
KaZuさんがEFWアクセラの足セッティングでいらっしゃいました!
2023年から始まり、今年も8月の恒例行事ですね!
今回やったもの、かーなーりでかいぞ…

市販ビルシュタインベース、エナペタルE-12仕様!
元々ビルシュタインの車高調を新品から長く使用していて去年、O/Hしようと思ってるんですよねーという話を聞いていましたが今年春辺り決行。
フロントは12段減衰調整機構を追加しつつ減衰力はバネレート変更したものに合わせO/H。
バネはオーナーさんの選択でグリーンのチャラバネ。
チャラバネを使った車高調のセッティングはこれで個人的には2度目。
ネジ式ダンパーにヘルパーと組み合わせて、さてどんな仕上がりになるでしょうか。
リアは減衰調整機構をもたせる事が不可能だったとの事でフロントの仕様変更したダンパーに合わせたエナペタルセットに減衰力、ガス圧変更を含むO/Hしたダンパー。
更に、ショップさん仲介で他ショップさんがピロアッパーもビルシュタイン車高調に合わせてワンオフ。
豪勢ですねぇ…!

ピロアッパーはお任せでやっていただいた様ですが見たところ、所謂ブリッツ製等に付属するアッパーの形状を2ピースにした感じ。

マツダフィットメント製のアッパーマウントみたいな薄い状態にも出来るしブリッツ製みたいなボルト避けをした状態にも出来るってわけ。
磁石ついたスチール製だったのでこの薄さでも強度的な不安はないかな?と思えます。が。

ホームセンターに売っていそうなステンレスのボルトを使っている……
どう思います?これ。
M8のステンレスボルトをアッパーマウントのボルトに使用する。
無字ですから、つまり強度区分はそういう事。
作業前日に写真で見て初めて気づいて、こんなものを使うなんてあり得ない!!!と思って作業当日、朝早くにホームセンターへ行って目星をつけておきました。

試乗がてらデカホームセンターへ行き購入してもらったボルトへ入れ替えますが、首下直下はねじ切りされてないのでワッシャを挟み込みます。

交換後の様子。
大体、自動車向けでステンレスボルトしかもストラットのアッパーマウントにそれって?と個人的には一気に何か……って感じが始まってしまいました。
ちなみにピロケースの固定のキャップボルトも同じくステンレスボルトとワッシャでした。
まぁここはステンレス使ってる物も過去見ましたが…
それにしたってアッパーマウントのボルトがステンレスって現代ではあるんですか?
アッパーの次に問題だったのは

スタビリンクが取り外せない。ロアアームに干渉して押されていました。
今回フロントダンパーが大きく仕様変更されて、スタビリンク長を長くしていた状態がまるで合わなくなっていました。
ロッド長が変わっていて0Gでロアアームにスタビライザーリンクが長すぎてスタビの角が干渉してスタビが押し込んでしまっている。
これ見ておかしいと思わないのかな…と傾げずにいられません。
ともかくリンク外さなきゃってなったわけですが干渉のせいなのか、オーバートルクで組んだのか分かりませんがスタビリンクネジ部の六角がスタビ穴にめり込みかけて、しかも空転してナットが緩まない。
バイスで空転しない様に掴んで、何とか緩められました。
車高調交換時に外しているなら錆固着はないので回せる環境さえ作れればーでした。
で。次の問題。

ピロアッパーにして何も確認せずただそれなりに調整して終わりだった様でBLアクセラ特有の干渉に気が付かなかった結果、ガリガリに削れてしまいました。
特に今回の場合、ダンパー側のスタビリンク取付位置が純正に近い構造でピロアッパーになるというイレギュラーの為、干渉が通常の車高調よりも半端なく酷かった。
それでこの様にスタビリンクもボディ側も削れてしまって。
フロントキャンバー角を2度付近までもってきたら干渉するのはBLアクセラなら常識……なんてその辺のショップさんが知ってる訳もないし何なら乗ってるオーナーですら知らないと思いますが、全てではないものの多くの場合2度が厳しいラインなんです。
干渉させない様にする工夫が必要になってきます。
そもそも論ですが街乗りオンリー、走って年末のアクセラ走行会が1日だけなのでキャンバー角2度は不要、デメリットが勝ちます。
干渉の問題もそうですがFFですから前輪、縦トラクションを考えるとキャンバーは起きてた方がグリップは良いんです。
コーナーロール時のタイヤ対地考慮でネガティブに振っていくものなので不要。
オーナーの使い方にちゃんと合わせたセットにするのが一番です。

調整後。
キャンバー角こちらで判断して調整。
リンク取付位置調整の結果、1Gくらいの状態でこの距離感。
かなり改善したでしょう!
リンク背面もロアアーム側も干渉してしまうスタビリンクについては、自分が持っているBLアクセラ用マツダ純正のリンクを持ってきました。
新車時からのお古~とかではなく、元々自分が新品で購入して使ってたけど外して、ブーツにラバープロテクタントまで掛けて保管していた優良ストック品。
ストックパーツがなくなってしまうのは困るんだけど、今回はリンク長が標準に戻らないと干渉の問題が出てしまうししょうがない。
当たっちゃうけど帰ってから後で依頼して交換してくださいねーなんて突き放しも出来ませんから…
何でしょうね、これまで作業して来ても思いますがフロントスタビリンクは何故かトラブルが多く、予備品も出やすい印象です。
また無くなってしまいました…

強化スタビの設定位置は、強から弱へ。
仕様変更の一環でバネレートが上がったので、スタビの穴位置を変えて効きを弱めます。
弱めると言っても強化スタビなのでそれでも純正よりも硬くなってしまいますが。
リンク長もこれまでより短縮になっているので、効きが弱いだのロールするだの全然感じないでしょう。
リンク長がこの場合純正の長さでいいというのはこれ26年夏現在最新の判断です。
裏で自分のアクセラでスタビリンクのあれこれを今やっているところで、今回純正寸法推奨としました。
しかし個人的には、強化スタビの弊害を受けない様に作用の仕方を弱めたいのもあります…
強化スタビにしたら押し付ける力が強くなるんじゃって?
いえいえ!その反面イン側のタイヤを浮き上がらせる力もまた増えてしまうのが強化スタビ。
強化する程、一長一短が極端になります。
いい塩梅である事が大事です。

ダンパーの内部仕様変更で追加された、倒立式ならではの下ダイヤル。
ショップさんから渡されたメーカー発行の仕様変更後の紙に12段調整中6段に調整してあると書いてありましたが、念の為の確認をしたところやはり違いました。
あるんですよ、調整してあるのが片側だけでもう片側がマックス締めだったり。
左右段数が違ったとか…
とはいえ、そういう極端な違いではなくちょっと勘違いしてたものでした。
一般的なダンパー減衰ダイヤルは、締め切りの位置がゼロ。
ゼロから半時計方向に回して初めてクリック感があって止まった所が1段目。
更に戻して2、3…ですが、細かく言えばビルシュタインは説明で締め切りが1と説明していますから、メーカーとショップで設定が1段分食い違ってしまいます。
1段くらいなんて言わないでくださいよ。違うんだから。
用紙には6とあるので、ちゃんとした6段になる様に再調整しました。
メーカーの作った基準を知らないとね。特注品じゃ尚更に。

ネジ式車高調なのでともかくダンパーケース長が尚の事長くて、外すも入れるもいやに手こずりました。
社外品の多くは考慮されてか純正よりも僅かに細く作ってあって作業性が良いです。
適した専用工具を用いて作業してますが、最速だと10秒で抜けるものもあれば、今回みたいにどれだけ掛かった?みたいな場合もあります。
ショップさんも相当苦労した様で、ナックルの殴打痕がもーーのすごいw
多分その様子だとスプレッダーは持ってなかったんだろうね…
しかし社外品でこれだけしんどかったのは初じゃないかな。
入れづらいにしても、なんだお前こういうクセ持ちか!こうすればすぐ入るんだな!とかの攻略パターンがあるわけではなく、ただただ入りづらい(圧入代きついイメージ)物でした。
しかも勘違いしてこのダンパーのラインまで入るのか!?こんなに入らなくないか??ってなってましたが、それは自分のボケでした…
しかしどこまで入るかの段付きが設けられているわけでもなく、裏面のトサカも勘違いさせるような形状をしていて尚更分かりづらかった。

先に作業やった方で分解採寸したから片側は調整で済むと思いきや、バネの向きが天地逆なのを見つけてしまった。
まぁいっかーな方もいるとは思いますが、訳もなくそういう組み方をするのって自分は大嫌いなので直します。
ネジ式車高調なのでトップナットを緩めてバネを外すわけですが、普通に六角穴とナットなので先にやった方もハンドツールで分解して組む時も同様にしましたが…
こっち、六角穴がナメている上にナットが全然緩まない。
おかしいぞこれ…って止む無しインパクト使いましたが、どう考えてもハンドツールのトルクではない。
しかもビルシュタイン(エナペタルも)はインパクト使用禁止とわざわざ単独の注意書き紙まで今回つけているのに、これはいくらなんでも手締めというには苦しい程に強トルクの締め付けでした。
もうすっかり個人的には印象が悪い。
まぁ印象良かったショップの方が遥かに少ないか!と思い直しつつ、組み直していきます。

今回の作業前のアッパーの様子。
ボルトとワッシャがステンレス、フランジナットは鉄でした。
ボルト突き出し長さは悪くないんだけどね。
でも、

ワッシャとフランジナットがほぼ同寸で穴が見えちゃってるのは、しょうもなくないですかね。

今回の作業後。
ちゃんとワッシャが穴を跨ぎましたが、それでもやっぱり厚みが足らなくて軸力があんまりよろしくない…
今回ワッシャ買う時にも厚みがーとは言ってましたがやっぱり足りてなかった。
将来的には厚みがあるワッシャなり強化ワッシャにするなり、プラス強化ワッシャ強化ナットのコンビ或いは流用スカートナットとかでも良いかと思います。
軸力掛かり不安定でもう無理させたくない手応えしてたので今回は普段の規定より弱く締めています。
ボディ補強の為のタワーバーがあるせい(穴が長穴気味って意味)で…って本末転倒になりますね。
純正のボルトであれば強度たっぷりなのでこのタワーバーでもいけるんですが、今回の場合は厳しい。
強化ナットなんか使うと、トルクレンチの針の立ち上がりが超シャープなんで軸力の安定感にめちゃ期待が持てます。
アナログ使って締めるんで、針の振れ方が見えて締め付け加減がダメなのがよーーく分かるんです…
ああ、針がへろへろで…上がらなくなった。
あーワッシャがぐにゃついて逃げてるなって。

狙う意味があるわけでもなく無用で過剰なキャンバーが付いていたピロアッパーも

適量に再セット。

リア側は去年作業時に再1G締めもリア車高調整もしていますので、今回は脱着されたダンパーのみ同じ様に締め直しだけ。
ネジ式車高調なので、セッティングとして調整できる範囲は限られています。
今回の場合、調整箇所が増えたのがピロアッパーでのキャンバー角調整とフロントダンパーの減衰力調整。
後はネジ式故に、狙う車高とダンパーストローク範囲の設定が希望と相反しやすいので落としどころを作る必要があります。
特注ダンパーなのに、へろへろ走りじゃ情けないというもの!
これが特注…くうーーーっ!と運転してキマる方がいいでしょ!?ww

見よこの伸び足。
干渉してしまっていたスタビリンク周りの問題も解決したし、やっと真のエナペタル足、セット出し1歩目が出来ました。
フロント減衰セットもちゃんと基準値。
そもそもでリアダンパーがフロントに合わせて、と作られているので絶対基準は知っておかないとならない。
オーナーのKaZuさんに、最初この新車高調になって戻って来て乗ってどう思いました?って聞いた時に、硬いなぁという印象があった様です。
それがこれはどうよ…抜群のフロントの粘りと落ち着き!
午前中の試乗の時とぜーんぜん違って、硬いのは硬いけど跳ね感がない。
そりゃそうなんだよ、あの異様な程に長いリバウンドストロークがあるなら。
フルタップの短いダンパーでは成し得ない、路面をとらえて離さないを体現する感覚。
ましてオーダー時にバネレートを上げる前提を伝えてあるからそういう減衰力になっている。
今回の作業前の状態はそもそもスプリングシートが全下げ状態だったからバンプストロークも食われてましたが、ちゃんとダンパーのフルストロークも測定した上で設定してあるのも違いが出たところ。
ただ、思ったより初期の動き量もあるなと感じたので試運転途中でフロント1段だけ締めました。
これが狙い通り超フラットになった。
ダンパーの容量を感じさせる急変しない豊かなダンピング。
でも姿勢、思うがまま!とはちょっと違う感じもあるのでリアスタビの設定が今は弱なのを強にするとか。
或いは今入れてるリアスタビリンクの補整を変更するとか…
それかフロント減衰設定を元の段数に戻す。
これなら前後バランス感は良い。
走るぞってなると気持ち緩い感はあるけど、そもそも安心して乗りやすいセットだと思います。
まだ先があるぞこれは、と感じさせる状態でした。
将来ヘルパースプリング交換する話もありましたが、ビルシュタイン標準ヘルパー自体が程度良かったのでまだまだ問題ないと思います。
あと単純、サイズとレートが合うのも良いところ。
やるにしても、今の状態で設定値を変えたりする方が好ましいかな。
今のフロントに合わせてリアを作り込む方が良いです。

普段よりかは酷くはない暑さとはいえ、それでも作業中日傘を差してくれたり冷たい差し入れもいただきましてありがとうございました!
ネジ式の込み入ったセッティングは珍しかったですが、また勉強になりました。
ネジ式の魅力は何と言ってもダンパーの容量が多い事ですが、車高をこれくらいにしたいだとかそういう事にはやはり不向きとは思います。
しかし見た目よりも中身(走り)だ!という方にこれは次元の違うものを感じられて良いと思います。
フルタップでこのストローク量は不可能ですから。
しかしなんでしょうねー
車高調組んで、アライメントもやったみたいですがトー前後ゼロって書いてあるし、キャンバー角も左右同じに書いてありましたが、アクセラでそれはないなーという感じでしたね。色んな意味で。
今のセット状態でアライメント再調整をそことは違うところへ改めて出した方が良いと思います。
トーイン1.5mmとか適切な値でやってもらった方がより安定しますから。
何か、怪しい。
今後自分が作業やるにしてもアライメントに影響のある事はせず、フロントのセッティングは今のままでリアスタビ周りの調整しかしない予定なので、アライメントやり直して後から必要に応じてリアスタビ調整が良いと思います。
去年はリジカラ入れて、硬っってぇなぁ!?って感じでしたが、今年はそれも無くかなりまとまり良くなりましたね。
年末の走行会で走る様子を見るのがこちらもとても楽しみです!