
3日目。
ベネチアは干潟の上に作られた120の島々に400以上の橋がかかっている水の都。
まずはドゥカーレ宮殿まで。
ドゥカーレ宮殿はかつての総督の館で、今は美術館。
ドゥカーレ宮殿は9世紀に建てられたもので、ゴシック様式だけでなくビザンチンやロマネスクなどイスラムの影響を受けているあたり海洋国家でその方面とのやりとりがあったことが窺える。
中は総督の館だけあって会議室が多くあり、壁には多くの油絵がかけられており、その多くの油絵の中に世界最大の油絵、ティントレット作の「天国」がある。
一番大きな部屋の壁一面に描かれた迫力ある絵なのに、細部までとても繊細に描かれていて圧巻の一枚だった。
ドゥカーレ宮殿からは溜息橋を通りかつての牢獄に行くことができる。
今では溜息橋の下でキスをすると結ばれるというロマンチックな橋として有名だけど、かつては政治犯がドゥカーレ宮殿で裁判にかけられ、二度と出れない牢獄に移送される為の橋だったわけで、今とは溜息の種類が違いますな。
そんなドゥカーレ宮殿、建物が歪んでいた。
もともと干潟という地盤のやわらかいところに大理石など重たい石を積み重ねたために、地盤沈下が深刻なのだそうだ。
サン・マルコ広場は重厚な建造物が集中している為特に深刻らしいのだけれど、ヴェネチア全体で地盤沈下は見られるらしい。
そのため年中あちこちで補修作業が行われていてその期間は数年で終わるものではないんだと。
ドゥカーレ宮殿鑑賞後はサン・マルコ広場へ。
聖人サン・マルコを祭ったサン・マルコ寺院の前にある大鐘楼や当時の行政官が堂々と建ち並ぶ。
サン・マルコ寺院は中は撮影禁止だったんだけど、神の色とされた黄金のモザイク画が美しいドーム天井が印象的。
本当にミラノとは全然違った雰囲気だった。
寺院鑑賞後、ヴェネチアングラスの工房に行き見学、買い物。
昔ヴェネチアングラス職人を疫病から守るため本土からヴェネチアの島に移したと言われているが、本当は秘伝を守るため島に閉じ込めるのが狙いだったらしい。
今もヴェネチアングラス風は多く出回っているが、本物は1つ1つ手作りな為見た目は同じようでも叩いた時の音にバラつきがあるのが特徴。
驚いたのは丸グラスはおきあがりこぼしになっているということ。
頑丈で三回くらい打ち付けても割れないと言って本当にテーブルに打ちつけていてビックリ。
記念に赤と青のおきあがりこぼしグラスを買った。
その後一時間の自由時間があったので、休行政館にあるイタリア最古の老舗、1720年創業のカフェ・フローリアンにカプチーノを飲みに。
内装は美術品で鑑賞し甲斐があるし、オープンテラスでは生演奏が。
う~ん優雅。
その後広場周辺をフラフラしたけど、高級ブティックやヴェネチアングラス、カーニバル用のマスク、バールがあちこちにあって一体どこで買えばいいのかわからないほど同じような店が並んでいた。
午後からはゴンドラ遊覧。
海側から乗って市街地に入っていったんだけど、海は波があるから揺れる揺れる!(゜д゜;)
泳げないうちは水の上が怖いのでこんなに揺れてはたまらなく恐怖だったけど、市街地に入ったら波もなく落ち着いた。
しかし観光客が多いため渋滞が起こっていたり、船頭(ゴンドリエール)同士で雑談していて、それがイタリア語だから何いってんのかさっぱりわからなかったけど途中でスパゲッティーって言ったので昼飯の話か!と面白くなった。
歩いてみて回る景色とはまた違ったことがゴンドラからは色々見えてとても楽しかった。
続く~
Posted at 2010/06/21 00:17:18 | |
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