIRD」という製法もその一つで、途中に「C3M」に似た工程を導入して、現在も「ポテンザ」や「レグノ」のプレミアムグレード上位銘柄の製造に使われています。
ちなみに「BIRD」はその後、最新のICT/AI技術と組み合わされて2016年に「EXAMATION」へと発展し、こちらはボリュームゾーンであるセカンドグレード(プレミアム下位銘柄)の製造に使用しているそうです。


■ 「通常製法」と「C3M」製法の違い

通常のタイヤ製造工程では、まず、ゴムやワイヤー/コード類を構造材としてカーカス、トレッド/サイドウォール、ビードといったパーツごとの中間部材を作ります。次にそれらのパーツを繋ぎ合わせた「生タイヤ」を釜(プレス機)に入れて、加熱、加硫しながら金型で一体成型すると最終製品すなわち「タイヤ」の完成です。
一方、「C3M」は中間部材をほとんど作らず、回転するドラムに材料を直接グルグルと巻きつけながら、同時に加硫、成型まで完了させてしまうと言われています。(詳細はミシュランも明らかにしていません。)

下の画像は、左が「通常製法」、右が「C3M」製法の概要です。

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一見すると「C3M」製法の方が単純に見えますが、「C3M」は中間工程がなく、材料の正確な射出、供給から最後の成型まで一貫して高度な制御が要求される一方、中間部材を経由する「通常製法」は歩留まりも少なく、ライン方式で製造できるため工業製品としての生産効率は高いのです。

したがって、「C3M」製法は大量生産には向いておらず、ミシュランのフラッグシップである「パイロットシリーズ」の中でもさらに最上位レンジの「パイロットスポーツ 4S」や「パイロットスポーツ カップ」および一部の少量生産モデルにしか採用されていません。
前述の通りミシュランに追随して類似製法の開発と実用化を進めた他社においても同様の状況で、これらの製法はプレミアムグレードの中でも上位レンジ向けに留まっているのが現状です。
現在はグローバルなフットプリントとスケールメリットを生かした大量生産が求められているため、今後もこの状況は変わらないと思います。


■ 「C3M」製法で作られたタイヤの特徴

簡単に言うと「軽くてしなやか、そして丸い」タイヤです。

「丸い」というのは「ユニフォミティが高く、滑らかに転がる」という意味で、これこそが全工程を回転させながら作るため「継ぎ目」ができない「C3M」製法の利点です。
「しなやかさ」については、もし機会があったら、店頭で実際に「パイロットスポーツ 4S」を触ったり、握り潰したりしてみると良いと思います。
他のタイヤと比べながら触ると(偏平率は高い方が分かりやすいです)、サイドウォール、特にショルダーとの境界部分が非常に薄く、しなやかなことが分かるはずです。
もともとミシュランは他のメーカーに比べるとサイドウォールが薄めに作られているのですが、「C3M」ではその特徴が顕著に出ます。
「パイロットシリーズ」で言うと、初代PSからPS2では少し厚くなりましたが、PSSでまた薄くなり、PS4Sも同じような傾向です。

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見た目で分かりやすいのはタイヤの裏側ですね。
ドラムに巻き付けながら製造するためか裏側がツルツルになっています。
これは他のタイヤにはない「C3M」製法の識別点となります。
左の画像がミシュラン「C3M」製法、右が他社の「通常製法」です。

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ホイールとコンタクトするビード部分も特徴的です。
端折って言うと、ビードワイヤーが「通常製法」では到底不可能な組み込み方をされていて、とにかく柔らかく作られています。
そのため、ホイールに組むのは容易ですが、ビードを上げたときに嵌合不良を起こしやすい(上がりきらないことがある)と言われています。
柔らかい方がビードが上がりやすそうな気もしますが、実際にはビードは硬めで形状が崩れにくい方が「パンっ!」と一発で決まりやすいのです。
(機会があったらショップのメカニックさんに聞いてみてください。逆に失敗が少なくて作業効率が高いのはブリヂストンだそうです。)

嵌合不良は空気漏れの原因になりますが、そこまで酷くない場合でも高速域でシミー/ジャダリングを起こすことがあります。
実際、 僕も過去「C3M」製法のタイヤで、ビードが上がりきらなかったことが原因で振動が発生し、後日組み直したことが何回もあります。
ビードの上がり具合というのは微妙で分かりにくいためショップでも見過ごしがちなポイントです。これはしなやかすぎるゆえの欠点ですね。

もう一つの欠点は空気圧の変動にシビアなこと。
これは「C3M」製法のタイヤが構造的に薄い(特にサイドウォール)、つまりタイヤ単体で支える力が弱いことが大きく影響しています。
皆さんも定期的に空気圧は点検していると思いますが、僕の場合は2週間に1度ぐらいなのでインターバルはけっこう短めな方かと。
正確には、そう心掛けているというよりも空気圧が減るとすぐに分かるので補充せざるを得ないというか… 走行中になんとなく気になって、翌朝に冷間点検すると5kPa(0.05キロ)ぐらい減っていることが多いですね。
10kPa(0.1キロ)も減ってしまうと確実に分かります。

一方、いま乗っているG15は、純正ランフラットの「P ZERO (PZ4) RF」のままですが、空気圧が減ってもほとんど感触が変わらないので、めっきり点検回数が減ってしまいましたw (ホントはいけないことですけどね。)


■ 「ミシュラン」信者について

はい。僕のことですねw

もちろん僕も皆さんと同じく、いろんなタイヤを経験してきました。
(これまでのタイヤ遍歴を以前書いた記憶があるのですが、どこか分からなくなってしまいました… すみません。)
昔はずっとB党だったので、ブリヂストンを軸にいろんなメーカーのタイヤに浮気してみるという感じでしたね。
国産だけでなく憧れのピレリを履かせてみたり…
ただ、ミシュランに関しては当時から「MXX3」などの評判を伝え聞いてはいたものの、学生の身分では高すぎて縁遠い存在でした。

その後、価格改定もあって少し手が届きやすくなった「初代パイロットスポーツ」を初めて履かせたとき… まさに目から鱗でしたね。
それ以来、ミシュランが評価基準になってしまいました。
もちろんその後もいろんなメーカー履いてますよ。
ブリヂストン、ヨコハマ、ダンロップ、コンチネンタル、ピレリ…
でも、結局はミシュランに比べてどうか、という見方になっているので、ちょっと偏っているのは否めませんねw

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そもそもタイヤというパーツは、グリップや剛性感、乗り心地など人それぞれの好みや乗っているクルマの性格で評価がガラッと変わるので、どのメーカーがイチバンなどということはないと思います。
例えば、PS4Sの特徴であるしなやかな特性についても、剛性感がなくて頼りない、中立位置がダルくてレスポンスが悪い、と評する人もいますが、その評価も決して間違いではないのです。

お国柄か『自動車はタイヤに付属する一部品に過ぎない』(← 普通は逆w)とまで言い放ってしまうほど強烈な自負をもったクセの強い会社ですが、「C3M」などそう言わしめてしまうだけの技術力を持っているのも事実。
個人的にはそんなバックストーリーも嫌いではないし、今後もしばらくはミシュランを評価基準にしていくことになるのかな、と思っています。
Posted at 2022/02/04 17:00:29 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ | 日記

プロフィール

「自動車税の通知書が来ないけど今年は払わなくていいのかな?w」
何シテル?   05/08 12:28
2010年からBMWのカスタマイズコーディングをやっています。 当時はどこもやってなくて完全に独学。日本初でした。
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【復活記念】BMWのコーディング事情について調べたよ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2023/11/17 07:12:09
ディーラーのプログラミング作業で5つのECUが不動になる!?なぜ不動になるのか!?対策方法教えます!! 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2023/06/21 22:32:40

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