
乗船直前になり「強風のため欠航」の知らせを受け、膝から崩れ落ちた朝(笑)。
北海道上陸の一番の目的であった「オオワシ・クルーズ」を諦めることなどできず、急遽予約を取り直すも乗船は二日後。
さて、空いた時間をどうするか?
実はここ羅臼町でもうひとつ野鳥ファンにとって有名なスポットがあります。
この辺りでしか確認されない絶滅危惧種「シマフクロウ」。それを特別な環境で観察(撮影)させてくれる施設があります。
「鷲の宿」
川沿いにある民宿のような施設で宿泊も可能で部屋だけでなく増設された観察小屋からもシマフクロウを見ることができるというありがたい場所♪
しかし夜行性のシマフクロウをどう観察するのか?
それは国と調整、専門家と研究し開発された特殊なライトを使って川面を照らし、人間に見えるようにしているのです。
通常、野鳥にストロボなどライトを照射すると警戒して来なくなりますが、このライトは非常に弱い光を超高速で点滅させてフクロウの目に優しく光を認識させないらしいのです。
とは言え、フクロウから見て真っ暗だと川に居る餌となる魚をフクロウ自身も見えにくいのでフクロウには夕方ぐらいの明るさの認識に調整してあるとか。
事前に問い合わせたところ、大人気スポットであるため「1年前から予約する方も居て埋まっているので宿泊は無理」との回答。
その時に電話対応してくれた女将さんが「宿泊しなくても、ビジターで当日スペースの空きが有れば入れる」とのことで一度来てみてくれという話でしたので行ってみました。
日中立ち寄ってみるとご主人と女将さんが居られ、お話を伺いますがその間も問い合わせの電話が殺到(汗)。
当日の予定を確認すると「一人ぐらいなら何とかなりそう・・・」とのことでここは是非!とお願いしました(笑)。
宿泊者は部屋の中や観察小屋等から撮影。
それ以外は小屋や、もう一つある観察場所から。
私は観察小屋の一番端に入れてもらうことができました♪(ビジターももちろん有料)
部屋の中には数カ所にストーブが設置されていて今は暖かいのですが、シマフクロウが現れる夜9時ごろから早朝にかけては窓を全部取り払う状況。(撮影のため)
宿主の話では「最近は夜早い時間にはあまり出てこず、夜明け前に一度出てくるくらい」とのこと。
これは寒い中、長時間待ち続け最後のワンチャンスかもしれない。
ここでも予約の半分以上が海外の観光客らしく、野鳥撮影に支障が出ては・・・・・と案じるも多少マナーの悪い客にはご主人が日本語でガツン!と黙らせていました(笑)。(また、海外の客には必ず日本語が通じる人を付ける約束になっているようでした)
さて、宿入りは日没前までが基本とのことで早めに15時30分ごろ到着し機材を設置。
撮影できるカメラの設定も細かく決まっており、ストロボはおろか小さな光もフクロウを刺激してしまうので細かいルールが決まっています。
無料のコーヒーを飲みながらまったりと過ごします。
一見強面のご主人も気のいい方で、シマフクロウの話だけでなく羅臼周辺のことなど世間話も含め沢山お話しました♪(夜中まで時間はたっぷりありましたから(笑))
徐々に他のお客さんも入り、夕方には満員状態(笑)。
皆さんカメラ機材を設置して暫くすると待機モードに。
するとご主人は最近は早い時間には出てこないと言っていたシマフクロウが夜9:30ごろに飛来しました!!
フクロウと言いつつフクロウ科ワシミミズク属の鳥類。見た目も少し違いますね。
で、デカい!!!!
それもそのはず、いつも撮っていたコミミズクの体長は40cm足らず、シマフクロウは70cm近く翼開長はなんと180cmにもなるらしい!
川で魚を捕まえると・・・・・
すぐに森の中へ飛び去っていきました。
足環が付いているのは当然飼っているわけではなく、国が保護のため個体識別の足環を付けているためです。
この近くの数カ所の川で数個体が生息しているとのことですが、こんな姿を撮影できる場所は他には知りません。
その後も朝まで計4回も飛んできて我々を楽しませてくれました♪
合間に可愛いお客さんも見えました♪
キタキツネです。
ル~ルルル~♬♬(こう呼びたくなるのは分かるかな~?(笑))
しかし、この子が居るとフクロウが来なくなるので宿主が追い払います。
少々かわいそうな気もしますが、仕方ありません。
完徹し結局一番乗りで小屋に入り、宿泊客の朝食の準備ができる明るくなるころ最後まで居ました(笑)。
へろへろになりながら女将さんにお礼を言って宿を後にしました。
明日は念願の流氷クルーズ。
天気予報では風速1~2m、晴れ時々曇りなので今度こそは大丈夫そう♪
徹夜したオッサンは他所で朝食を食べた後、近隣の温泉に直行したのです(爆)。((+_+))
Posted at 2024/03/05 05:20:16 | |
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