2010年05月18日
先日は、レースと出会うまでを書いたと思います。
今日は、カートから始まり4輪の世界にステップアップするまでを書いていこうかと。
今日はダラダラ長くならないように頑張ります。
カートを見に行ったのは14歳の時。
父と、なんとか高校受験に受かったらやってもいいという約束を取り付けた僕は、それから猛勉強の日々!!
始めから出来たのでは、と思ったあなた、やりたいことがあったから嫌いなことでも頑張れたのです。
時間がある時は、カート雑誌を買ったりして、「おぉぉ!!」とか「なるほど!!」と妄想ばかりしていました。
志望校にも何とか合格することが出来、そこから第2のドライバーとしての人生が始まりました。
最初は右も左も分からなかった僕ですが、高校では部活もやらずに帰宅部へ。
学校から帰ったら、毎日夜遅くまでカートショップに入り浸り。
楽しくてしょうがない毎日でした。
カートをやり始めたら、僕だけでなく父も本気になってしまい、行ける所まで頑張ろうという話になり、あとは突き進むのみ!!
潮来コースでのシリーズ戦を経て、関東大会へ。
何とか1勝をあげることが出来、いよいよ全日本選手権へ!!!
ところが、この全日本選手権はとんでもなく速いドライバーばかり。
ワタクシは入賞どころか、中堅しか走ることが出来ませんでした。
高校を卒業する前から、大学に行くことは考えていなく、レースの道で生きていこうと父と話し合い決意していました。
そこでの泣かず飛ばずな結果に、本当に辛い1年でした。
自分も時間がある時は、カートショップで知り合った防水屋の親方にバイトでお世話になりながら、レース資金を少しでも作れるように頑張りました。
カートと言ってもすごくお金がかかるんですよ!!!
かけている人は年間1000万円以上。
そんなお金、番場家では無理でした。
父も借金してくれたり、自分のバイト代を全て使ったりしたのですが、やはりお金が追いつかず、、。
成績が出ていればモチベーションを保てたのですが、自分に自信をなくし、19歳の時にレースをやめることを決めました。
そのことをチームに伝えに言った時のことです!!
これもまた、神様が与えてくれたチャンスだったのだと思いますが、カート界の神様と言われている李さんがちょうどショップに遊びに来ていました。(年に1回来るか来ないかの李さんです)
李さんとは、みなさんご存知の国本兄弟(弟がAPRのGT300,74号車)のお父さんのお兄さんです。
僕がやめると言う話をしていたら李さんが、「ここまでやったのにもったいないじゃん!!トヨタのオーディションがあるから駄目もとで受けてみて、落ちてからでもやめるのはいいんじゃない」と。
オーディションの話を知らなかった僕は確かにその通りだと思いました。
書類選考はなんとかクリアでき、あとは実際にマシンに乗っての実技テスト。
応募したあとに知ったのですが、書類選考から入れると300人ぐらいの応募から合格者がなんと2人!!!
そりゃ無理だべ!!と思いながらも実技試験へ。
まずは1次審査。
シフトアップ練習やブレーキング練習、ヒールアンドトゥーを経て最後は模擬レース。
教習所の次に乗ったMT車がFT(フォーミュラトヨタ)。
MT車って難しいですね。
レースでは勝てなかったけど、それなりにいい走りが出来たと思います。
乗り始めが全く駄目だった僕は、色々吸収していき、延び幅が認められ最終選考へ。
何人来たかは覚えていませんが、あの中嶋一貴や小林可夢偉もいました。
最終選考に残ったドライバーは、みんなギラギラ!!!
しかも、カートの全日本や世界選手権の最前線で優勝争いをしているドライバーばかりでした。
さすがに面子を見て、ここまでだと思いました。
だから、少しでも多くのことを吸収して今後に繋げられればと思い、最終選考の舞台、十勝へ。
2日間のカリキュラムでひたすら走るのみ。
だから、講師の先輩方に言われたことだけ考え、自分のスキルが良くなることだけを考えて走りました。
タイムは5番手。
きっと受からないだろうと思いましたが、多くのことを吸収でき2日間ですごく成長できたことに感謝して、十勝の地から帰宅しました。
やりきった感があったので、全く悔いはなかったです。
「最終選考の月末までに合格者のみ連絡します。」
来ないだろうなと思いながら日々を過ごし、予想通りの最終日。
携帯は鳴らず、、、、。
やはり。
でも、これで潔くレースがやめられる。
そんなことを考えていた夕方6時前。
一本の電話が!!!
携帯を開くと、、、、、「トムススピリット」←トヨタスカラシップの事務局
慌てて、ビックリして、携帯落としちゃいました。
当時、撮影会社のADとして働いていた僕は、大切な撮影中でしたが、上司に電話に出ますと言いスタジオの外へ。
事情は全て知っていて、凄く応援してくれていた撮影会社だったので、「もしかしたらかぁぁ!!!」と。
電話に出ると、
「おめでとうございます。」
「え!?」
「スカラシップに合格しました!!」
あの時の嬉しさと、ビックリは忘れません。
一度は諦めかけたドライバーとしての道もたくさんの方のおかげで、もう一度挑戦するチャンスを手にすることが出来ました。
あぁ、やっぱり長々と書いてしまった、、、。
そして、手汗が、、、、、。
と言うわけで、続きは次回。
トヨタスカラシップ時代のことを書こうかな。
Posted at 2010/05/18 08:32:23 | |
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