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こーづきの愛車 [マツダ アクセラスポーツ(ハッチバック)]

パーツレビュー

2024年5月26日

RS★R Basic☆i  

評価:
4
RS★R Basic☆i
RSR製のBLアクセラ用車高調は、
減衰調整式フルタップでよくあるパッケージのBest☆iモデル(写真左、バネは市販品に交換)
フルタップなんだけど珍しい事に減衰調整機構を省いたBasic☆iモデル(写真右)
の2つがあります。

ちなみに市場に出回るBLアクセラの車高調ってマツダスピードアクセラも、そうでないNAエンジンのアクセラスポーツも全部共用にされて、後はそっちでセッティング合わせてねってブン投げられてるのが実情ですが、RSRではマツダスピード専用が存在しています。
但しNA用とバネレートは同じ…
どういう内容が違うのかまでは今のところ調べがついていません。


さて、これら車高調の減衰調整あるかないかのグレード2つ、差額が大きいならまだしも市場価格では2万円程度と微妙な差です。
だから中古で出回る物も大半が減衰調整式。
いや!減衰固定は逆にメーカー決め打ちの設定で汎用がかった調整式より良い特性してる可能性もあってだな…!
とか言う自分なので自分のアクセラに選んだものは減衰固定式のBasic☆iモデル。
中古で専用スタビリンク欠品、部分変形訳アリでそのままは使えない物を迎えましたw
ダンパー本体は程度がとても良かったのでそっちがメインですね。


この他に過去、ウチでやった車高調の入れ替えの際に譲ってもらったRSRのBest☆iモデルが手元にありまして。
それが事故でちょっとやっちゃったところがある難アリ品なのでいずれ何とかして~の状態だけど大丈夫なものもあるので、それを使って両モデルの採寸比較しましたがグレード差が完全にありませんでした。
つまり、ダンパーの調整機構の有無が違いになります。
バネレートも同じ。
スペックは、

単筒、正立式
減衰固定/前後36段調整(Basic/Best)
バネF:5k H178直巻きTi2000 スプリングチューブ付属 / R3.5k H非公開、アクセラリア専用形状
アッパーマウント類の素材:スチール材 黒色
ゴムアッパーマウント、フロントアッパーシート部ベアリング機構あり
フロントスタビリンク専用品付属(純正とは長さが違うので互換性なし)

この様になります。



RSRはダンパー自社製との事で、アクセラの様なストラットであればダンパー内径46φ(ストラット以外は40φ)
その為に正立式ダンパーであってもロッド外径も人気どころの某社より太く、性能の良さが伺えます。
似た様な減衰力で同じ単筒式っていっても比べてみると減衰力の立ち上がり方が案外違う。
同じBLアクセラで乗り比べると分かるレベル。
柔らかいのに押さえがいいって結構難しいんですよ。
このニュアンスを人間で例えると…割と重い物を持ち上げて下ろすとして、
筋力ある人が持って動かすのと、普通の人が持って動かすのだと動作の余力感は違いますよね。
ダンパーって要はそれと同じでバネ運動、つまりは車体の跳ねをどう緩衝制御させるか。
とはいえ今回の場合だと、違うのは分かるけど決定的な差でありここが優劣になる!と言う程強い話ではないです。

自社製なのでO/H、仕様変更の相談にも応じてくれるし、新品ダンパーを買った際は古いダンパーを自社製品の物は無料で回収、廃棄しますというサービスまで。
補修部品も勿論出ます。
代理店を通さないと対応はしてもらえませんが、こういうところがしっかりしている日本製車高調で価格帯20万円以下となるとそうあるものではありません。


ダンパーそのものは流石に違うもんだなぁ良いんだなぁと思うんですが…
デメリットとして言えば、重量が重い!!めちゃめちゃダンパーが重たい!!
いやブラケットも重い。ごっつい。
アルミ材が少ないからとにかく全体的に重い。
他社の日本製ではない人気どころの某車高調のダンパーは軽いんです。アルミ材使ってるし。
これはassyで持っても純正と割と同じくらいかなってくらいには軽い。
重量の点で言えば大きくマイナスですね。
強度はその重さの分良ければいいんですが、強度的な良し悪しは乗った限りでは分かりません。
車高調の重量を気にして選ぶ人はそういないでしょうが…

他、他社の人気車高調だとダンパーの長さも何かと都合が良さそうな塩梅で作られてて、車高を上げるも下げるもイイところが出しやすい。
そこそこの値段で扱いやすいサイズにそこそこの特性のものと比較するとRSRはフルタップなのに車高を大きく下げるには長すぎるダンパー(バネ吊るしであればちゃんと結構下がる)
ダンパーケース長の割にあまりにも短足なロッド。
一見ちょっと!?となる様な構成なんですが、ある意味で使い切れる設定にきっちり作り込んでありました。


まずフロントバネレート5kですがRSRの吊るしバネはTi2000。
メーカーの表を見るとバネの許容ストロークは102.5mmとの事。
これ市販バネの5kでID65の中では許容ストロークが多い方!
バネが柔らかくとも線間密着せずちゃんと先にダンパーを使い切ってバンプタッチで止める…という作りしてるのが分かりました。
バネを他社のにして線間密着しないバネレート…5kって難しいんですよ何気に。
フルタップの車高調で5kって、BLアクセラの市場品見ても設定がない(ネジ式ではあるがバネの自由長がもっと長い)のはそういうことです。
バネありきで作られている部分なので他社は真似できないでしょう。
吊るしはギリギリまで柔らかく且つ許容荷重とストロークを満たし可能な限りダンパーの容量を取って、バネの柔らかさを使って車高を下げる…そういう設計になっていました。
ただ軸重から計算して何G掛けて…という机上計算で言えば5kというレートは完全にストリート車高調のそれです。
減衰力上げてサーキット走行をーとは考えない方がいい。
ダンパーの作りが割と良かろうが減衰力調整機構は、一般的な伸びも縮みも硬くなる構造なので気難しくなるだけで硬くしたらサーキットにも対応…とは言い難いです。



話をフロントからリアに移しますが、リアバネのレート3.5k、自由長が…メーカー非公表になっているので記載は控えておきますがフルタップにしては長めの設定です。
これもフロント同様にレートを控えめにした結果柔らかさである程度下げる面もありますが、柔らかくしつつ自由長の長さで基本的な許容荷重も増させてバランスを取っています。
BLアクセラはFFレイアウトになりますからリア軸重は軽めです。
リアバネレートは個人的に、この3.5k、他社の4k、直巻きで6k、8k、10kと試した経験がありますが、4k以上から明らかに乗り心地が悪くなる面がハッキリしてきます。
このバネがどんなものかで乗員が感じる乗り心地が大分変わってくるので重要なところですが、それが吊るしだと完全に乗り心地に振った仕様。
しかしこのRSR車高調はフルタップですから、バネのプリロード調整が可能です。
スポーティーレベルとはいえ、峠道を法定速度で流す気持ちよさを演出する事はセッティングで微調整が可能です。
ネジ式車高調ではこれが絶対できないので大きなアドバンテージになっています。
但し調整をしてその結果に繋げるにはそれなりのセッティング作業経験値が必要にはなってしまいます。
付属説明書に一応プリロード調整についての項目はありますが、なかなかそれだけでは理解して結果に繋げるのは難しいところ…


ダンパーは減衰調整式、固定式と設定があり、今回は固定式のレビューになりますが、可もなく不可もなく思った通りに非常に懐の深いセットです。
固定式=廉価であんまり、というのは当てはまりません。
減衰力設定に悩まされず、バネのプリロードとひたすら向き合って詰められるのでセッティングの突き詰めやすい度はこちらの方が楽で良いです。

これまで仕様変更を繰り返してきて個人的に思う範囲では、Basic☆iの場合フロントは吊るしバネから7kまでは何とか。
リアは吊るしバネから6k…ギリ!というところ。
但しサーキット走行の様な急負荷高荷重な動きに対してはやはり得意なものではないので、あくまで用途はストリートになります。
峠道、高速道路の一般的な走行は得意な範疇です。



最後に調整機構に関してですが、非常に特徴的なスプリングシートの仕様になっています。
これが非常に良くも悪くもーなんですが、スプリングシート1枚にロック機構を持たせたものです。
20万円以下の車高調でこの機構になってるのは今、他にないんじゃ?
高級なものではちょこちょこありますね。

ロックシートレス1枚だけのシートで割りの入ったシートをキャップボルトが貫通していて、ボルトで締め上げてダンパーに固定する作り。
これ、調整にはめちゃめちゃ便利なんですが…キャップボルトの締め付けが出来る範囲(=工具が入れられるところ)で決めないとならないので、実は左と右とで寸法ずれを起こしてしまいます。
キャップボルトが左右共、表から見える様にする…これ車輛目線でいうと、左と右で設定位置が半回転、つまり1mmずれてしまう(ダンパーネジはP2.0)事になります。
リアバネアジャスターはネジ本体をメンバーのボルトに共締めする設計とこれも珍しいものですが、物が独立している故に気を払ってスプリングシートが左右設定ズレが起きない様に…つまりアジャスター本体を片側1mmずらししてメンバーへ装着すればいいんですが、フロントダンパーは一般的なコイルオーバーですからダンパーで合わせれば車高が1mm左右でズレ、バネで合わせればバネプリロードが1mmズレ。
どちらかで合わせるになります。
部品設計上そうなってしまう。
ここを気にするのであれば、フロントは1mm半回転のもう半分0.5mmずつをずらしずらしにしてそれぞれ曖昧にさせて合わせるのがベストな策になります。
一般的なシートであればこの面倒な左右ズレは起きませんし、もしくはボルトが表じゃなくて裏面向きでも何とか締めて合わせるからいいというのであればこの作りでも問題は勿論ありません。
何も考えずにただ組むとそういう左右差が実は発生する作りになっている、というのはどこにも記載されていませんが構造上で確実にあります…
調整に便利なシングルロックシートですが、その点はちょっと考える必要はありますね。



非常に長くなりましたが、RSRの車高調はストリート向け車高調として吊るしながらしっかり詰めた設計を施され、調整次第で自分の使い方によりフィットしたものに出来る!という車高調になります。
説明書も推奨値やセッティングのアドバイス等も記載があり日本製としての気遣いが感じられます。
メーカーで乗り心地保証制度なんてのもあり、
「万一、乗り心地が不満であると感じられた場合、取付後1週間以内でのお申し入れであれば製品の返品をお受け致します。(乗り心地保証は、推奨レートのみ対象)」
だそうなので、構造の視点からもなるほど自信があるんだなというのは伝わってきます。

フロントアッパーマウントの出来が割と汎用チックなので寿命等はどうかなという感もありますが、全体的な作りとして上手い事まとめられているので乗り心地も乗り味も質がちょっと良いものを求めてるBLアクセラ乗りの方にはお勧めです!




尚、バネやアッパーマウント換えたり~という話になると更に更に長ーーーい文章を書くことになりそうなので、ここはあくまで吊るしとして部品構成から読み解き、実際に乗ってみてのレビューという範囲に留めたいと思います…

とりあえず、大分いじって仕様を変えるならこの車高調は向いていません。
ただ、O/H時に減衰、ダンパーストローク等の変更も相談受け付けてもらえるとの話なので突き詰めれば可能かもしれませんが、そこまでの重い内容をこの車高調で苦労してまで叶えようとせず、サーキット走行が可能な他の車高調へステップアップする事をお勧めします。


このレビューで紹介された商品

RS★R Basic☆i

4.27

RS★R Basic☆i

パーツレビュー件数:1,411件

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