今回は英国車の、バンデン・プラ・プリンセスMK-III 1300です。
このクルマの存在を初めて知ったのは1991年春、小学校6年生に進級直後の時でした。「太陽にほえろ!」から続いていた日テレの刑事ドラマ枠で、毎週金曜日の夜8時に放送されていた連続刑事ドラマである「刑事貴族2」の覆面車両として登場していたのがきっかけです。最近テレ朝の「相棒」で主演されている水谷豊さんが扮する本城慎太郎。刑事貴族というタイトルにふさわしい、お洒落な衣装を常に身にまとっていた本城刑事が愛用していた覆面車両がこのバンプラ(=バンデン・プラの略称)でした。
それにしてもこのクルマが覆面車両とは、僕的にはじめは違和感が大きかったですね。体型が小柄な本城刑事が乗るだけならまだしも、宍戸開さんや寺脇康文さん、そして今年4月にお亡くなりになった故・田中実さんといった長身が多い共演者には窮屈だし、覆面車両には向いていないのではと思ったぐらい。それは実際に台詞にも表れていて、
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■ 夜が明けて張り込みからバンブラで警察署に戻ってきたシーン
村木刑事
(宍戸開さんの役):「も〜バンプラで張り込みしてると体があちこち痛くて痛くて! Σ(゚Д゚ υ) 」
本城刑事:「体が痛い割にはぐっすり寝ていたじゃないか。」
村木刑事:「いや、寝てなんかいませんよ〜」
本城刑事:「いびきをかいてか?」
村木刑事:「いびきもかいていませんよ〜」
本城刑事:「寝るのはいいけどな、寝言はやめろよ!」
村木刑事:「あっ・・・(゜o゜;」
本城刑事:「俺だって眠いんだよ! (・へ・)」
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と罵倒し合う場面も…(刑事貴族2後期の「五万分の一」にて)。
しかしこのバンプラは時間が経つとともに、お洒落な雰囲気とは裏腹に思えるほどの派手なカーチェイスを繰り広げていきましたね。小さいボディが小回りの良さに繋がり、たとえバンプラより格上の大排気量車が敵であってもビル街で果敢に追い詰めたりして、なかなか良かったと思います。
ちなみに、バンブラの小さなトランクには犯人引っ掛けのための変装道具が常備…。(笑)
刑事貴族2後期のオープニングとエンディングにはバンブラが映っていて、特にエンディングでは本城刑事が無人のバンブラを追いかけるシーンになっています。
動画を見つけましたので、ここをクリックしてご覧下さい。
それにしても出演者の皆さん、本当にお若いですね(^_^)
それまでバンブラの存在を知らなかった僕は最初、単純に顔が似ているだけからローバー・ミニの派生車種だろうと思っていました。しかし気になってきて色々と調べるうちにミニとは関係ないことがわかったどころか、このバンブラはロールスロイスの縮小版、いわば「ベビーロールス」と呼ばれていたそうです。
実際にその愛称から想像できるように、ウォールナット製ウッドパネルを採用したダッシュボードにコノリーレザーの分厚いシート、そのフロントシートバックには(新幹線や飛行機の座席のような)折りたたみ式のウォールナット製テーブルが備え付けられていて、ショファードリブンを意識した造りになっています。
ちなみにこのバンブラ、刑事貴族2で注目されて間もない頃はプレミアがつくぐらいの高値で取引されていたようですが、現在では100万円代前半、程度良好の物件では200万円近い値段で取引されているみたいです。
もし僕がこのバンブラのオーナーになったとします。
このバンブラで何をしたいか質問されたら、僕は次のように答えます。
”週末、サンドイッチを詰め込んだ籐のランチボックスと紅茶を入れた魔法瓶をトランクに入れて、家族を乗せてカントリーパークへピクニックに行く。”
…
英国テイスト満喫さながら、そんなお洒落なことをしてみたくなるクルマですね(^^♪
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クルマ:くるま回顧 | クルマ
Posted at
2011/10/16 02:00:48