アナログアンプとデジタルアンプを切換えて、ステレオを鑑賞できるように、スピーカーセレクターを組立てました!前回USBメモリー&CDの再生デッキとして、JVC KENWOOD製小型デジタルレシーバー「R-K731-B」を導入しましたが、実用最大出力50W+50W(JEITA 6Ω)のフルデジタル化アンプの実力を試すために、メインのトールボーイ・スピーカー、KENWOOD「LS-V530-W」に接続して鳴らしてみました。
やはりアナログアンプの「SA-6700」とは音質が違いますが、何よりも同じメーカーの「LS-V530-W」との相性がとても良く、各スピーカー・ユニットの性能を十分引き出しているのは驚きでした。
やはりCD&USBの再生デッキだけで使うのは、あまりに勿体ないので、再生するソースに合わせて、アナログとデジタルのアンプを切換えて使えるように、スピーカーセレクターを作ることにしました。
はじめはトグルスイッチやターミナルなどを購入して、スピーカーに対し2台のアンプを切換える、セレクターを自作しようと思い、Amazonなどで部品等をネット検索していました。 その中で真空管アンプのキットなどを製造販売している「Watz」さんのホームページに、目的にピッタリの「スピーカーセレクター組立キット SS-22¥4.840」があるのを発見しました。
SS-22はアンプとスピーカーを2台づつ接続し、組合せを切換えて使用できるという、単純な構造ながら無電源で使える優れモノです。 しかも横幅が150mmと小型なため、「R-K731-B」を設置したラックの、隣の空きスペースにぴったり収まりそうです。 キットの内容は写真のように完全にバラバラなので、多少の経験や半田付けスキルが必要です。 電子キットの組立ては学生時代に、ソリッドステート・ステレオアンプを組立てて以来であります。
キットの内容は本当にバラのパーツと、切断していないコードの束、それとアルミケースと銘板用のシールなどですが、分かりやすい組立説明書と、イラスト付き「カラー実体配線図」が付いているので、誰にでも簡単に組立てが出来そうです。 なおキット付属の配線コードは、少々細いので手元に余っていた、JVCのスピーカーコードを使うことにしました。
まずは左写真のように、説明書に従ってコードを必要な長さと本数に切断し、それらを左右のロータリースイッチの端子に、半田付けしていきます。 次に中写真のように、シャーシの中央にアンプの出力端子の、開放を防ぐための8.2Ω5Wのセメント抵抗を取付けます。 ロータリースイッチをケース前面に取付け後、ケース背面に接続用端子ターミナルを取付け、ロータリースイッチからのコードを半田付けしていきます。(右写真)
各コード類の半田接続が完了したら、付属の「カラー実体配線図」とよ~く見比べて、誤配線が無いかしつこいくらい見比べます。(写真左) 次にスピーカーとアンプの、各接続端子を一か所づつテスターに繋いで、ロータリースイッチを回して確実にON、OFFするか確認します。(写真中、今回は組立キットなのでアナログテスターで計測であります!)
最後にケース正面に銘板シールを張り付け、ロータリースイッチ用の左右ノブを取付ければ、スピーカーセレクターが完成です。(写真右)
さて、実際にスピーカー①に「LS-V530-W」を接続し、アンプ①に「SA-6700」を、アンプ②に「R-K731-B」を接続して音を出してみました。 右側のアンプセレクターを切換えると、アナログアンプとデジタルアンプが切り替わり、それぞれ問題なく音楽を奏でました。 気になる音質もアンプとスピーカーを、直結した時と全く差は感じませんでした。
組立てたスピーカーセレクターは、当初の目的通りに機能しましたが、キット付属の背面の接続端子ターミナルが、スプリングのテンションで、コードを挟む一点接触方式のため、ネジ込み式やバナナプラグに比べると、確実性に疑問符が付きます。(写真左) また、左右の切換えノブや銘板シールのデザインが、オールドファッションのため「R-K731-B」に並べると少々違和感があります。
そこで自分流にカスタムすることにしました。 まずターミナル側の配線の、半田付けを全て外してから、左右のロータリースイッチを取り外します。 新しいターミナルは以前使用したことのある、バナナプラグ対応のスピーカー端子に交換します。 このスピーカー端子を8個並べて、ケース背面に取付けるためのベース板を、絶縁性のある手持ちの2.5mmABS板で作りました。(写真中) そしてベース板取付けのため、アルミケース背面の一部をハンドニブラーで切り取ります。(写真右)
写真左は、背面を修正したアルミケースと、スピーカー端子取付用に穴開け加工をした、絶縁用2.5mmABS製ベース板、それと以前SONY製スピーカーの改良用に、Amazonで購入した「スピーカーターミナル 通常配線接続/バナナプラグ対応 Vol1 4個入り\780」(2セット使用)です。
写真中はシャーシに新しく取付けた、スピーカーターミナルの内側です。
写真右は外側から見たスピーカーターミナルですが、幅の狭い背面に8個並べて取付けたので、各ターミナル同士の間隔が、かなり狭くなってしまいました。
新しいスピーカーターミナルの配線をする前に、銘板用シールも新しくデザインして取付けます。 デジタルアンプの横に並べて配置するので、「R-K731-B」のブラックフェースに似せた、シンプルなデザインにした物を、アルミシート風プリント用紙に出力して、アルミ銘板風に仕上げました。 一応品番はSS-22をカスタムしたので、「SS-22改」に変えてあります。(写真左)
また、ロータリースイッチのノブも、「R-K731-B」に似た大型のアルミ製の物を、「モノタロウ」で見つけて購入しました。(写真中)
アルミケースの前面に、新デザインの銘板を貼り付けてから、左右のロータリースイッチを取付け、最後にアルミノブを取付けて完了です。(写真右)
ロータリースイッチと、新しく交換した接続ターミナルを配線しますが、各コードの長さが、キット指定だと長すぎるので、それぞれ2㎝ほど短くして半田付けしました。(写真左) アルミケースのカバーを取付ければ、スピーカーセレクター・カスタムの完成です。(写真中)
背面の各接続ターミナルはコードを差し込んで、ツマミを締めても配線できますが、隣のターミナルが近いため、接触する危険性が考えられます。 そこでこの際、各アンプとスピーカーの配線全体を、バナナプラグ方式に変えることにしました。 スピーカーターミナルと同様に、Amazonで「GeeSo 金メッキバナナプラグ 28本セット \1,695」を購入しました。
通常バナナプラグを背面から配線する場合、後部の部品を外して穴にコードを通してから、先端を剥いて裸の線を広げて後部部品をネジ込んで固定しますが、今回のような中国製格安品の場合はコードを引っ張ると、スルスル抜けてしまうことが多いです。 私の場合は裸に剥いたコードの先端から、厚手のワッシャを入れ、その上で裸の線を丸めてから、後部部品をネジ込みます。 このやり方だと結構確実に固定され引っ張っても抜けません。(写真左、中)
写真右は、メイン・スピーカーKENWOOD「LS-V530-W」の端子に、バナナプラグに交換したスピーカーコードを差し込んだ状態です。
写真左は、スピーカーセレクターのターミナルに、各アンプとスピーカーのコードを接続した状態です。 接続コードの数が多いため、各コードのバナナプラグの手前に、コード名を印刷したタグを付けています。 特にアンプのコードの接続を間違えると大変なので、デジタルアンプ側のコードだけ、色違いにしてあります。
「R-K731-B」とスピーカーセレクターを並べた上に、D.D.プレーヤー設置用のラックを被せますが、「R-K731-B」の放熱用の通気口を、ラック天板の左後部に77個空けました。(写真中)
写真右は、ラックを置きD.D.プレーヤーを設置した状態ですが、まるで測ったかのように、「R-K731-B」とスピーカーセレクターがピッタリと収まりました。
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2020/07/11 10:43:43