長かった今年の梅雨も西から明けてきました。
昨日の九州、四国に続いて今日近畿地方の梅雨明けの発表がありました。
梅雨入りは大した雨も降らず、空梅雨かと思いきや一転。
九州を始め、各地で大雨による河川の氾濫により多くの尊い人命が奪われてしまいました。
心からご冥福をお祈りいたします。
近年の異常気象は年を追う毎に極端になっていっている様な気がします。
関東の週間天気予報からは傘マークが消えたとは言え、まだ気を抜けません。
梅雨が明ければ間もなく台風の時期がやってきます。
これ以上被害が出ないことを祈るばかりです。
6月末。
所用で静岡の実家に帰省した折、久しぶりに車で10分ほど走った所にあるヤマメ料理【牛ヶ峰荘】さんへ行ってみました。
すれ違いには少し気をつけなければならない細い脇道に入って・・・
ねむの木のピンク色の花は、この時季ならでは。
フワっとした優しい感じの花が好きで家にも植えてあるのですが、何とも言えない甘い香りがして、昼間には蟻や蝶、夜には蛾が寄って蜜を吸ってきます。
牛ヶ峰荘さんはこの渓流を渡った所にあります。
現在の実家の場所に引っ越してきたのは私が10歳の夏でした。
その時には既にありましたので既に45年は営業されていることになります。
高校生の頃まではこの流れでもアマゴが釣れました。
体側がピンク色に染まった、それまで見たこともない美しいアマゴを釣ったのもこの少し上のポイント。
今でもアマゴはいるのかな・・・。
橋から流れを覗くと、渓流ではよく見かける尾がメタリックグリーンのトンボが岩の上に止まっていました。
調べてみるとミヤマカワトンボの雄でした。
オハグロトンボと似ていますが羽の色で見分けます。黒い羽がオハグロトンボ、茶色い羽はミヤマカワトンボです。
牛ヶ峰荘さんは、こんな感じの山小屋風の建物。
コロナ対策で換気の為に扉や窓は全て開け放たれています。
牛ヶ峰荘さんより上には民家がありません。周囲は山だけ。
しっとりと降る霧雨で一層深まった木々の緑に埋もれ、隠れ家的な雰囲気を醸し出しています。
窓の外は茶畑。
静岡といえばお茶ですが、この足久保地区はお茶栽培発祥の地と言われています。
冬はこの囲炉裏に火がくべられ、暖をとります。
店内。
真ん中に流れが引き込まれていて・・・
その中にヤマメ(アマゴ)が放たれています。
メニューとお値段。セットメニューではなく、あくまでも単品。値段はどれも一緒。
ヤマメ一本勝負というところに潔さを感じます。
御主人。
前回お伺いした時にはまだ先代がお元気な頃でした。
先代が亡くなられ、後を息子さんが継がれています。
流れの中からヤマメをすくい上げ、その場で料理してくれますので生簀料理ということになります。
新鮮さという意味ではこれ以上の調理法はありません。
頂いた玉蜀黍。糖度が高く、生で食べられることで有名な甘々娘(かんかんむすめ)という品種だそうです。
立ち上る香ばしい匂いがたまりません!
中央が味噌焼き。両側が塩焼き。
どちらも表面に塩を降ってありますが、味噌焼きは山椒や色んな物が入ったオリジナルの味噌がヤマメのお腹の中に詰められていて、とても美味です。
淡いピンク色をした美しい刺身。
渓流魚はほとんどクセがありませんので、素材が活きるシンプルな料理法も、甘露煮の様な濃い味付けの料理法も、どちらも美味しく頂けます。
久しぶりにゆっくりとした時間を過ごしました。美味しかった~!
あまりに美味しかったので、それから10日も経たないうちに再び訪問。
川魚料理は自分でも不思議なくらい何度食べても飽きません。
養殖ヤマメ(アマゴ)ではありますが、この色と体型、鰭(ヒレ)を見て下さい。天然物と変わりません。
メニュー自体が多い訳ではありませんので、前回とほぼ同じですが・・・
今回は唐揚げも。

美味しく頂きました。
さらにその3日後。
自分でも有給休暇を出していたことを完全に忘れていた7/11。
そういえば釣りに行こうと思って前年度末に休みの予定を出しておいたんだった。
その時点ではコロナがどうなるかわかりませんでしたが、どちらにせよ有給消化の一環として、年に数回は予定を入れて休みを取得しなければなりません。
久しぶりの土曜休み、大雨の中実家へ両親を迎えに。
雨はどんどん強くなり・・・
もはやどしゃ降りというレベルではありません。
これじゃ前が見えない・・・でもいいんです。これなら今から行く所も空いていて、コロナのリスクも少しは減るし、ゆっくり出来るでしょうからね。
実家で両親を車に乗せて国道52号線を北上。
1時間ちょっとで到着したのは【うな富士】さん。
お店自体は家族で信州へドライブに行っていた子供の頃からありましたので、こちらも牛ヶ峰荘さん同様に40年以上前から営業されています。
営業時間には常に車が何台も停まっている繁盛店。
大人になって渓流釣りや信州へのドライブでいつも素通りしていましたが、その都度気になっていたお店。
VF750Fに乗られるV型さんによるとバイク乗りの間ではよく知られた存在らしく、確かに土日祝日にはバイクもよく停まっています。
念願叶って、ようやく来ることが出来ました。
店内へ。
うなぎってこんなに高かったんだ!(笑)
でも今日は両親と日頃お世話になっているELVISさんに孝行するつもりで用意してきたからさ・・・。
ここで事件発生。
私 『特上3つとヤマメ塩焼き定食一つお願いします。』
母 『別に特上じゃなくていいのに』
(いや、この店には特上と特々上しかないんだよなぁ・・・並があると思って言ってるのか、メニューを見た上て言ってるのかで答は180度違うぞ。)
真意を確かめる術はありませんし、いくら用意したきたからと言っても軍資金は無尽蔵じゃありません。
選択の余地ナシ(笑)『特上3つとヤマメ塩焼き定食一つお願いしま~す。』
最初に出てきたのは私が頼んだヤマメ塩焼き定食。
幅広(体高の高い)ヤマメです。頭が右向きってのがちょっと気になりますが、まぁいっか。
特上鰻重登場。
うな富士さんの蒲焼きは蒸していない関西風。
蒲焼きで白米が見えないところがいい。
鰻重を食べている両親を見ていたら、今年亡くなられた大林宣彦監督の映画で、異人達との夏のワンシーンを思い出しました。
もっとも劇中で両親が食べていたのは鰻重ではなく、浅草今半のすき焼きでしたけど。
また機会があれば冬にでも何か美味しいものでも食べに行きましょう。
こうして外食に行くのはどうかと仰られる方もいらっしゃると思います。
これはあくまでも私個人の考えですが、日常生活で会社に行ったり食材を買う為に量販店やコンビニに行くことによる感染リスクに比べてどうなのか?です。
リスクのない人生など存在しませんし、生きていくということは即ち常に何かしらの危険に晒されている、ということです。
さて、本来でしたら2月に訪問予定だったスズキ歴史館さん。
暫くは休館中でしたが、緊急事態宣言解除に伴い6/6から再開。
目的は・・・
昨年見送った250FWとの再会です。
予約通りの9時半に入館。
今年スズキは100周年。企業として大きな節目の2020年です。
レイアウト自体に大きな変更はありませんが、跨ることが出来た車両も今はコロナの影響で不可。
こちらのMotoGPマシンは新しい車両に入れ替わっていました。
展示されている場所は予めお聞きしていましたので、早速3階へ。
80年代初期~中期の車両の並びです。
当時の物価はこんな感じだったんですね。
昭和55年は中学3年でしたので1人で外食をする訳でもなく、新聞代を自分で払って購読する訳でもなく、お米も買ったことありませんでしたから当時の価格を見てもピンときませんが、電車の初乗り運賃110円は何となく覚えています。部活とは別のクラブ活動は旅行研究部でしたから(笑)
当時はまだ分割民営化される前でしたので国鉄時代の運賃という事になりますが、見学に来る子供達の為にわかり易くJRと表示しています。
お~っ、あった!250FWだ!
この度、清水の250FW乗りさんの1号機が晴れてスズキ歴史館さんに展示の運びとなりました。
このブログでも何度か登場していますが、1983年からの貴重なワンオーナー車。
わかっていてもこうして実際に目の当たりにすると、やはり感動します。
引き渡しの日も同席させて頂きましたので、どの様な修復を経て展示に至ったのかという点には大変興味がありました。
やはり使用していればどうしても傷付き易い下周りに目がいってしまいます。
ANDFとフロントフォーク。
エンジン左側。
エンジン右側。
展示スペースの関係で、どうしても車体右側からの写真が多くなってしまいます。
ポイントカバー。
エンジン腰上。
ステップ周り。
車体の後部。
リアブレーキ周辺。これは1型ですのでブレーキはドラム。
構成する部品は鉄に塗装、鉄にメッキ、アルミに塗装とそれぞれ違いますが、何れも錆びが出易い部分です。
後部外装。
400FWとの外観上で最も違う部分が、このテールカウルとランプ。
テールカウルとリアフェンダーが一体成形で黒い樹脂製。
最初に見た時は何で400FWや他のバイクの様にタンクやフロントカウリングと同じ色が塗ってないんだろうと思いました。
そう思っていたのは私だけではなかったらしく、テールカウルを塗装している250FWを何回か見掛けました。
当時は私も塗装を考えましたが、毎日眺めているうちに慣れてしまったのか、これはこれでアリだなぁと感じる様になりました。
デザイン的にはGSX1100/750S刀やGS650Gと同じ処理で、当時のスズキでは珍しくはありませんでした。
乗車した時に最も目に入る、メーターとスクリーン。
ギアインジケーターの表示が400FWとは異なります。
400FWに比べるとタンクがスリムなので、この様に後ろから見るとカウリングの幅が目立ちます。
結果、視覚的に重厚さを感じます。
サイドカバー。
並んで展示された250FWと400FW。
ずっと使用されてきたFWですから各部を見れば、もちろん使用感はあります。
しかしそんな細かいことは大きな問題ではありません。
このスズキ歴史館さんというメーカーが運営する展示場に250FWが展示される、ということの方がずっと大切です。
折しも創業100周年のメーカーに世界初の250cc水冷4気筒である250FW寄贈された、清水の250FW乗りさん。
本当に英断だったと思います。
そういえばこの2台が並んだ写真を撮ったのは何年ぶりだろう・・・。
調べてみると2013年の10月以来。
もう7年近く経ったんですね。
71会のスギチュウさんから連絡を頂き、2017年11月には雑誌取材を受け、撮影を行いました。その時もこの2台でした。
並べての撮影こそありませんでしたが、珍しい並走の撮影となりました。
時が経つのは早いものです。
この時は次に並ぶのがスズキ歴史館内とは想像も出来ませんでした。
それがこうして今この場所で並んでいる姿を見るのは感慨深いものがあります。
この2台、きっと縁があったんですね。
