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2016年09月26日

奥深いネジの話

奥深いネジの話 先日「塩害でネジが錆びた」と書きましたが、その対策を進めてきてネジの奥深さを思い知りました。

こちらが錆びた鉄製の黒染ボルトです。


最初は、深く考えずに錆びたネジをステンレス製の錆びにくいネジに交換しました。
経験的に、ステンレスのネジはトラブルを起こしやすい気がしてあまり使いたくなかったのですが、あんなに錆びてしまっては仕方ありませんからね。


ところが、替えたところのネジだけ緩んで仕方ありません。
なぜ同じようなトルクで締めているのに、ステンレスネジだけが緩むのか?

ネジが緩む原因を調べてみると、、、

これらはネジが回転しなくとも緩む原因になります。
・ 締め付けている物の表面が潰れる
・ ネジが機械的に伸びる
・ ネジが温度変化で伸び縮みする

こちらは少しずつ回転して緩む原因です。
・ ネジの横方向から繰り返し力が加わる
・ ネジの縦方向から繰り返し力が加わる
・ 強い振動が繰り返し力が加わる

で、ステンレスと一口に言っても色々な合金がありますが、一般的に売られているステンレスネジは主に美観の為だけに作られており、鉄よりも柔らかく伸びやすく、粘りがないため折れやすい、熱変化での伸び縮みも大きいと良いところは何もありません。
おそらく、上にあげた緩む原因の全てが当てはまった結果として、緩んでしまうと思います。

また、錆びという面では異種金属が空気中で接触する事で起こる「電蝕」も気になる所です。
こちらも調べてみると、アルミ系の素材とステンレスの組み合わせは最悪で、アルミ側が激しく劣化する可能性が高いという事です。
つまり、アルミだらけのエリに、ステンレスネジは使うなという事ですね。

では、どんな材質のネジを使えば良いのでしょうか?

これも調べてみましたが、64チタンなら間違いないという事です。

チタンと言っても合金ですから色々な種類があります。
一般的に売られているチタンネジは、2種チタンと呼ばれる比較的柔らかいチタンで、ステンレスよりは使いやすい性質を持っているようですが、欠点として「かじりやすい」との事。
その点64チタンは、かじりにくく、錆びにくく、アルミとの電蝕もおこらず、強度は鉄よりも高く、軽いと素晴らしい素材ですが、致命的なのがその値段です。
M6x35mmで1本あたり2,000円から2,600円程ですから、室内のネジを64チタンに変えるだけで数万円以上かかり、家の財政では現実的じゃありませんね。
それでも64チタンにこだわる方はこちらでどうぞ。

では、純正で使われているネジはというと、、、
いつもよく見るなんかカッコ悪いネジです。

表面の色から材質を推定すると、鉄製に亜鉛メッキ?のようです。
強度は鉄製ですから問題なく、アルミと相性の良い亜鉛メッキとすることで電蝕を抑え、表面処理で錆びにも強いと、機能的には最適なネジですね。

それと、シフターのところのこれは、、、

クロメート?めっきですかね。

他に、ダッシュボードなど目に付く部分にはステンレスネジ(相手はプラと鉄)が使われていたり、場所と目的きちんと使い分けられていて、ロータスなのに意外と考えて作ってありました(^_^;)


で、マイシフターはというと、深く考えていませんから安心の鉄製の黒染ネジを主に使っていて、手が入りにくい部分は鉄製にクロムメッキです。


クロムメッキはステンレスとよく似ていて見分けにくいですが、ちゃんと磁石がくっつきます。


というわけで、選択肢は以下の4つです

1. やっぱり憧れる64チタン!
価格だけがネックです。鉄なら1本30円の所が約2,000円 (>_<)

2. 鉄製の黒染ボルトを塗装とか何とかして錆びにくくする
見た目は黒いネジがカッコいいからね。でも塗装しても剥がれてくるだろうから、余計みすぼらしくなる予感...

3. 鉄製のクロムメッキ品
これが無難かなあ...

4. 安心の鉄製亜鉛メッキ品
なにしろ見た目が悪い(^_^;)

う~ん、どうしたものか…

いずれにせよ、全部変えようと買い足したステンレスボルトはお蔵入りです(/_;)

ブログ一覧 | 日記
Posted at 2016/09/26 12:45:49

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この記事へのコメント

2016年9月26日 13:38
勉強になりました。
コメントへの返答
2016年9月26日 14:00
私も勉強中です!
2016年9月26日 13:54
ステンレスとアルミの電食かぁ。
本当に奥が深いですね。
目に見えへんもんね〜。
ステンレスが、錆ないと思ってたら
えらいこっちゃですね。(。-_-。)
コメントへの返答
2016年9月26日 13:59
電触はともかく、ステンレスは弱いですから、強度の必要な部分には使いにくいです。
少なくとも鋼鉄のネジをステンレスに差し替えるのはダメですね。
2016年9月26日 14:14
電触。漢字を間違えました。m(_ _)m
強度の事も、勉強しなければ、もう少しで
今私も考えてる 翼が、本当に飛んでいく所でした
;^_^A(汗)
ありがとうございます。
コメントへの返答
2016年9月26日 16:06
一概にステンレスはダメって事もないですけどね。
羽なら電触は無いでしょうし、弱くても太さに対して軽負荷で強度が足りてれば問題ないですよ。
2016年9月26日 21:47
ステンレスって鉄を超える万能選手的なイメージがありましたが、ダメダメなんですね。
適材適所を考えればエース級の場所もあるんでしょうけど。
しかしチタンは凄いですね。
値段も含めて…。
コメントへの返答
2016年9月26日 21:57
私もそう思ってて、結構使ってきたんですよ。
でも、経験的に、なめる、折れる、緩むのはいつもステンレスのように感じて、何となく敬遠するようになったんですよね。
今回調べてみて、ダメダメというよりも使い方が難しい素材とわかりました。
2016年9月26日 22:06
例えばステンの包丁と言っても、ピンキリですからね。

そこそこだと硬度も鋼に近いかもしれません。でも、さびないのが一番なのですが。

コメントへの返答
2016年9月26日 22:13
合金の種類によるみたいですね。
プラントなどで使う物は鋼鉄より強いそうですが、小売りであまり流通してないですから、使いようがありません。
2016年9月27日 4:41
私も純正のボルトはダセえなあ~、と思い、目立つところは見栄えのよい、ステンレス製に変えてます。

サスペンション系のネジも腐食が見えてきてるので、変えたいな、とおもっていたところでした。

ステンレスはやめときます!

いつも貴重な情報、ありがとうございます。
コメントへの返答
2016年9月27日 9:16
負荷が軽いところなら良いんですけどね。
サスペンションなら鋼一択でしょう。
鉄製でも、錆びずに見栄えもいい表面処理があるようですよ。高いけど(^^;)
2016年9月28日 0:07
仕事柄いろんなネジを使いますが(^^;)
本当はTi64より718インコネルかハステロイの方が良いかもしれません。
それに強度区分で締め付けトルクが違うので、強度区分が違うボルトを混ぜて締めると、弱いボルトが必ず緩みますね。
ステンレス…SUSでも18Cr-8Niの304ではなく、13Cr-4Niの316とか析出硬化やマルテンサイトの630なら大丈夫だと思います。
SUS304も粘りけがあって良いボルトですよ。良かったらお蔵入りのボルト譲ってください(^_^)
タップではなくナットで締める時には、いろんな緩み止めナットがあるので、そっちで工夫するのも良いかもしれません。いろいろありすぎて悩みますけど(^^;)
コメントへの返答
2016年9月28日 1:06
調べてみるとネジはホントに奥深いですね。
シフターの力がかかるところの長いネジだけは、クロモリ綱にしてみようかと考えてます。
今度、お時間がある時にネジの講義してください。

ステンレス了解です。

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