久しぶりのくるま回顧になります。気がつけば
前回のアップから、もう10か月以上も経ってしまっていました。この間なかなか絵を描ける余裕がないほど多忙だったものですから、このコーナーを楽しみにされていた方々には申し訳ない気持ちです。
さて、10か月ぶりに回顧する今回のクルマはこちら↓
現在ではトラックやバスを専門としている
いすゞが造っていた、キャブオーバーワンボックスの
初代「ファーゴ」です。
おいらが生まれた1980年にデビューしたファーゴですが、当時は商用車仕様のみでデビュー。その間サンルーフ等の快適装備やAT車が充実した乗用仕様も追加されたりしたものの、主力は商用車という地味なイメージを払拭できなかったことやいすゞの経営再建も絡み、1995年には日産キャラバンのOEMに取って代えられてしまいました。
この初代ファーゴはLクラスのワンボックスカー。デビュー当時から2強のライバルの存在(トヨタ・ハイエース、日産・キャラバン&ホーミー)があってどうしても陰に隠れがちだったようですが、ファーゴにはこの2強も含めて当時の他のワンボックス車にない魅力がありました。
それは開放感がある、クリーンなスタイリング。
いすゞといえば古くは117クーペにベレット、フローリアン、ピアッツァ、ジェミニ等、どの乗用車にも見られたスタイリッシュな外観がとても印象に残りますが、このファーゴも例に漏れず、ワンボックス車としては実にスタイリッシュ。いま見ても80年代初頭のデビューとは思えないほど、とてもスッキリしていて垢抜けているデザインじゃないでしょうか。
一度ファーゴを目にしてしまうとデビュー当時のライバルだったH20系〜H50系のハイエース2世代、E23系キャラバン&ホーミーの2強のデザインがドメスティックというか、型にはまって抜け切れないようなカタチに見えてしまうほどです。
さらに窓の大きさも2強にはない特徴。僕はこのファーゴに中学校の部活動遠征で何度か乗った記憶があるからわかるのですが、窓を大きくすることで乗る人に開放感を与えているおかげで2強のライバルも含め、当時のワンボックス車にあった窮屈感はあまり感じられませんでしたね。
乗用モデルとしては2強のライバルに販売面で大きく水をあけられたものの、商用モデルでの需要が多かったからか、1980年〜1995年まで実に15年近くの長きに渡って製造された初代ファーゴ。今まで目にしてきたキャブオーバータイプのワンボックス車のなかで、僕は初代ファーゴが最もカッコ良いと思っています。なぜなら垢抜けたデザインはもちろんのこと、全面改良を1〜2回図った2強のライバルを尻目に15年近く、小改良を繰り返しながら黙々と造られてきたいすゞの姿勢にとても感心しているからです。
それにしても、いすゞが乗用車生産をやめたのが1990年代初頭なのでずいぶんと経ちますが、美しいデザインを持つ素敵なクーペやスポーツモデルを現在でも造っていたら、と思うと…
いすゞの乗用車生産撤退を残念がる声というのは、今でも決して少なくないのではないでしょうか。
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クルマ:くるま回顧 | クルマ
Posted at
2014/05/10 23:39:48