昼食を終え、トークショー第二部です。
実は私、今日こんな天気にもかかわらず傘を忘れてきました・・・車に積んであるものとばかり思っていましたが、そういえばこの間使った時に玄関へ置いてきたんだった(テヘぺろ)。
・・・で、清水のFW乗りの方にお世話になりっ放しだったのですが、ここで帰られるということなので、そのまま傘を借りてしまいました(笑)。
時間までテントでくつろぐ出演者の方々。
・・・と、テントの中に一人の白髪の紳士。
テントの外で一服されている姿を見た時、あれ?もしかしてこの方って・・・。
思い出したのは雑誌RACERSにあったこの1枚。
写真が撮影されたのは’87年、フランスのル・マン。
ライダーはケビン、マシンはV4のXR72。
ケビンのVΓを整備する岡本 満エンジニア。
くわえタバコがあまりに格好良く、強烈な印象と共に記憶に残っていました。
70年代、初代RGの時代から“Sir”BARRY SHEENEと共に戦ってきた、スズキ・・・いやコンチネンタルサーカスの顔!岡本 満氏。
そんな方が目の前に・・・すみません、この時点で私はトークショーどころではなくなってしまいました。
え~と・・・名前は確か岡本さんだったよな・・・でもちょっと自信ない。
万が一間違えてたら失礼だし・・・辻本さんに確認すると、『そうだよ、岡本さんだよ。』
やっぱり!
最初のサイン会で失敗したので、テント前の列の先頭に並んでいると、岡本氏が目の前でジョシュと話し込んでいます。
耳にピアスなんかしちゃってるジョシュが恐縮して話している姿が傍で見ていて妙に笑えます。
’77年12月31日、バッキンバム宮殿で女王陛下からMember of the British Empir(大英帝国勲章5等勲士)を授かった、#7 “Sir”BARRY SHEENEが最も尊敬して止まなかった、スズキレーシングチームマネージャー/メカニックの岡本氏・・・ヤバい、久しぶりにテンパってます。
奥さんやお孫さん達と来られていて、そのお孫さん達にちゃんと英語で挨拶して選手達から色紙にサインを貰って来るようにと言われています。
しかしサインペンの持ち合わせが無かったらしく、振り向きざまに私に『何かペン持ってる?』と・・・。
今日は幾つかの色を何本も用意してきたので、黒でよろしいですか?とお渡ししました。
お孫さん達も無事にサインを貰い、『ありがとう』とペンを返されたのをきっかけに、思い切って話しかけてみました。
私 『失礼ですが・・・』
岡本氏 『そうだよ、でもメカニックというより何でも屋だよ。あの当時は何から何まで全部やった(笑)』
’85年からは全日本の水谷選手(ウォルターウルフ)、’88年のケビン(ペプシスズキ)でWGPまで活躍されました。
その岡本氏と共に。
ちょっと待てよ・・・あの時代のレース部門の長は、確かFWの生みの親である横内部長だった筈。
お聞きしてみると、やはりそうでした。
そして本当はこのツーリングブレイクにも岡本氏と一緒に来る予定だったとの事。
現在横内氏は白内障を患っており、その手術が今月中旬に予定されていているそうです。
岡本氏は、『本当は俺と水谷で世話をして何とか8耐にも連れてこようとしてたんだけど・・・ちょっと無理そうだよ。』との事でした。
残念ではありますが、今は療養の時。
横内部長、少しでも早い回復を小田原の地よりお祈りしております。
ステージではトークショーも終わり、記念撮影とサイン会も無事終了。
とりあえず一旦休憩。
実はお願いしておいた湘南FWの名刺が完成していた事を思い出しました。
そうだ、これに裏書して横内氏に渡して貰おう!
しかしこういう時って、ただでさえ字が汚いのに興奮して更に字が下手くそに・・・。
まだ会場には岡本氏がいらっしゃいます。
そうだ!サインも貰おう!
サインをお願いするも、『俺はそんな人間じゃないよ(笑)』と言われましたが(これがまたカッコイイんだ)、何とかお願いして頂くことが出来ました。
くわえタバコ!これですよ!最高にかっこいい!
私も喫煙者の一人ですが、こんなに格好良くタバコは吸えません。
男が見て格好いいと思う男・・・岡本氏はそんな方です。
“OB SUZUKI M.OKAMOTO”まで書いて、『あれ~、下が空いちゃったよ。RGΓって書くか。』
キターッ!!!!!
多分・・・いや間違いなく、これ最強。
そして名刺の件をお伝えすると、
『いいよ、病院に見舞いに行くから横さんに渡すよ』と快く引き受けて、その場でお財布に仕舞ってくださいました。
尊敬する岡本氏から横内氏にメッセージカードを渡して頂く・・・もうこれ以上のルートはないでしょう!
岡本氏に挨拶していると、ケビンが近寄ってきて岡本氏はもちろんのこと、私にまでケビンの方から手を差し出してくれました。絵的にちょっと有り得ないです(笑)。
岡本氏とずっと話していたので、きっとスズキ関係者と間違えたのかな(笑)。
それを見ていたBright Logicで製作した#12ヨシムラカスタムに乗られている方からも、『ケビンと知り合い?』と、聞かれました(爆)。
もちろんそんなワケありません。ただのFW乗りです(笑)。
その後、喫煙所の所で’88RGVΓに乗られている方と話していると、再び岡本氏とお会い出来ました。
『このバイク売り出す時は上(会社)から絶対勝つように言われて、凄いプレッシャーだったんだよ。でもちゃんと鈴鹿で勝ったでしょ?』と、岡本氏。
もちろんあのレースは覚えてますとも。レース終盤、レイニーとコーナー毎に抜きつ抜かれつの展開の中、最終ラップでいつもと違うコーナーでレイニーをパスしたケビン。そのままチェッカーフラッグ!最高のレースでした。
少しお話しして、岡本氏は帰られました。
最後にKUSHITANIの石川さんに挨拶しようとお店に行くと、何故かカウンターの中に辻本選手が。
『いらっしゃいませ』じゃないでしょ(笑)!
石川さんと辻本選手。
盛り上がるお二方・・・。
雨も上がり、お開きです。
朝から来られていた、こちらの#12の方もお帰りです。
サイコーの一日だったぁぁぁ!
このイベントに今日何百人来られたのかわかりませんが、私が一番の幸せ者であった事だけは間違いありません(笑)!
最後になりましたが、合同テストの合間を縫ってこのイベントを開催して下さったヨシムラジャパンの皆様、ライダーの皆様、本当にありがとうございました。
今年も鈴鹿のグランドスタンド席から応援させて頂きますので、頑張って下さい!