2019年6月某日、売却。
中秋あたりからの山岳エリアでは路面温度も下がり、立ち上がりでのアクセルオープンがつらい。
いいや、11月にもなると路面も冷え、中央道や上信越道なんかではSAなんかでの休憩後、再び高速に合流しようと加速すると、タイヤがグリップしない。ちょっと放置しとくとタイヤ温度すぐ下がるのね。
で、代替タイヤ銘柄もないから仕方なく、年間10000キロでスリップマークが出るパイロットスーパースポーツを都度、50万円近く出してはめ替えする。
なんかノリがもう、嘗て乗ってたZX-10(Rじゃない昔のやつ)みたいで、(そりゃあ加速はバイク並みだけど)、まともに乗れるのが年間で半年くらい。
ならバイクのほうが楽しいし、旅するにも味わいがある。加えて身内が病気になったりして、もう、とても遊び車に乗る気分になれなくなった。
車が趣味なんて、幸せだから言えるんだよ。資産があっても、“青い鳥”が居てくれなきゃ人間、幸せなんて感じられない。
というわけで、どんどん乗らなくなり…4年間保有、走行20000キロ弱で売った。
(以下、所有時コメント)
2015年5月末日納車・・・の予定が、思ったより擬装に手間取ったり、コーティングかけたりしてたら、とうとう梅雨入りしてしまった。
いくら電子頭脳で守られているとはいえ、雨のなか“ろっぴゃくごじゅうきゅうばりき”の後輪駆動車を運転するのはあまりに恐ろしく、また販売店も同様だったようで、納車日は延びに延びて6月下旬に。
今この原稿を書いてる時点で、走行距離は僅か300km、ナラシ中ということもあり、2500回転までしか回してない。しかも、合計10個もあるセレクティブ・モードのうち、ウェザー(雨の日)モードとエコノミー(省エネ)モードしか使ってない。はっきり言って、コメント書く資格なんて、私にはない。
ただ、この車・・・(以下、○と×で示す)
○でかいくせに走ると異常に小さく感じる。ロータス乗ってた立場で言うのだから、間違いない。
○乗り心地はエヴォーラSに喧嘩売れるほどよい。クラッチ軽い。のんびり走っても急かされない(ロータスはいつも車が“開けろ、曲げろ!”と訴えていた)。これなら遠くへ行くのも楽。
○静か。キャビンの密閉性が高すぎて、トランクが閉まらない。
○頭が軽い!本当にV8積んでるのか?クイクイ曲がるぞ!前後重量50:50(車検証記載)は本当らしい。
○便利な機能が沢山ついてるのに、体重1630kg。ホントか?・・・まあ、車検証記載だから本当なんだろうな。
○びっくりするトラクション性能。濡れた鉄板の段差越え、エキシージやエヴォーラではホイールスピンしていたところを、さりげなく乗り越えていく。異常なまでの低速トルクと電子制御デフの恩恵か?
○アンダーステア?何それ美味しいの?の世界。結構積極的に電制デフとトルクベクタリングが介入してくる・・・エコモードの話だが。2000回転110km/h程度でのったり曲がっても、お尻の方でタイヤが駆動配分されてるのがわかる。かしこい。
○有り余る力。4速で発進してしまう。“ろっぴゃくごじゅうきゅうばりき”なんて、試さなくても十分日用品性能を発揮してくれる。
○内装がびっくりするくらいよい。カーボンのパネル、アルミのトリム、皮のドア内張り・ハンドル・シート・天井はアルカンターラ・・・すべて本物!
○椅子が電動、エアコンも左右独立、ドアロックはフェザータッチ、勿論キーレスエントリー。レクサスか、オマエは?
…以上、とりあえず思いつく程度の○。続いて×なところ。
×CDが聞けない。ここは日本。アメリカみたいにCDショップまで100キロ、なんてことはない。従って音楽なんぞダウンロードせんでも手に入れる環境はそこらじゅうにある。ブックオフがウチの近所にあるし。GMジャパンよ、CD/DVDくらい楽しめるようにしろ!
×インターフェイスがダメ。何でもかんでも液晶パネルで済ませようとする設計。操作する回数が多すぎ。水温計からGセンサーまで、インパネ内表示確認項目だけでも20個くらいあるのか?ハンドルのスイッチ・ヘッドアップディスプレイ・ナビ画面・・・スマートフォンを同時に3つ操作させられているようなもの。まあV37スカイラインで鍛えられたので、この手の設計者自己満足&コストダウンには随分耐性ができたから、あまり腹は立たなくなっている。
×座席メモリーの使い方が全然わからん。乗り込もうとドアを開けると運転席がハンドルに近づいてエキシージばりのアクロバット動作が必要になるし、逆に降りようとして『降車モード』スイッチ押しても、椅子とハンドルは沈黙状態、狭苦しくて仕方ない。
×4つのタイヤエア圧&温度センサーが既に2回壊れた。ZO6の電制デフは、タイヤ内温度にあわせてイニシァルを自動調整する、という素晴らしい機能がついているらしいが、このセンサーが壊れるとどうなるのだろう?
×坂道発進補助機能、自動ヒール&トゥ装置・・・こんなものいらない。こういうのに甘えると、人として自分はダメなのではないか?と思ってしまう。
ד女“ウケが悪い。女、といっても小娘ではなく、所謂“オンナ”ウケである。こればかりはジャガーF-TYPE Rには勝てない。我が家内では、エヴォーラSよりも評価が低い。ロータスに勝てないって・・・やはりアメ車のイメージか。
と、思いつくところを書いてみた。
そのうえで感想とか、運転してみてどうか、とかは今回は書かない。エヴォーラのときもそうだったが、自動車に限らず機械と言うものは、最低1ヶ月は使ってみて評価すべき、と私は思っている。だから、もう暫くしてナラシ(5000キロくらいやれ、とのこと)が終わったら、また何か書かせて欲しい。