何人の人が埼玉トヨペットチームの優勝を想像できただろうか。
少なくとも、初めてこのチームとレースをした時には、僕はそう思えなかった。
3年前のスーパー耐久茂木戦。
僕は別チームから夏の富士7時間のオファーを頂いていて、その打ち合わせで茂木にいました。
茂木でウロウロしている間に3チームから声がかかり。
その中の一つに、「埼玉トヨペット」さんがありました。
というか、服部尚貴選手から声をかけて頂きました。
パドックでただすれ違い先輩に挨拶をしただけ。
そこからドラマが始まりました。
数分後に電話があり、富士のドライバーを探していると。
この場で決めてくれれば、確定だということも言って頂き。
数チームからのオファーの中から、僕は埼玉トヨペットを選びました。
この時は、まだ富士戦のみのオファー。
富士で初めてこのチームと一緒にレースをしましたが、この時の印象はまだ右も左もわからないディーラーチームが「レボリューション」というチューニングショップとコラボでレースをしていて、ほとんどレボリューション主体で動いているという印象。
マシンもいろいろトラブルがあったし、まともに戦う以前な感じでした。
富士のレースはエンジントラブルでリタイアでしたが、レースウィークの昼夜通してだんだん埼玉トヨペットのメカニック達と仲良くなり。
皆、楽しい仲間だなって印象。
その後、埼玉トヨペットさんからオファーを頂き、スポット参戦の予定が、鈴鹿、オートポリスと出させてもらえるようになり。
あのチャンスを頂けたこと、感謝しています。
2014年は、チームのエースとしてオファーを頂き、そこからチームと共に歩むレースが始まりました。
ドライバーは、Aドラが僕。
Bドラが服部尚貴さん。
そして、Cドラが平沼貴之さん。
2014年からは、自社チームとしてスタート。
全て自分たちでやっていく覚悟を決めて動き出しました。
『ディーラーのメカがレーシングマシンを作れるの??』
って思いますよね!?
僕も初めはそう思いました。
でも、彼らメカニックは本当に勉強熱心で、真剣に熱く、とんでもないスピードで成長していきました。
2014年は2013年までの車を継続して使用したので、2013年の進化版みたいな感じです。
それでも、毎戦マシンを進化させてくれるメカ。
2015年は、気合いを入れて新車投入。
この新車作りで、彼らは本当に素晴らしいマシンを作り上げてくれました。
とにかく、綺麗で美しいマシン。
速いマシンって、本当に美しいですからね!!
そんな中、開幕戦から。
3位→2位→4位
ときていて、あと一歩で勝てないレースが続いていました。
86の相性として、オートポリス戦が今年の中で一番勝てるチャンスがあるサーキット。
『絶対勝つ!!!』
富士が終わった時からずっと言ってきました。
平沼さんもことあるごとに勝つ!!って。
こんなに勝つって言ったのは、僕も初めてかもしれないです。
自分たちを追いこんで、貪欲に。
空回りだけが心配でしたが、それは大丈夫でした。
チーム苦節3年。
僕がこのチームと関わらせて頂いて約2年。
ようやく、とてつもなく価値のある一勝を手にしました。
不安要素はなかったって言ったら嘘になります。
でも、それを気持ちと努力でカバーして、みんなの力でゴールまで運びました。
チーム皆の苦労と努力。
何もわからないところから、共に歩んできたレース。
僕の中では、GSRで初めて優勝したセパンの時と同じ気持ちでした。
舞台は違えど、気持ちと感動は同じ。
最終コーナーからトップで出てきた『埼玉とヨットGreen Brave号』を見た時は、自然と涙が出ました。
このチームは最高です!!
プロフェッショナルなレーシングチームに負けない、気持ちと努力と熱い気持ちを持っている埼玉トヨペットチーム。
メカニックの皆は本当にここまで素晴らしい仕事をしてくれました。
緊張するピット作業も完璧にこなしてくれました。
心から嬉しい!!
このチームと一緒に強くなれていること。
本気で何かに取り組むって、無限の可能性と、とてつもないパワーを生み出すと思います。
埼玉トヨペットはディーラーです。
趣味でレースをしているわけでも、遊びでレースをしているわけでもありません。
本気でレースを戦っています。
その根源は、ディーラー店舗に来て頂けるお客様の為。
もっといいサービス。
もっといい技術提供。
もっといい会社作り。
の為の勉強としてレースに出ています。
最初は完走目標。
それが、いつしか表彰台の目標になり。
こないだまでは優勝が目標。
そして今は、年間チャンピオンが目標です。
自社チームで始めて2年のチームがよくぞここまで強くなったと思います。
なんだか、書き出したら気持ちが先行してしまい、レースの事書いてないし。。。
ということで、何回かに分けることにしました。
ということで次回は、自社チームが2年でここまで強くなれた一番の肝。
平沼貴之という男について書きたいと思います。(呼び捨ての失礼をお許しください)
この男はとてつもなくかっこいい生きざまで生きています。
僕は平沼さんと出会えて考え方が色々と変わったし、勉強させてもらったことがたくさんあります。
このチームがここまで来ることが出来たのは、間違いなく平沼さんのパワーです。
お楽しみに~!!
Posted at 2015/08/04 09:30:23 | |
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